青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

ひた走れ 西へ西へと 闇突いて

2020年02月05日 17時00分00秒 | 高松琴平電気鉄道

(一夜の宿に揺られて@西東京バス・ハローブリッジ号)

去年の津軽行に引き続き、冬の有給消化遠征。今年は金曜日に有給を取って、三泊四日で中・四国旅行に行って参りました。今年もこの時期にしたのは、有給が取りやすい時期というのもあるし、あまり旅行シーズンでないのもあって何をするにも安いというのがある。また、「あ、この人はこの時期に遠征する人なんだ」と家人のマインドに植え付けておけば、来年も遠征に行きやすいのではないかというしたたかな判断もあったりする(笑)。子供は「ずるーい、行きたい!」なんて言ってたんだけど、会社員にあって学生にないのが有給という制度。これは勤労する社会人だけに許された特権なので、大人オンリーで心行くまで楽しみたいものである。コドモは大人しく学校で勉学に励めよ!Good-Bye!と家を飛び出して、横浜駅西口のバス乗り場。定刻22:15に八王子の西東京バスが運行する「ハローブリッジ号」高松・丸亀行きが到着しました。この夜行バス、最初は八王子は恩方の営業所を出て、始発の京王八王子駅前からわざわざバスタ新宿を経由して横浜駅西口(天理ビル裏)にやって来るえれー遠回りなバスです。ってか、最初横浜駅から出る高速バスだから東口のYCAT(横浜そごう側)に来るもんだとばっかり思ってたんだけど、よくよく券面を見たら「横浜駅西口」って書いてあって、あわててジョイナスを戻ってしまったよね。

横浜から高松行くんであれば、それこそ8分後に横浜駅のホームから「サンライズ瀬戸」とかいう列車が出発しますんで、「大人オンリーで心行くまで楽しむ」旅にはジャストフィットなのではなかろうかと思われるのだが、大人の旅にも経済観念というものはありまして、サンライズのB寝台ソロで21,110円VS夜行バス8,900円。時間ほとんど変わらずとなると、さすがのオトナも思うところはある。サンライズには乗ったこともあるので、差額の1万は現地のレンタカー代に回して今回は夜行バスに軍配を上げてしまった。この時期の週末でもないド平日の夜行バス、果たして混雑状況はどんなもんかと思いきや、約30人くらいは乗れるバスに乗客7人とガラガラもいいとこ。首都圏側は横浜駅西口が最終乗車地なので、出発した瞬間に席移動してリクライニングを倒しまくり、スペースを有効に活用して荷物を広げ、2人分以上の料金請求されても仕方がないような使い方をしてしまいました(笑)。

バスは横浜新道から保土ヶ谷BP、横浜町田から東名に入り、日付が変わる直前に足柄SAで休憩を挟んだ後はひたすら夜の闇を西に向かって走り続けます。元々こういう旅に出てしまうとあんまりガーガー寝られる方ではないので、浅い眠りを繰り返しながら目を覚ましてはスマホで現在位置を見たり。新東名の長篠設楽原PAと名神の草津PAで乗務員交替の運転停車をしつつ、新東名~伊勢湾岸~新名神~神戸JCT~山陽道~三木JCT~神戸淡路道~明石海峡大橋というルート。朝5時過ぎに淡路島南PAで休憩を取って、大鳴門橋を渡れば四国上陸。あとは高松道を高松中央ICまで走るのみ。この時期の西の国は夜明けが遅く、6時半を過ぎてもなかなか明るくなって来ないですね。

バスは予定時間の7:45より少し早く、7:25分頃に高松駅前に到着しました。奇しくもサンライズ瀬戸の高松到着時刻が定刻だと7:27ですから、僅かながらサンライズを抑え込んでゴールテープを切った事になります。西東京バスえらい。西東京バスと言うと小仏峠とか陣馬山に行くハイカーが乗るバス会社ってイメージがあるけど、3列シートのこんな立派な高速夜行バスを運行しているとは知りませんでしたね。快適な旅をありがとうございました。

金曜日の朝の高松駅前。7時半になって、ようやく東の空から朝日が昇り始めて来た。当然ながら平日なので、通勤客が駅から吐き出されてくる。そんな中で大荷物を持ったいかにも観光客姿の自分は明らかに浮いているようで、そこが気恥ずかしくもちょっぴり優越感。高松なんて高校の時の修学旅行の自由行動で来た以来だけど、あの時は瀬戸大橋を渡るのがメインで高松は単なる折り返し地点でしかなかった。そのため駅前の記憶はおぼろなのだけど、何となくキレイになったなあと思う。駅横にあんな高いビルなんかなかったもんね。

バス乗り場から歩いて5分。フェリー乗り場を横目に、JRの駅とは比べようもない大きさの可愛らしい駅が高松城のお堀端に待っています。高松琴平電気鉄道・通称「ことでん」の高松築港駅、自動販売機に描かれたマスコットの「ことちゃん」がお出迎え。今回の旅は讃岐平野に路線網を伸ばすこの鉄道で、讃岐路を味わいながら乗ったり撮ったりする予定。ことでんには琴平線・長尾線・志度線の三路線がありますが、初日はまず本線格の琴平線から攻めてみようかと思います。改札口で「ことでん1日フリーきっぷ(1,250円)」を購入して、讃岐の旅をことこととスタートです。

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