tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ほこ×たて(フジテレビ系)で、吉野山の桜が日本一に!(2013Topic)

2013年03月26日 | お知らせ
吉野山 一目千本桜(Youtubeより)




先日、当ブログ記事日本一!吉野山の桜を守ろうでお知らせしたとおり、日曜夜(3/24)の「ほこ×たて」(フジテレビ系列)で、“全国『桜』No1決定戦「奈良 VS 長野」どっちが美しい?”が放送された。

「日本三大桜名所」である弘前公園(青森県弘前市)のソメイヨシノ、高遠(たかとお)城址公園(長野県伊那市高遠町)のタカトオコヒガンザクラ、吉野山(奈良県吉野郡吉野町)のシロヤマザクラのうち、見ごろが間近の高遠と吉野が対決する、という趣向だ。日本に来てまだ桜を見たことがないという外国人20人が、高遠と吉野が持参した写真を見て投票する。

スタジオに登場したのは、2人。吉野側は、桜と人生を歩む男、山本義史さん(52歳)。吉野山観光協会の副会長として桜の保護や広報活動を行っている。吉野山の桜は約3万本。シロヤマザクラは白い花と赤い葉が同時に出て、花びらと赤い葉が重なってピンクに見える。「人を吸い込ませるような桜、それが吉野山の桜です」。私は、山本さんを以前から存じ上げている。吉野山の老舗旅館「吉野荘 湯川屋」の館主さんである。この旅館には奈良県観光局の奈良のお宿自慢で、「もてなし自慢の宿部門」の大賞が贈られた。

一方の高遠側は、天下一の桜を誰よりも愛する男、伊藤隆博さん(50歳)。伊那市役所観光課の職員として地域活性化事業に取り組む。高遠の桜は固有種のタカトオコヒガンザクラで、濃いピンク色だ。さて番組は以下の順序で進行した。

1.ベストショット対決
吉野 「桜と雲海」(吉野山上千本花矢倉)
高遠 「鏡桜」(池に映る桜)
これは10対10の引き分けとなった。

2.一本桜対決
吉野 「吉野神宮のしだれ桜」
高遠 「勝間薬師堂のしだれ桜」
「一本桜対決」と聞いて、正直「これはマズいなぁ」と思った。あまり見たことがなかったからだ。番組に登場した吉野神宮(吉野山)のしだれ桜も、初めて見た。しかし、どうも迫力がない。高遠のしだれ桜は、大きくて姿形も良い。残念ながら、これは2対18で高遠側の圧勝だった。

3.「ある時間しか見られない桜」対決
吉野 朝靄と桜(七曲がり坂上から見た下千本の桜と朝靄)
高遠 夜桜(ライトアップされた桜雲橋周辺の桜)
これは14対6で吉野の勝ち。

4.「これぞ日本の桜」(延長戦)
吉野 桜と三重塔(金峯山寺の妙法殿三重塔)
長野 桜と城(高遠城の天守閣)
これは12対8で、吉野が辛勝。

以上により、2対1で吉野の勝利となった! 早速、同日の吉野山最新情報(「花山 山本」さんのHP)に、桜の写真つきで、以下の情報が掲載された。

本日放送されたフジテレビの対決バラエティ番組「ほこ×たて」において、桜の名所日本一を決めるべく桜写真対決が放送されました。番組内では日本3大桜名所であるここ吉野山と長野県の高遠が対決。それぞれお勧めの写真を出し合い外国人にジャッジして貰う…と言う内容でした。

結果吉野山が勝利し「日本一」の称号を頂くことが出来ました。ただ、桜をこよなく愛する日本人にとっては、日本中全ての桜が貴く美しい存在であり、本来は優劣を付ける事が出来ないのは言うまでもありません。最後に、番組内の写真対決で紹介された名所4箇所を掲載致しましたので、吉野山花見の参考に是非どうぞ!


私がFacebookで、“全国『桜』No1決定戦「奈良 VS 長野」どっちが美しい?”が放送されますよ、とお知らせしたとき、すぐに松永洋介さんから「長野はどこでしょうか? 高遠だったら、そうとう手強いと思います」というコメントが返ってきたが、まさにその通りになった。

私は番組を見ながら「吉野山で一本桜は不利だ。勝間薬師堂は高遠城址公園から離れているのに(車で5分)、これが使えるとは高遠は有利だなぁ」と思ったり「夜桜は、写真ではきれいに撮れない。あれは高遠に不利だ」と思ったりと、ハラハラ・ドキドキした。実際に得票数を合計すると、吉野が38票に対し、高遠は42票も取っている。吉野は、ルールに救われたとも言えるのである。

