tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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奈良県地域貢献サポート基金を活用しよう!

2011年01月17日 | 奈良にこだわる


県(くらし創造部協働推進課)が運営する「奈良県地域貢献サポート基金」をご存じだろうか。CSR(企業の社会的責任)として寄付を望む企業等と、地域貢献活動の資金を必要としている団体等を結びつける新たな取り組みである。

県のHPにはと《県民・企業の寄付を原資として、地域社会の課題解決に取り組む団体を助成します。みなさんの想いを団体の活動につなげる新しい社会の仕組みです》とある。

寄付する側には、税制面での優遇(法人の場合、寄付の全額が損金算入できる。個人の場合は、所得税・住民税の税額控除がある)、企業イメージの向上(企業のCSR活動として活用できる。希望すれば、寄付者名はHPなどで公表される)などのメリットがある。

寄付する方法は、4通りある。県のHPによると
A.テーマ希望寄付
寄付者が希望する活動テーマと地域を決めて寄付をするものです(寄付金額30万円~)。(活動テーマの例)「○○川の水質改善」「通学合宿」「障害者の就労支援」「○○地区の活性化」
寄付金の活用方法:寄付者が希望する活動テーマ・地域で事業を募集し、審査で採択された団体に対して、助成金として交付します。(例)6月に寄付を頂いた場合、7月~8月事業募集、9月審査、10月~3月事業実施、4月~5月助成金交付という流れになります。

B.団体支援寄付
あらかじめ登録された団体の中から、支援したい団体を選んで寄付をするものです(寄付金額1円~)。
寄付金の活用方法:寄付者の支援したい団体に対して、助成金として交付します。
※5万円未満の寄付金は、他の寄付金とあわせて5万円以上になった時点で、団体に交付します。
※寄付金額の一部(5%程度)は、基金制度の推進のために活用させていただきます。

C.一般寄付
特定の団体や活動テーマを決めずに、広く地域課題の解決を進めるために寄付をするものです(寄付金額1円~)。
寄付金の活用方法:活動テーマを決めずに事業を募集し、審査で採択された団体に対して、助成金として交付します。(寄付金の一部は)基金の広報など、基金制度の推進のために活用します。

D.ワンクリック寄付
基金の趣旨に賛同していただいている協力企業のバナーをクリックしていただくと、その回数に応じて、企業から基金に寄付が行われるものです(1クリック=10円)。
※バナーをクリックしていただいた方には、負担は発生いたしません。
寄付金の活用方法:活動テーマを決めずに事業を募集し、審査で採択された団体に対して、助成金として交付します。(寄付金の一部は)基金の広報など、基金制度の推進のために活用します。


画像は県のHPより拝借

これまで、A.の「テーマ希望寄付」に3団体から寄付があった。1件めはアサヒビール株式会社(近畿圏統括本部大阪統括支社)の「奈良県吉野山のヤマザクラ保護・育成事業」(吉野山保勝会が受贈)、2件めは株式会社タカトリの「地球温暖化防止など、環境問題の解決を目指す活動」(受贈先を募集中)、3件めは「小さな親切」運動奈良県本部の「犯罪・交通事故被害者及びその家族等の支援事業」(受贈先を募集中)である。

次に、寄付を受ける側である。方式は2通りである。同じく県のHPによると
ア.テーマごとに応募する方式(寄付者テーマ設定型協働推進事業助成金)
あらかじめ設定されたテーマに沿った事業の提案を募集し、採択された事業に助成するものです(テーマが先に決まっている。現在、上記A.により、タカトリと小さな親切運動の寄付金の受贈先を募集中)。

イ.あらかじめ登録しておく方式(NPO活動等団体支援助成事業助成金)
登録された団体に対する支援を希望する寄付があった場合に、当該団体に助成するものです。登録にあたっては、奈良県協働推進審査会の審査(年3回、6月・9月・3月頃)があります(寄付金の有無に関係なく、とりあえず登録だけして寄付を待つ方式)。

お分かりいただけただろうか。従って、NPOなど寄付を受けたい団体は、あらかじめ「登録」だけ済ませておいて、寄付者が現れるのを待つのが良いだろう(現在までの登録団体数は、18団体である。一覧は、こちら

県下には同様の仕組みで、すでに9年目を迎える基金がある。奈良中央信用金庫と奈良NPOセンターが実施している「なら・未来創造基金」である。基金は、奈良中信の役職員の給与からの積み立てと、中信本体から支出した資金とのマッチングギフトによる募金で構成されている。

地域貢献活動に取り組む団体は多いが、この不景気で、活動資金が集まらなくてご苦労されているようだ。一方で、不況とはいえCSRとして、地域に貢献したいというニーズもある。これらをうまく結びつけ、しかも県が仲立ちすることで税制の優遇も受けられるというよくできた仕組みである。寄付をしたいという方も、寄付を受けたいという方も、この制度を利用されてはいかがだろうか。
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