青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

始発駅 玉藻城下の お堀端

2020年02月06日 17時00分00秒 | 高松琴平電気鉄道

(石垣とお堀の始発駅@高松築港駅)

「ことでん1日フリーきっぷ」を手に入れて、それでは早速ことでんの旅・・・と思いきや、とりあえずはきっぷをキープしつつレンタカーを借り出し、高松築港駅の周辺で撮影をしてみることに。高松築港の駅は、別名「玉藻城」と呼ばれる高松城の隣にあって、城跡は玉藻公園という名前で整備をされております。ホームから高松城跡の石垣がまさに手に届く近さのお堀端にある築港駅。ここから瓦町駅までの間には琴平線と長尾線が乗り入れて来ますが、2面2線のホームは城跡側を琴平線・JR駅側を長尾線が使う形にきっぱりと分離されているのが特徴みたいですね。琴平線は黄色の塗装、長尾線は緑色の塗装に塗り分けられ、視覚面からもしっかりと誤乗防止の対応が図られています。

朝の築港駅に、長尾線からの電車が到着。2連の列車から、通勤通学客が次々と吐き出されて来ます。高松市は人口40万人の讃岐香川の中心都市ですから、さすがに朝から活気がありますね。ダイヤを見ても朝7時~8時台はそれこそひっきりなしに電車がやって来る。本数だけで言えば、首都圏の駅とそう変わりません。そう思えば、瓦町と並んでことでんの一大ターミナルのはずの高松築港駅ですが、今の姿はターミナルと言うには簡素な姿。かつては「高松グランドホテル」という電鉄経営のホテルが上に立つ立派な駅でした。築港駅周辺の再開発と線路の高架化を目論んだ上で取り壊されたものの、「そごう問題」で会社更生法を受けるなど電鉄本社が色々と難局を迎えるにあたって、駅の再開発計画は頓挫したまま現在に至るのだそうな。

築港駅を出ると、次の片原町駅までは、高松城のお堀端に沿ってL字型にカーブした線形を行きます。この高松城のお堀と艮(うしとら)櫓を仰ぎ見ながら走る区間は、ことでんを代表する撮影地でもあります。自分も「ことでん」と聞いて真っ先に思い付いたのがここなんで、何となくことでんを撮るならここから始めたかった。朝のラッシュで本数が多いうちにことでんのクルマに一通り目を通しておきたかったしね。という事で、まだら雲が多い空模様ではありますが、艮櫓を入れた構図で陣を構えてみることに致しましょう。

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