tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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滋賀B級グルメバトル(2011)に行ってきました!

2011年08月11日 | 日々是雑感
7/30の土曜日、財団法人南都経済センター・主席研究員のSくんと、「第1回 滋賀B級グルメバトル」を訪ねた。奈良県下でもこの手のグルメイベントが増えているので、今後の参考のために訪ねたのである。海のない滋賀県がどんな食材を使うのか、という興味もあった。Sくんは奈良の「食」をテーマに研究をしていて、その調査活動の一環として訪問したものだ。





イベント主催は「浜大津水辺夏まつり実行委員会」で、会長は宮崎君武氏(大津商工会議所会頭)である。後援は、滋賀県、大津市、社団法人滋賀県食品衛生協会、びわ湖放送株式会社。心配された雨も上がり、うだるような熱気の大津港特設会場(浜大津駅前)に着いたのは、スタート5分前の14:55。60ものブースが出ていたが、すでに目ぼしいブースには行列ができていた。最終的には12万人(土曜日5万人、日曜日7万人)が足を運んだというから、すごい。






この3枚の写真は「近江牛たま」300円。以下「青字」は公式HPの「出展グルメ紹介」からの引用である。たこ焼きのタコの代わりに牛すじを入れ、地元のちゃんこなべやさんが作った秘伝のダシをアレンジして、あんかけに仕上げています。【使用食材】近江牛のすじ・玉子・小麦粉・水・ねぎ・七味(長浜市 近江ケータリング協会)

MSN産経ニュース(8/1付)に、両日の様子が紹介されている。タイトルは《初代王者に「ホソカラ」 県内のB級グルメバトル 大津2011.8.1 02:18》だ。《県内のB級グルメを一堂に集め、「滋賀の新名物」を決めるグルメイベント「滋賀B級グルメバトル」が30、31の両日、大津市浜大津の大津港周辺で開かれ、初代王者に「近江牛ホルモン唐揚げ ホソカラ」(200円)が輝いた》。




「ホルモンチャーハン」500円。新鮮ホルモンとふわふわ卵をメインとし、味付けにはニンニクチップを使用してガーリックの風味を絶妙なバランスで仕上げています。【使用食材】ホルモン(ホソ)・白飯・卵・にんにく・塩・醤油・ねぎ(京都市 京都和牛倶楽部)

《県内各地の飲食店など60組が参加し、近江牛を使ったラーメンや伝統食、ブラックバス料理など自慢の料理を出品した“ガチンコ対決”。2日間で10万人を超える来場者があり、滋賀の隠れた「逸品」に舌鼓を打っていた》。


こちらは「肉ざる」(竜王そばと近江牛のコラボ)。B級と呼んでは失礼にあたる、堂々たるA級グルメだ。地域ブランドから全国ブランドとして好評となった「竜王そば」は、滋賀県環境こだわり農産物の認証を受け、竜王町40haで80農家により育てられています。そばの喉ごしを味わっていただくために、ざるそばを基本に、同じ竜王町で育てられた近江牛を添えてみました。【使用食材】生麺(竜王産)・ざるつゆ・近江牛(竜王町そば振興会)

《イベントは毎年恒例の「浜大津サマーフェスタ」の規模を拡大し、安くておいしいB級グルメに焦点を絞り今年初めて開催。県内の60組のほかB級グルメの全国大会「B-1グランプリ」を2度制した「富士宮やきそば」(静岡県富士宮市)もゲスト参加した》。




「近江ホルモン焼きうどん」400円。近江牛ホルモン、うどん、キャベツをソースで味付け。シンプルな具材ながら、ホルモンの濃厚な旨脂汁がからんだ焼うどんです。うどんのつるつる・モチモチ・ホルモンのプリプリ脂にとろ~り半熟目玉焼きをからめると、美味しさやみつきに!【使用食材】うどん・近江牛ホルモン・地鶏玉子・キャベツ・たれ・塩コショウなど(大津市 近江焼うどん研究会)

《会場の大津港周辺には、琵琶湖に沿う形で屋台が立ち並んだ。来場者は1品100~500円の料理を食べ歩いて、気に入った料理に、使い終わったはしを“投票”。集まったはしの重さで初代グランプリを決めた》。




「高島とんちゃん焼きうどん」200円。高島市では昔から鶏肉を味噌仕立てで夏には炭火焼、冬にはホットプレートで味付焼肉として食しているが、その締めとしてたれを使って焼うどんを作って食べたりしている。そこに着眼し、生キャベツの千切り、しょうが、おかかをまぜて「高島とんちゃん焼きうどん」とし、市民に親しまれている食材を提供する。高島市の「うまいもんグランプリ」でグランプリを取りました!【使用食材】鶏肉・うどん・キャベツ・鰹節・しょうが(高島市を元気にする協議会)

《初代王者となったホソカラは、近江牛の小腸にオリジナルのピリ辛衣を付けて揚げた唐揚げで、おかずにもおやつにもなるという優れもの。素材がいいので臭みもなく、多くの支持を集めた。グランプリ以外にもセタシジミをふんだんに使ったチヂミ「しじみDEちじみ」や、近江牛でダシを取った「COTOCOTO煮込んだ近江牛らーめん」など、伝統的な食材を現代風にアレンジした料理が多く、カップルや家族連れを中心に人気を呼んできた》。




