年に2日しか味わえない「奈良の郷土料理」がある。それが春日荷茶屋(春日大社境内)の「奈良のっぺい」だ。春日若宮おん祭(まつり)の時期、12月16日と17日の2日間限定で提供される。@660円(税込み、以下同じ)だ。私は、昨日(2023.12.16)の正午少し前にお邪魔した。店頭には、こんな貼り紙があった。
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参道には、こんな看板が出ていた
奈良のっぺい
昭和40年頃まで、奈良の町家でおん祭の17日に、お祭りのご馳走として食べられてきた野菜の煮物です。材料は、大根、人参、ごぼう、里芋、油あげ。もとは寺院で食べる精進料理だったそうですが、現在日本の各地にのこるのっぺい・のっぺい汁は、奈良のものが原形であろうといわれています。奈良の食文化の伝承のため、再現しました当店特製ののっぺいをお召し上がりください。 春日荷茶屋
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外国人観光客の姿も
日本大百科全書「のっぺい汁」にも〈のっぺい汁は各地にあるが、奈良のものが古いといわれている。春日若宮の祭りの日につくっている。温かい料理であるから、一般に寒い季節に多くつくる〉とあるので、奈良発祥説は、ほぼ揺るぎないものと思う。奈良のっぺいは、農林水産省のサイト「うちの郷土料理」でも、「奈良県/奈良のっぺ」として紹介されている。抜粋すると、
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私は、万葉粥と奈良のっぺいのセットをいただいた。@1,540円だった
奈良の郷土料理の一つであるのっぺは、里芋や大根、人参などを使った具だくさんの煮ものである。全国に「のっぺ」「のっぺ汁」はあるが、「奈良のっぺ」は、昆布や干ししいたけのもどし汁をだし汁として使った精進料理で、里芋が煮くずれて、自然にとろみがつくのが特徴である。
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万葉粥は、単品だとこちら(@1,100円)。今月は長芋が乗った「長寿粥」。粥は昆布と鰹で
ダシを引き、そこに白味噌を加えてある。炊いて味をつけた黒キクラゲも、散りばめられていた
毎年12月17日に奈良春日大社で開催される「おん祭」のお渡り式に先立ち、15日に、おん祭を執りおこなう大和士(やまとざむらい)らが身を清める「大宿所祭」で大和士や参拝者らに「奈良のっぺ」がふるまわれる。
おん祭は平安時代1135年、全国でが飢饉や疫病が蔓延していたため、民の平安を願い藤原忠道により祈りを奉げたのがはじまりある。奈良の1年を締めくくる祭りである。
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この日は、「大宿所」(おおしゅくしょ/奈良市餅飯殿町)で、おん祭の無事を祈る「御湯立(みゆたて)」の神事が営まれた。そのとき、新型コロナの流行で中止されていた「もちいどのセンター街」の人たちによる「奈良のっぺい」(看板には「のっぺ汁」)のふるまいも、4年ぶりに復活した。
知人のTさんによると、この日は菊水楼でもふるまいがあったので(濃餅=のっぺ)2杯、食べられたそうだ。なお大宿所のは汁気が多いので、「のっぺい汁」という表記が似つかわしい。
皆さん、今日(12/17)が、今年最後のチャンスだ。ぜひ春日荷茶屋へ、足をお運びください。なお営業時間は10:30〜16:30(ラストオーダー16:00)ですが、早めのご訪問がお薦めです!
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参道には、こんな看板が出ていた
奈良のっぺい
昭和40年頃まで、奈良の町家でおん祭の17日に、お祭りのご馳走として食べられてきた野菜の煮物です。材料は、大根、人参、ごぼう、里芋、油あげ。もとは寺院で食べる精進料理だったそうですが、現在日本の各地にのこるのっぺい・のっぺい汁は、奈良のものが原形であろうといわれています。奈良の食文化の伝承のため、再現しました当店特製ののっぺいをお召し上がりください。 春日荷茶屋
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外国人観光客の姿も
日本大百科全書「のっぺい汁」にも〈のっぺい汁は各地にあるが、奈良のものが古いといわれている。春日若宮の祭りの日につくっている。温かい料理であるから、一般に寒い季節に多くつくる〉とあるので、奈良発祥説は、ほぼ揺るぎないものと思う。奈良のっぺいは、農林水産省のサイト「うちの郷土料理」でも、「奈良県/奈良のっぺ」として紹介されている。抜粋すると、
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私は、万葉粥と奈良のっぺいのセットをいただいた。@1,540円だった
奈良の郷土料理の一つであるのっぺは、里芋や大根、人参などを使った具だくさんの煮ものである。全国に「のっぺ」「のっぺ汁」はあるが、「奈良のっぺ」は、昆布や干ししいたけのもどし汁をだし汁として使った精進料理で、里芋が煮くずれて、自然にとろみがつくのが特徴である。
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万葉粥は、単品だとこちら(@1,100円)。今月は長芋が乗った「長寿粥」。粥は昆布と鰹で
ダシを引き、そこに白味噌を加えてある。炊いて味をつけた黒キクラゲも、散りばめられていた
毎年12月17日に奈良春日大社で開催される「おん祭」のお渡り式に先立ち、15日に、おん祭を執りおこなう大和士(やまとざむらい)らが身を清める「大宿所祭」で大和士や参拝者らに「奈良のっぺ」がふるまわれる。
おん祭は平安時代1135年、全国でが飢饉や疫病が蔓延していたため、民の平安を願い藤原忠道により祈りを奉げたのがはじまりある。奈良の1年を締めくくる祭りである。
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この日は、「大宿所」(おおしゅくしょ/奈良市餅飯殿町)で、おん祭の無事を祈る「御湯立(みゆたて)」の神事が営まれた。そのとき、新型コロナの流行で中止されていた「もちいどのセンター街」の人たちによる「奈良のっぺい」(看板には「のっぺ汁」)のふるまいも、4年ぶりに復活した。
知人のTさんによると、この日は菊水楼でもふるまいがあったので(濃餅=のっぺ)2杯、食べられたそうだ。なお大宿所のは汁気が多いので、「のっぺい汁」という表記が似つかわしい。
皆さん、今日(12/17)が、今年最後のチャンスだ。ぜひ春日荷茶屋へ、足をお運びください。なお営業時間は10:30〜16:30(ラストオーダー16:00)ですが、早めのご訪問がお薦めです!