tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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南都銀行と川上村/包括連携協定を締結!

2016年08月21日 | 奈良にこだわる
8月19日(金)、南都銀行と川上村は「包括連携協力に関する協定書締結式」を開催した。昨日(8/20)の毎日新聞奈良版「包括連携協定 川上村と南都銀が締結 雇用創出や移住促進」によると、
※写真はいずれも、川上村役場で8/19撮影。南都銀行の北常務(向かって左)と川上村の栗山村長

川上村と南都銀行が19日、包括連携協力に関する協定を締結した。地域産業の振興と雇用創出、創業支援、移住促進などが目的。南都銀は2月に同村の林業団体「吉野かわかみ社中」とも連携協定を結んでいる。

村との協定と合わせ、吉野材を使った商品づくり▽海外販路の開拓▽「源流ツーリズム」の人材育成▽ホテル杉の湯の支配人派遣−−などを進める。村役場であった締結式で栗山忠昭村長は「金融機関に山村へ目を向けてもらうことは心強い」とし、南都銀の北義彦常務は「雇用創出、観光振興に寄与したい」と述べた。【栗栖健】




南都銀行が県下自治体と連携協定を締結するのは、今回で6件めである(奈良県、桜井市、王寺町、御所市、香芝市)。同行のニュースリリースに、やや詳しい内容が出ている。

川上村と「地方創生にかかる包括連携協力に関する協定」を締結!
~川上村の発展に貢献してまいります~

南都銀行(頭取 橋本隆史)は、本日8月19日、川上村(村長 栗山忠昭 氏)と「地方創生にかかる包括連携協力に関する協定」を締結しました。この包括連携協定は、当行と川上村が、「まち・ひと・しごと」の各分野において、各々の持ち得る資源を有効に活用し、綿密な相互連携と協力のもと、地域活力の増進、地域経済の発展および住民サービスの向上を図ることを目的としています。

当行は、平成26年4月、「公務・地域活力創造部」を創設して、地方創生に向けた取組みを強化し、「活力創造銀行」として地域の活力を創造する銀行を目指しています。本協定を機に、これまで以上に地方公共団体と連携・協力を進めることにより、地域活性化に取組んでまいります。なお、協定の内容は以下のとおりです。



●連携事業
(1)地域産業の振興と安定した雇用の創出に資する事業
(2)創業支援および地域経済の活性化に資する事業
(3)地域づくり、地域の活性化および移住・定住促進に資する事業
(4)その他地方創生の推進に資する事業

当行は、金融機関としての知見とネットワークをもって、これらの事業に積極的に連携・協力してまいります。具体的には、住み続けられる集落づくり・村づくりを目的とした「小さな拠点」整備の支援、基幹産業である林業の再生、村の資源や魅力を総動員した観光交流の推進等への協力により、都市にはない豊かな暮らしづくりの創造支援に取組んでまいります。




当日配布された参考資料に、具体的な連携の内容が列挙されていた。

(1)地域産業の振興と安定した雇用創出
・吉野かわかみ社中 今回の村との協定よりも早く、2月5日社中と連携協定を結び、林業再生に取り組んでいる。具体的には、吉野材を使った魅力ある商品づくり(六次産業化)や情報発信、またそのための他業態とのマッチング、国内市場縮小への対策として海外販路の開拓支援等をめざす。

(2)創業支援及び地域経済の活性化
・学びと体験・水源地を核とした源流ツーリズムを実現するための人材育成 今、内示が示されたばかりではあるが、国の地域経済分析システム(RESAS:リーサス)の活用支援や商圏などの分析に助言協力。



(3)地域づくり、地域の活性化及び移住・定住促進
・一般社団法人かわかみらいふ 顧問も務めていただき、税理士の紹介など、法人設立に協力。

(4)その他地方創生の推進
・地域おこし企業人の派遣 ホテル杉の湯の支配人に南都銀行職員を受け入れ人的交流
・地域経済分析システム(RESAS)研修 地域経済分析システム活用について助言指導。




この日は私も締結式に出向いた。スタートは午前10時30分だったので余裕を見て奈良市の本店を社用車で8時に出たところ、9時15分に村役場に到着して驚いた。天理街道(国道169号)→桜井市→新鹿路トンネル→上市→川上村、というルートで、川上村は決して遠くないのである。

「地方創生のためには、産官学金の連携が必要」といわれて久しい。資金面だけでなく、様々な情報や人材を集める地域金融機関が自治体と組んで雇用の創出や観光振興に協力する意義は大きい。


こちらは観光庁の資料「観光に関する取組について」(2014.11.18)

以前、川上村でもお話ししたことだが「定住人口(住民)の減少は、交流人口(観光客)の増加で補える」。定住人口1人の減少は、年間124万円の消費が減るということ。これを補うためには、外国人旅行者10人、または国内宿泊観光者26人、または国内日帰り観光客83人に来てもらえば良いのである。「人口が減っている」「高齢化している」と嘆く前に「外の人に来てもらおう」という発想への転換が必要なのである。

何より川上村はお年寄りがお元気だ。訪れるたびに元気になるお年寄りもいる。川上村の介護保険料(基準月額)は4,500円で、全国平均(5,514円)や県内平均(5,231円)よりずっと低く、奈良県下で2番目に低い(最も低いのは御杖村=3,900円)。だから私は「川上村は、お年寄りが元気な村!」というブログ記事を書いたことがある。

「元気な高齢者の社会参加を進め、高齢者による地域活性化を図ろう」という自治体が増えている。川上村では「元気な高齢者による村の活性化」こそが似つかわしい。今回の協定を機に、村がますます元気になることを願っています!
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