ともあれ、「花山 山本」さんのHPにあったように《桜をこよなく愛する日本人にとっては、日本中全ての桜が貴く美しい存在であり、本来は優劣を付ける事が出来ないのは言うまでもありません》というのが本当のところである。これからのシーズン、皆さん、大いに日本の桜を楽しみましょう!
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興福寺の精進ふりかけ(南円堂創建1200年記念)

2013年03月25日 | 奈良にこだわる
奈良新聞(3/19付)に《ワサビやトマトペースト入り 興福寺が2種類の「精進ふりかけ」》という記事が出ていた。興福寺南円堂の「創建1200年」記念事業の一環である。記事全文を紹介すると、

奈良市の興福寺が、ワサビやトマトを使った「精進ふりかけ」を三島食品(広島市)と共同開発、同寺南円堂の売店などで販売している。ワサビが入った「あを」とトマトペースト入りの「丹(に)」の2種類。法要でかける五色幕にちなみ、赤シソや大豆など、5色の材料を混ぜ合わせた。精進のためカツオの粉末が使用できず、「うまみ」を出すのに苦労したという。

今年は南円堂の創建1200年で、記念事業の一環。発案した辻明俊録事(35)は「長い行の間に『何かご飯にかけるものがあれば』と思ったのがきっかけ。サラダやパスタにかけてもおいしいですよ」。4月3日から東海道新幹線の主要駅で販売される同寺監修の精進弁当(税込み900円)にも使用される。1袋400円(税込み)。2種類1セットの「あを丹セット」は760円(同)。三島食品はふりかけの「ゆかり」で有名。


早速、興福寺を訪ねた。お店は、南円堂の寺務所にくっついた場所にある。「あを」(青)と「丹」(に=赤)の2集類あり、どちらもとてもカラフルである。朝ごはんにいただいた。

まずは「丹」をごはんにかけてみる。赤(オレンジ色にちかい)に黄が入り、食欲をそそる。お味はあっさとしているが、ゴマが良いアクセントになっている。市販の「緑黄野菜ふりかけ」と感じが似ているが、塩分控えめなのが有り難い。「原材料名」には「赤しそ、大豆フレーク、みぶな、金ごま、白ごま」のほか「トマトペースト」も入っていて、これがきれいな赤色のモトになっているようだ。

次に「あを」。おお、こちらはシソと梅がよく利いている。「緑黄野菜ふりかけ」に「ゆかり」をアクセントにしたような味わいであるが、こちらも大人しい味わいで、「精進」の感じがよく出ている。「原材料名」には、「赤しそ、梅、大豆フレーク、わさび葉、金ごま、白ごま」など。

どちらも美味しくて値段も手頃な「ベジタリアンふりかけ」で、お土産にもピッタリである。あっさり味なので、パスタとか焼鳥(塩焼)にかけてもイケそうである。これを興福寺が考案したというところが良い。すでに興福寺精進ふりかけレシピ集なるサイト(Togetter)まで登場し、いろんなものに「精進ふりかけ」をかけて試している。これを2009年の「お堂でみる阿修羅」展のときに売り出していれば、飛ぶように売れたことだろう。

南円堂の創建1200年を記念して、4月12日(金)~6月2日(日)まで「興福寺国宝特別公開2013」が開催されるので、「精進ふりかけ」は、絶好のお土産になる。皆さん、ぜひお買い求めいただき、「興福寺の味」を味わってください!
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るるぶ(特別編集)葛城市・御所市版、無料配布中!(2013Topic)

2013年03月24日 | お知らせ
葛城市と御所市が、特別編集の「るるぶ 葛城市・御所市版」を無料で配布している。産経新聞奈良版(3/21付)《るるぶ葛城・御所版 きょうから無料配布》によると、

大手旅行会社JTBの子会社「JTBパブリッシング」が発行する観光情報誌「るるぶ」に、葛城、御所両市の観光スポットを紹介する「葛城市・御所市版」が加わり、両市が20日、発表した。全国のJTB主要支店をはじめ、県内や近隣県の宿泊施設などで21日から無料配布する。

両市が発行費計3700万円を負担し、同社に依頼して7万部を作製した。オールカラー刷りで、48ページ。右から開くと26ページ分が葛城市、左から開くと22ページ分が御所市の観光情報を紹介している。



JTB奈良支店の前では、蓮花(れんか)ちゃんが「るるぶ」を配っていた(3/21)

中将姫(ちゅうじょうひめ)伝説で知られる当麻(たいま)寺(葛城市)や、万葉集に登場する阿吽(あうん)寺(御所市)などを紹介。こうした観光スポットをスムーズに巡るルートなども地図で示している。

葛城市の山下和弥市長は「予想以上のものができた。多くの人に手に取ってほしい」、御所市の東川裕市長は「有名な観光情報誌なので、若い人にも読んでもらえるのでは」と効果に期待している。


