tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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長谷寺と初瀬郷(ヤマトロジー講座)/クラブツーリズム奈良で8月27日(土)開催!(2016 Topic)

2016年08月25日 | お知らせ
8月27日(土)、クラブツーリズム奈良旅行センター(近鉄奈良駅ビル5階)で、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」理事の雑賀耕三郎(さいが・こうざぶろう)さんによる講演「長谷寺と初瀬郷を訪ねる」が開催される。時間は13:00~14:30。
※写真は8月11日に撮影。トップは黒塚古墳、下は纒向遺跡

奈良のことならなんでも極めよう、という「まほろばソムリエのヤマトロジー講座」のひとコマだ。主催はクラブツーリズムで、原則として毎月第4土曜日の13時から開かれる。お申し込みは、ネットの場合はこちらから、電話申し込みは 0742-90-1000(月~土 9:15~17:30)。今後の予定は、こちらをご参照いただきたい。

雑賀さんのブログ「奈良・桜井の歴史と社会」に、今回の講演の準備状況が出ている。題して「長谷寺と蜻蛉日記」(4/6付)。一部を抜粋すると、



8月に「初瀬・長谷寺」をテーマに講演することにした。まだ先だし、やり慣れたところだが、パワーアップしたいと思った。長谷寺は、源氏物語や蜻蛉(かげろう)日記に取り上げられていることを紹介してきたが、この蜻蛉日記の取り上げられ方が、きちんと話せてこなかった。

「日本古典文学全集」(蜻蛉日記)を桜井市の図書館で借りてきて、長谷寺のくだりを読み直してみた。初瀬詣、椿市(つばいち)がポイントであることはよく分った。「椿市までは無事に来た」とか、「椿市に着いて、例のように、あれこれ支度を整えて出立するころには、日もすっかり暮れてしまった」、「椿市に帰って、精進落としなどと人々は言っているようだが」などと記されており、椿市が長谷詣での起点になっていたことが、きちん紹介されている。あの有名な二本(ふたもと)の杉のことが紹介されていることにも注目した。「はつせ川古川のへに二本ある杉 年をへてまたもあひ見ん二本ある杉」(古今和歌集 1009)

坏(つき)や鍋を据えた乞食などに気を取られて、すがすがしい気分になれなかったと記している。また、御堂に籠っている間(庶民の間に座っている…あの礼堂であろうか)、眠ることもできず、それほどみじめそうでない盲人が人に聞かれていることを知るか知らずか大声でお祈りしている、それを聞くにつれ、涙がこばれたなどと記しており、お堂の情景が手に取るように見えるのである。

二回目の長谷詣では、「物音を立てずに通らなければならない森の前」のことが記されている。これは初瀬山口神社の前と思われると注に記されている。「祭神 手力雄命(たじからのおのみこと)が人の声を奪ったという伝承に従う」という意味らしい。初瀬柳原に初瀬坐山口神社を遥拝する「伏し拝み」の場があり、毎晩、いまも献灯が行われているところである。1000年前から、あれは特別な場だったんだ…と感銘。そんなことから決められた場だったんだ。


雑賀さんは、早くも4月に『蜻蛉日記』を勉強しておられたのだ。雑賀さんは岐阜県のご出身で、桜井市阿部に移り住まれて10年ほど。しかし桜井を愛する気持ちは誰にも負けず、地元で数々の歴史講座などをこなしておられる。講演だけでなくガイドでも大活躍され、本年6月からはソムリエの会の理事として辣腕をふるわれている。

雑賀さん、楽しい講座をお願いします。皆さん、ぜひ雑賀さんの講座にお申し込みください!



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