春日大社一の鳥居前に建つ菊水楼は、奈良で一番の料理旅館である。『ミシュランガイド 京都 大阪 神戸 奈良 2012』によると、
※写真はいずれも、「菊水楼」のホームページから拝借
思わず足を止めさせるほどの重厚な存在感を示す「菊水楼」。創業は1891(明治24)年。2000年に登録有形文化財となった。ロビーでは東郷平八郎による「水菊如」の書が客を迎える。格天井、鶯張りの廊下、釘隠しなどの意匠、床柱に竹を用いた「竹の間」、牡丹の大屏風が飾られた「ぼたんの間」。各室の設(しつら)えや調度は興味深い。歴史ある旅館ならではの「大切に守られてきた古さ」に身を置くのも良いだろう。
宿泊・宴会(料亭)のほか「和風れすとらん 菊水」「欧風レストラン 菊水」で、老舗の味が楽しめる。この料理旅館が、結婚式場とレストランに生まれ変わるという。昨日(11/22付)の朝日新聞奈良版《「菊水楼」リニューアル 来春 結婚式場+レストラン 企画会社に業務委託 新規事業 収益の柱に》によると、
明治時代から続く老舗の料理旅館「菊水楼」(奈良市)が来春、結婚式場とレストランに生まれ変わる。従来の料亭の事業に加え、ブライダルなどの運営企画会社「プラン・ドゥー・シー」(東京都千代田区)に業務委託し、新規事業を収益の柱として経営を再建する。国の登録有形文化財の和風建築を生かし、若年層ら新しい顧客を獲得する狙いだ。
「プラン・ドゥー・シー」はハウスウエディング大手で、京都の島津製作所旧本社、神戸のオリエンタルホテルをはじめ、老舗旅館や歴史的建築、クラシックホテルの再生、再建を手がける。10月には大阪市公館を結婚式場やレストランとして活用する契約を大阪市と結んだ。
来年1月から別館2階を挙式会場に改装。隣接する建物で営業する「レストラン菊水」も、披露宴に使えるようにリニューアル。2月末まで休業し、3月に再オープンする。婚礼は4月に開く披露宴から受注を開始する。本館の料亭と別館の和風レストランは営業を続ける。旅館業については新規の宿泊予約を受けておらず、来年から一時休業する。

披露宴用に改装される「欧風レストラン菊水」。2014年2月末まで休業、3月再開
「プラン・ドゥー・シー」から派遣された菊水楼の遠藤圭ゼネラルマネージャーによると、県内で婚姻届を出したカップルは年間約6200組。しかし県内での挙式数は全体の3割弱にとどまっており、「大阪、京都に流れているブライダル需要を取り込んでいきたい」とねらいを語る。初年度は50件、2年目には100件以上の受注をめざす。
また平日は雅楽の生演奏などのイベントで集客を図り、法人宴会を受注。レストランのメニューや価格も見直す。「123年の歴史を大切にしながら、若者や女性客、観光客など新しい顧客の利用につなげたい」
菊水楼の伊東肇総支配人によると、近年は春と秋の観光シーズンを除くと宿泊客数は低迷。客室数を10室に減らしたが、不採算に陥っていた。「菊水楼の建物と名前を残しつつ、若いお客様に使っていただける店として再出発したい」と話している。(青山祥子)
要するに、営業を続けながら徐々に改築を進め、4月から披露宴を受注する。宿泊部門については、今も新規の予約は受け付けておらず、来年から休業する、ということになる。すでにブログ「時のあかしに」でも、紹介されていた。
苦渋の選択だったと思うが、これで菊水楼の建物と名前は残る。奈良市観光協会の長岡事務局長はFacebookで《最近は、都会のホテルより奈良の神社やお寺で結婚式を挙げるカップルが増えているようです。生まれた地、学び働く地の奈良でのウエディングが増えればいいですね》とエールを送る。ヨソに流出している7割のウェディングのうち何割かでも県内に呼び戻せれば、大きなビジネスチャンスになるのだ。