同日付の奈良新聞《葛城市・御所市「るるぶ」を共同発行 「W表紙」で魅力発信》によると《貴重な観光資源を持ちながら埋もれ気味だった両市への観光客誘致とともに、住民の地域への誇りを育てるツールとして役立てることにしている。国の緊急雇用創出事業を利用。誌面にボリューム感を持たせ、PR効果を上げる目的で、2市が合同で取り組むこととなった》。御所市のHPにも、このニュースが掲載されている。



さらに葛城市のHPには《葛城市紹介ページでは、スマートフォンを使い、その場で「360°AR パノラマビュー」機能を搭載しており、市内の観光情報が満載になっています。ダウンロードができますので、葛城市の観光に是非ご利用ください》とある。アプリをダウンロードし「葛城市」を検索すると、このサービスが受けられるそうだ。

通常の「るるぶ」より薄い48ページながら、両市の情報が読みやすく分かりやすく紹介されている。観光名所だけでなく、グルメやスイーツ情報、イベントガイドなどの情報がたっぷりと掲載されている。さすが「るるぶ」である。これが無料でもらえるとは!
PDF版も無料でダウンロードできる。ただし、とても重い



昨年秋から今年にかけて、奈良交通のツアー「まほろばソムリエと行く!『古事記』をめぐるバスツアー」で、葛城市や御所市を回った。実は今日もこれから「悲劇の英雄・ヤマトタケルの生涯に迫る」(御所・天理コース)というツアーのガイドをする(3/30にも実施される)。御所市では日本武尊琴弾原白鳥陵(ヤマトタケルことひきはらしらとりりょう)や掖上鑵子塚(わきがみかんすづか)古墳を訪ねるのだが、それらはちゃんと「るるぶ」に載っている。

3700万円で7万部ということは、1部は約530円という計算になる。もっと部数を刷っても用紙代がかかるだけなので、単価は下がる。たぶん10万部刷っても3800万円くらいだろう。すると単価は380円だ。



県下には埋もれた名所旧跡がたくさんある。るるぶ大和郡山市、るるぶ斑鳩町、るるぶ橿原市、るるぶ天理市、るるぶ桜井市、るるぶ宇陀市、るるぶ明日香村、るるぶ吉野町、るるぶ五條市、るるぶ川上村、るるぶ天川村、るるぶ十津川村 などなど、簡単にできそうである。今井町や三輪や吉野山は、そこだけで1冊のるるぶができる。すでに「るるぶ古事記」があるから、「るるぶ万葉の大和路」、「るるぶ天誅組」(五條市、東吉野村、十津川村など)も良い。県下の自治体や観光協会には、ぜひご検討いただきたいものだ。

今年は、葛城市においては、竹内街道1400年、葛城市ゆかりの司馬遼太郎生誕90周年。御所市には、県の「記紀万葉プロジェクト」にゆかりのある場所がたくさんある。ぜひ「るるぶ 葛城市・御所市」をテコに、たくさんの観光客を引きつけていただきたいものである。葛城市さん、御所市さん、期待していますよ!

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日本一!吉野山の桜を守ろう(産経新聞「なら再発見」第21回)

2013年03月23日 | なら再発見(産経新聞)
早くも桜のシーズン到来である。昨日(3/22)は東京で満開宣言が出された。同日のMSN産経ニュース「東京、高知、熊本で桜満開 早くもお花見シーズン」によると、《気象庁は22日、東京都心と高知、熊本両市で桜(ソメイヨシノ)が満開になったと発表した。満開は今シーズン、全国で初めて。熊本市の満開は1953年の統計開始以降最も早く、東京都心は歴代2位のスピード記録》。

《平年との比較では、東京は12日、熊本市は10日、高知市は8日早かった。この日は京都市と広島市で平年より5~6日早く、開花が観測された。気象庁によると、現在観測している地点で最も早い満開の記録は3月21日の東京(2002年)と高知市(10年)。次いで02年3月22日に埼玉県熊谷市などが満開になった記録がある。東京都心では、定点観測している靖国神社の「標本木」で、8割以上のつぼみが開き、満開の定義を満たしているのを気象庁職員が確認した》。奈良より先に東京で咲いたのには、驚いた。奈良県下では(JR西日本 3/22現在)、奈良公園はつぼみ、郡山城址と高田川畔で咲き始め、早咲きの氷室神社(シダレザクラ)だけが満開だ。



そんな今朝(3/23)の産経新聞奈良版(25面)は、全面がお花見特集といった様相を呈している。「お花見へ行こう」の見出しが躍り、リード文には《奈良地方気象台は22日、県内のソメイヨシノが開花したと発表した。平年より7日、昨年より12日早い。昭和29年の観測開始以来、3番目に早く、今月中旬以降の気温の上昇で、一気に生育が進んだとみられる》とある。この面の約1/4を割いて、奈良まほろばソムリエの会の「なら再発見」を掲載していただいた。今回の執筆者は私で、見出しは「吉野桜 桜源郷(おうげんきょう)を次世代へ」。桜が開花したので、数回分をすっ飛ばしての繰り上げ掲載となった。掲載が後回しになった皆さん、ごめんなさい。

