tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

中川政七商店が「ルソンの壷」に登場します!(2011Topic)

2011年08月27日 | お知らせ
明日の朝、株式会社中川政七商店社長・中川淳さんが、NHK総合テレビの「ルソンの壷」に登場されます! タイトルは「13代目の挑戦 老舗“ブランド化”戦略」です。以前当ブログでは、中川さんが書かれた『奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。』を紹介したことがあります。
※トップ写真は「暮らしの道具」デザインコンペで中川淳賞(審査員特別賞)を贈呈する中川社長。受賞者は坂本尚世さん(あかり作家)

番組の放送日(関西地域・鳥取・香川・徳島)は
8月28日(日)午前 7:45~ 8:10

再放送(関西地域のみ)は
8月31日(水)午前11:05~11:30

です。番組のHPには《現代風にアレンジした和雑貨で成長を続ける中川政七商店。この10年で売り上げは倍増、直営の小売店は全国28店舗を数える。元々、高級な麻を扱う織物問屋だったが、時代と共に着物離れが進み、麻は売れなくなった。そこで13代目の社長・中川淳さん(37)は徹底したブランド化を展開。商品の背景にある雰囲気や作り手の思い・会社の考え方を消費者に訴えた。業績を回復させ、成長を続ける中川さんのブランド戦略に迫ります》とあります。

奈良の伝統工芸に「奈良晒(ならざらし)」があります。『奈良まほろばソムリエ検定公式テキストブック』(山と渓谷社刊)によりますと《麻の織物で肌ざわりがよく、汗もはじくので、鎌倉期以来、神官や僧尼の衣に好まれてきた。江戸時代初め、清須美源四郎(きよすみ・げんしろう)が晒法を改良、徳川家康に誉められ、幕府の保護を受けて販路も拡大した。明暦三年(一六五七)、奈良町の惣年寄が麻布に検査印を押すことになった後、半世紀余が生産の最盛期であった。毎年三十万疋から四十万疋(一疋は二反)の産額で、南都随一の産業といわれた》。

《原料の青苧(あおそ 乾燥した麻皮)は山形・秋田などの東北から、北陸からは糸にして送られてきた。仲買は賃織りに出し、製品は晒問屋に売り、問屋はそれを晒屋に出した。晒屋は、その織布を藁灰の灰汁で煮て、木臼でつき、何回も灰汁をかけ晴天に乾かした。これで、白く光沢がでて、染めても美しい上布になる。十八世紀の半ば近くから、越後・近江・能登などの他国布の台頭で、幕末には数万疋と沈滞した。永らく、独占的な立場と名声に馴れて、販路の拡大、品質向上への努力をしなかったからである。今、技術・技法の保存と新規需要の開拓を進めている》。

末尾にある「技術・技法の保存と新規需要の開拓を進めている」のが、まさに中川政七商店さん、というわけです。「奈良の小さな会社がNHKのビジネス番組に登場するまでの道のり」を、ぜひご覧ください。
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