「15種類の食材と気持ちを込めた“つくね”」300円。じっくり炒めた玉ねぎと鶏のミンチ肉をベースに15種類の食材と気持ちを込めて長時間こねた「つくね」をオーブンで焼き上げます。【使用食材】黄金色になるまで炒めた玉ねぎと鶏のミンチ肉をベースに15種類の食材と調味料(守山市 滋賀の地鶏を愛する会)

《このほか、沖島(近江八幡市)の漁師が自ら釣った琵琶湖のアユを炊きあげた「漁師のあゆ煮」などの伝統食や、ペルー風ステーキを近江米にのせた「近江ペルー丼」、ブラックバスを使用した「ビワバスのフランクフルト」といった変わり種もあり、来場者は屋台をはしごしながら食べ歩きを楽しんでいた。家族3人で訪れた大津市大江の会社員、南亨さん(31)は「お祭りみたいな熱気が楽しかったし、料理もおいしいかった」と笑顔で話していた》。


「ビワバスのフランクフルト」300円。ブラックバスを三枚におろし、少し粗いミンチにする。そこに鶏肉のミンチを合わせ、粗引きのコショウと塩で味付けする。サイの目切りしたチーズを入れ、ソーセージの皮に入れボイルする。【使用食材】ブラックバス・鶏肉・粗引きコショウ・塩・玉子・チーズ(大津市 チーム里湯昔話)

「秘密のケンミンSHOW」に登場して話題になった「スヤキ」(素焼き)も人気を集めていた。滋賀県甲賀市水口町の谷野食堂の名物である。イベントのHPによると《昭和30年ごろに店近くの高校生を相手に考案したものであり、商品としては極めてシンプル。まずは熱したフライパンにラードを引き、自慢の自家製麺を焼き色がつくまで両面ともに炒める。そしてモヤシねぎを投入し、塩で味を調えて素早くかき混ぜ完成。あとは自分の好みに応じてソース、胡椒、しょうゆ等で味付けして召し上がっていただく。表面はカリッと香ばしく、中身はもっちりとした食感の焼そばです。テレビのケンミンSHOWでも紹介された、ヘルシーな焼きそば!!》。



テントの下で休んでいると、「スヤキ」を食べていたおばちゃんグループが「これ美味しいよ。食べる?」といって、おすそ分けしてくれた。最初いただいたのはごくシンプルなソース味。カラリと炒めた麺がいい。次に「こんな味もあるよ」と、べつのおばちゃんが真っ赤な「スヤキ」をくれた。おお、これはスパイシー、でも美味しい! 「自分の好きなように味付けできるのが、スヤキのええとこやねん」。「どこから来られたんですか」とお聞きすると、やはりお膝元の「水口」とのことだった。結構遠いのになぁ。



「スヤキ」のことが、グルメバトルを報じた読売新聞に出ていた。《県立水口高(甲賀市水口町)近くの製麺店が考案して長年、人気のラード炒(いた)め焼きそば「スヤキ」も多くの支持を集めた。出店した街おこし団体「甲賀スヤキ研究会」の沢田秀三会長は「田舎も都会も関係なく、みんなに食べてもらえる味とわかり、自信を持った」と喜んでいた》。


「すじこん・カップ」400円。牛すじと近江八幡名物の赤コンニャクを滋賀県産ワイン(琵琶湖ワイナリーの白ワイン)の風味をきかせてトロトロに煮込みました。【使用食材】牛すじ肉・赤コンニャク(近江八幡)・白ワイン(琵琶湖ワイナリー)・パン(県内ベーカリー)・チーズ(高槻市 人と地域を元気にする食の研究会)

さて、記念すべき「第1回 滋賀B級グルメバトル」の結果は、

1.グランプリ:近江牛ホルモン唐揚げ ホソカラ
2.準グランプリ:近江牛肉巻きふわっとろっハンバーグ
3.第3位:朝宮茶スイーツ「あさみや金時」

となった。残念ながら、私たちはこのいずれの料理も口にしていない(「あさみや金時」は、タッチの差で売り切れた)。しかし、私たちが食べたいずれの料理もレベルが高く、美味しいものばかりだった(60ヵ店もあるから、ベスト3の料理に行き当たる確率は20分の1、わずか5%なのだ)。





「滋賀B級グルメバトル」に出てきた料理の特徴は、おおざっぱにまとめると「近江牛」「琵琶湖の幸」「地場野菜」だ。近江牛は説明しなくてもお分かりだろう。赤身だけでなく、すじ肉やホルモンや脂を使って、バラエティ豊かな料理に仕立てていた。琵琶湖の幸は、鮎、ワカサギ、シジミにとどまらずブラックバスまで使い、アイデアに溢れるメニューを提供していた。地場野菜は、実に豊富だった。山芋、トマト、原木しいたけ、甲賀産タマネギ、赤こんにゃく(こんにゃくに酸化鉄で色をつけたもの)、近江米、朝宮茶など、特色のある野菜類を駆使して、面白い「食」を演出されていた。

山と湖(うみ)の幸をふんだんに使った「グルメパトル」、来年もぜひ参加して、海のない県の「ご当地グルメ」を学びたいと思う。

コメント (2)
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