青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

森宮秋麗

2018年11月07日 17時00分00秒 | 飯山線

(北信国境の紅葉@横倉~森宮野原間)

寒暖の差の大きくなってくる秋のこの時期。川から上った水蒸気が夜に冷やされ、谷底に降りて来て川霧を作るようです。川霧ってーとお隣只見線の只見川沿いが有名ですが、千曲川でもあるんだねえ。桑名川辺りでは集落もミルク色の靄に包まれたようになっていましたが、太陽が上がって来て徐々に川霧も晴れて来ました。


霧の薄いフィルタを通した朝の光が降り注ぐ北信は栄村の朝。東の空からの柔らかい光を一杯に浴びて、123Dが栄大橋俯瞰に姿を現しました。後背地の山肌に、針葉樹に混じってブナ林の黄色みがかった紅葉が見えますが、北信妻有の森林相と言えばまず何はなくともブナ林。日本有数の豪雪地帯であるこの地域の山々に、豊かな森と清冽な地下水を涵養する重要な植生です。


一般色×飯山色コンビの優雅な千曲川クルージング。中条川の鉄橋のたもとの大きなケヤキの木が、燃えるような紅葉を見せていて実に見事。飯山線では定番中の定番とも言える栄大橋からの千曲川俯瞰、お決まりの構図だけどやっぱいいねえ。高速代ケチって一般道をチンタラ走って来たんでろくすっぽ寝てなかったんだけど、この景色には眠気も吹き飛びましたよね。
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桑名川霧情

2018年11月06日 17時00分00秒 | 飯山線

(123D×162D@桑名川駅)

川霧立ち込める千曲川の谷を、飯山色を後ろに従えた123Dが行く。桑名川で162Dとの交換シーンを。ま、正直後ろ飯山では気勢が上がらないのと、後ろから面を撮っても逆光側に回っているせいで大したカットは期待出来そうもない。朝6時半は既に日の出の時間を過ぎてはいるけれど、谷あいの駅にはまだ光が届かない晩秋の桑名川。低い位置からの赤みを帯びた光が、川霧にスッと色を差したような淡いマゼンタの世界。通常ダイヤでは、桑名川交換は朝の2回だけなので、そういう意味ではややレアなシーン。


森宮滞泊から戸狩方面への明けの一番列車となる162D。戸狩野沢温泉で長野行きに接続した後、今度は163Dとして十日町へ下ります。朝の光線のいい時間に森宮→戸狩→十日町とフォトジェニックな区間を走る列車なので、朝から晴れてりゃここに飯山色が入ってると最高。いずれにしろ森宮滞泊になると日中の戸狩~十日町間の運用が「有」で確定するので、現地の情報がない場合は始発が動く前に森宮滞泊のメンツを見ておくのが飯山色撮影のイロハのイだと思う。真夜中の森宮で飯山色見付けて狂喜乱舞する人間がいたら、それは私かもしれません(笑)。

悠々と桑名川の時を見続けて来たであろうホーム脇の大イチョウ。てっぺんから徐々に秋の装い。
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立ヶ花秋冷

2018年11月05日 17時00分00秒 | 飯山線

(夜明け前のホーム@立ヶ花駅)

正直最近ガソリンもクソ高いので、今回も自宅からえっちらおっちら下道中心で信州まで。R16→R299→r30→R254で内山峠を越えて佐久南IC、佐久まで夜中走行で4時間は早いか遅いかって感じだなあ。いつもなら関越道の湯沢からR353津南回りで飯山方面へ出るんだけど、朝イチの下り123Dがひょっとしたら飯山色ダブルかも、との情報に今回は上信越道回りで信州中野ICから朝5時の立ヶ花の駅へ。ついこないだまで汗かきながらあちーあちーなんて言ってたのに、日の出はずいぶん遅くなったし、こっちは朝方は5℃ないもんねえ。冷える。


朝も早よから立ヶ花駅前の路地で完全に不審者の体(笑)で待ち構えてたんだけど、残念ながら先頭は一般色、飯山色は前2の態勢を確認。差し換えか。123Dは戸狩で後ろ2両を落とし→十日町→181D川口→182D十日町→午後の136Dで長野へ戻るので、今日は飯山色が前になる136Dの追っ掛けが中心になりそう。ダブル成らずは残念だったけど、撮る身としてはホロ側が嬉しい。


開田山地へ続く丘陵地帯が色付き始めたみゆき野界隈。川霧なのか、みゆき野の底は靄がかかったような秋の朝。まだ露出がないのでお遊びで変化球的に。飯山通いも数を重ねると「みゆき野」なんて言葉を覚えたりして…(笑)。飯山盆地を中心にした周辺市町村の呼びならわし。「みゆき野ポーク」のように、農畜産物に名前が付いていることが多いですね。


戸狩野沢温泉駅で後ろ2両を切り落とし、身軽になって一路川口へ向かう123D。十日町で40分弱のバカ停があるので、十日町から川口までは181Dを名乗りますが、通し運用なので行き先自体は越後川口行きを表示しています。駅裏の駐車場に植えられたケヤキもこの時期真っ赤に色付いて、落ち葉焚きの枯葉の山とともに束の間のアイドリングタイム。長野を5:14と極めて早い時間に出発する列車のため、さすがに車内に乗客の姿は疎ら。「後ろ2両のお客様は、前より列車にお乗り換え下さい…」というアナウンスだけが、静かな駅のホームにやけに大きく響いていました。
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北信妻有錦秋記

2018年11月04日 10時00分00秒 | 飯山線

(山は装う@平滝駅)

さて、9月の富山の話も大体まとまったことで新たなネタ探し…と言う訳でもないのだけども、もはや恒例となった飯山線のキハ110系飯山色を追い掛けて来ました。11月ともなれば、北信妻有の紅葉も進んでいるだろうし、という含みもあります。9月からの台風続きの悪天候も10月半ばでようやく落ち着き、「こんな平日に晴れてんじゃねーよ!」と撮り鉄界隈からの恨み言が聞こえて来そうな(笑)スッキリとした青空が続いていた今週。前回の富山とは違って、天気的に心配のない遠征行となりました。千曲川の谷に向かった集落の高い位置にある平滝の駅、ホームから見る北信の山並みの紅葉も今は盛り、と言う感じ。


秋の陽射しと爽やかな風吹き抜ける駅前風景。駅舎の軒先に吊るされた干し柿が、秋の雰囲気をちょこっと上乗せ。里まで紅葉が降りてくるのはあと一週間くらいかなという雰囲気もありますが、それでも場所によっては色付きの良いところもあったりして。色付く木々を探しながらのロケハンはまさに紅葉狩りの趣。


平滝の駅は、信越国境に迫る村の小さな駅。栄村への委託による出札業務が維持されていて、2017年度の利用者数は1日5人。委託も含め駅員がいる駅では、JR東日本管内では一番利用者が少ないようですが…おそらく先代の駅舎の時代から使われている駅名票が、今も大事に列車の到着を待っています。
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