「結婚式場+レストラン」として再出発する菊水楼さんの前途に幸あれと、心からお祈り申し上げます。
※写真はいずれも、「菊水楼」のホームページから拝借
思わず足を止めさせるほどの重厚な存在感を示す「菊水楼」。創業は1891(明治24)年。2000年に登録有形文化財となった。ロビーでは東郷平八郎による「水菊如」の書が客を迎える。格天井、鶯張りの廊下、釘隠しなどの意匠、床柱に竹を用いた「竹の間」、牡丹の大屏風が飾られた「ぼたんの間」。各室の設(しつら)えや調度は興味深い。歴史ある旅館ならではの「大切に守られてきた古さ」に身を置くのも良いだろう。
宿泊・宴会(料亭)のほか「和風れすとらん 菊水」「欧風レストラン 菊水」で、老舗の味が楽しめる。この料理旅館が、結婚式場とレストランに生まれ変わるという。昨日(11/22付)の朝日新聞奈良版《「菊水楼」リニューアル 来春 結婚式場+レストラン 企画会社に業務委託 新規事業 収益の柱に》によると、
明治時代から続く老舗の料理旅館「菊水楼」(奈良市)が来春、結婚式場とレストランに生まれ変わる。従来の料亭の事業に加え、ブライダルなどの運営企画会社「プラン・ドゥー・シー」(東京都千代田区)に業務委託し、新規事業を収益の柱として経営を再建する。国の登録有形文化財の和風建築を生かし、若年層ら新しい顧客を獲得する狙いだ。
「プラン・ドゥー・シー」はハウスウエディング大手で、京都の島津製作所旧本社、神戸のオリエンタルホテルをはじめ、老舗旅館や歴史的建築、クラシックホテルの再生、再建を手がける。10月には大阪市公館を結婚式場やレストランとして活用する契約を大阪市と結んだ。
来年1月から別館2階を挙式会場に改装。隣接する建物で営業する「レストラン菊水」も、披露宴に使えるようにリニューアル。2月末まで休業し、3月に再オープンする。婚礼は4月に開く披露宴から受注を開始する。本館の料亭と別館の和風レストランは営業を続ける。旅館業については新規の宿泊予約を受けておらず、来年から一時休業する。

披露宴用に改装される「欧風レストラン菊水」。2014年2月末まで休業、3月再開
「プラン・ドゥー・シー」から派遣された菊水楼の遠藤圭ゼネラルマネージャーによると、県内で婚姻届を出したカップルは年間約6200組。しかし県内での挙式数は全体の3割弱にとどまっており、「大阪、京都に流れているブライダル需要を取り込んでいきたい」とねらいを語る。初年度は50件、2年目には100件以上の受注をめざす。
また平日は雅楽の生演奏などのイベントで集客を図り、法人宴会を受注。レストランのメニューや価格も見直す。「123年の歴史を大切にしながら、若者や女性客、観光客など新しい顧客の利用につなげたい」
菊水楼の伊東肇総支配人によると、近年は春と秋の観光シーズンを除くと宿泊客数は低迷。客室数を10室に減らしたが、不採算に陥っていた。「菊水楼の建物と名前を残しつつ、若いお客様に使っていただける店として再出発したい」と話している。(青山祥子)
要するに、営業を続けながら徐々に改築を進め、4月から披露宴を受注する。宿泊部門については、今も新規の予約は受け付けておらず、来年から休業する、ということになる。すでにブログ「時のあかしに」でも、紹介されていた。
苦渋の選択だったと思うが、これで菊水楼の建物と名前は残る。奈良市観光協会の長岡事務局長はFacebookで《最近は、都会のホテルより奈良の神社やお寺で結婚式を挙げるカップルが増えているようです。生まれた地、学び働く地の奈良でのウエディングが増えればいいですね》とエールを送る。ヨソに流出している7割のウェディングのうち何割かでも県内に呼び戻せれば、大きなビジネスチャンスになるのだ。
「結婚式場+レストラン」として再出発する菊水楼さんの前途に幸あれと、心からお祈り申し上げます。