青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

ELさくら花舞台

2019年04月15日 17時00分00秒 | 大井川鐵道

(お立ち台のコーヒーブレイク@大和田・お茶ぼっこ)

大井川鐵道の大和田の駅から福用にかけて、ちょうど国道の下に茶畑と線路を俯瞰出来るポイントの横に、不思議なピラミッド型をした喫茶店があります。地元の方がのんびりと経営する「お茶ぼっこ」という喫茶店ですが、目の前がお立ち台になっていてこの日も代わる代わる同業者が三脚を立てています。かくいう私も午後のEL急行の際にここでアングルを作ったのですが、アングルも整えたし待ち時間もそこそこあったし、目の前を利用させてもらってるのもあるしでちょっと一服させてもらいました。


窓から入って来る大井川の川風を感じながら、ガリガリとご主人が挽いてくれるコーヒーと手作りのシフォンケーキ。正直撮り鉄に出てしまうとロクな飯も食わないので、すきっ腹にこの熱いコーヒーとふんわり甘いシフォンケーキは沁みる。値段も見ずに頼んだら、これでお代は300円というのだからビックリした。あんまりコスパばかり追求する人生も人のためになんないなあなんて思う昨今だけど、これで利幅とか大丈夫なのか若干心配になるのでありました。


さ、2本目のさくらまつり臨の回送。再びE34先頭。家山から新金谷まで客扱いをしないで回送で走るのだから別にE34に特別なあしらいをしなくてもいいのだけど、そこは天下の大井川鐵道。この「さくら」カンを付ける事によって、回送列車をただの回送にはしないのである。さくらまつりを盛り上げる、E34のさくらカン。そうまで舞台を作られたら、ガツンとヘッドマークを強調して正面打ちにするのがマナーというものでありましょう。大井川らしい木製の架線柱を絡めて回送客レの妄想列車・特急さくら号新金谷行き。


零れ落ちそうな家山の桜を合わせて。下から煽って構図にグッと広角でハメるのってなかなか難しいんだけど、通過速度がそこまで速くないので助かりました。平成22年くらいに西武から移籍して、どうなるのかどうするのか分からないまま千頭の側線で放置プレイとなっていたのを知っているので、一昨年に劇的に復活してからの活躍には胸が躍る。早くも大井川のスター軍団の仲間入りを果たしたE34の「29-7 35-7 新金谷車両区」の書き文字に、今後一層の活躍を期待しましょうか。


C108+E34のコンビはこの日、新金谷~家山を3往復したのですが、午後の1往復はSLの位置を付け替え新金谷→家山間をEL急行として運行。EL先頭の客レを見るのは去年の夏に南海ズームが検査に入って車両不足に陥った際、SL急行の補完として走った時以来です。さくらカンは金谷側にしか付けていなかったと見えてスッピンのいでたち、パンも金谷側だけの片パン状態で走って来ましたが、これはこれで交流電機の客レと割り切ればそれはそれ。まずは最後尾に付いたSLを森陰に隠して、あたかもEL単独牽引的な構図で一枚。


広角側は、川根のお茶畑と茶農家を入れてもうワンショット。このお立ち台には平日にもかかわらず最終的には20人くらいのマニアが並びました。五和を出ると西側に山のある大井川の右岸を走って来ますから、家山止めの列車は午後の光線を考えるとこのポイントが人気になるのも分かるような気がしますね。GWはお茶畑に新芽が伸びてグリーンもより一層鮮やかになると思うので、またEL急行をやるなら参戦したいところです。
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