なお、明日(3/24)19:00~21:00、関西テレビの「ほこ×たて」5番勝負の1つとして“全国『桜』No1決定戦「奈良 VS 長野」どっちが美しい?”が放送され、奈良県からは吉野山の桜が登場する。「そんなん吉野の勝ちに決まってるやん!」などとおっしゃらずに、ぜひご覧いただきたい。出演はAKBの大島優子ほか。



吉野山のシロヤマザクラの開花状況について、金峯山寺の田中利典師が昨日(3/22)のFacebookに《今年は桜の開花が早い。2月が寒かったので、花も遅いのかなあと思っていたら、3月に入って急に春めいて、吉野山も他の所と同様に、花が急いで咲き出した。去年と比べると10日以上早い開花である。南朝宮跡の桜も今日、咲き始めていた》と書かれている。

前置きが長くなったが、「なら再発見」の全文を紹介する。なおこれらの写真は、昨年4月15日に撮った下千本の様子である。今年の桜が昨年より10~12日早いとすると、今年は4月3~5日には、この風景が楽しめる計算になる。(吉野山の桜の開花情報は、こちら。)



 いよいよ吉野山(吉野町)に、桜のシーズンが近づいてきた。
 吉野と桜の結びつきは古い。
 7世紀後半の天智天皇の時代、役小角(えんのおづぬ)が大峰山で修行中、祈りによって現れた蔵王権現を桜の木に刻んで本尊にしたのが始まり、との伝承もある。神木として手厚く保護され、平安時代ごろから苗木の寄進も盛んに行われ、国内屈指の桜の名所になった。
 古くは西行法師が庵を結び、多くの歌を残した。西行に憧れて松尾芭蕉は2度、吉野山に足を運んだ。
 「敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花」は本居宣長の歌。
 子宝に恵まれなかった宣長の父母は、吉野山上の水分(みくまり)神社に熱心に参し、ご利益があって宣長が生まれたという。宣長はお礼参りとして、桜の時期に吉野山を訪ねている。
      *   *   *
 吉水(よしみず)神社に本陣を構えて花見の宴を開いたのが、豊臣秀吉だ。絶頂期、安土桃山時代の文禄3(1594)年に徳川家康や前田利家、伊達政宗といった武将や、茶人、連歌師ら総勢約5千人を引き連れ、吉野山にくり出した。
 しかし、長雨が3日も続き、秀吉は「雨が止まなければ、吉野山に火をつけて下山する」と言い放つ。驚いた吉野山の僧侶らは、晴天を祈願。めでたく翌日は晴れ上がり、豪華な花見を楽しんだ。秀吉は、吉野山の神仏の霊験に恐れ入ったという。




 吉野山は大正13年、国の史跡・名勝に指定された。吉野山の桜は約200種類・約3万本あるといわれるが、ほとんどが上品な白い花を咲かせるシロヤマザクラだ。
 「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」の呼び名は、一地点から千本の桜が望めるとの意味を持つ。
 そんな吉野山の桜に異変が起きている。桜の老木化や寄生植物などにより、立ち枯れする木がここ数年急増しているという。近年の気候変動も拍車をかけている。
      *   *   *
 京都大学を中心とする吉野山サクラ調査チームがまとめた「平成20~22年度 吉野山サクラ調査報告書」によると、ナラタケやナラタケモドキのようなキノコが繁殖し、桜の木を腐らせているという。
 調査結果に基づき、吉野山の景勝を守る吉野山保勝会や町などは、下草刈りや苗木の育成などの管理方法を見直し、桜の樹勢回復に努めている。



 吉野山を愛する人たちにも協力できることがある。
 まずはゴミを捨てないこと。ナラタケなどの木材腐朽菌は、肥えた土壌に繁殖するからだ。
 もうひとつは金銭面での支援。吉野山保勝会は、銀行振込と郵便振替により寄付を募っている。年会費が1口5千円の賛助会員も募集中だ。詳しくは会のホームページをご覧いただきたい。
 桜源郷ともいわれる吉野山の美しいシロヤマザクラを、私たちの世代で絶やしてはならない。(NPO法人奈良まほろばソムリエの会専務理事 鉄田憲男


「吉野山の桜が危ない」と言っても、ピンとこない人がほとんどだろう。しかし吉野山に足を運ぶと、老木が多いし、木と木の間が迫っている(密植されている)ので枝同士が互いに傷つけあっている。そこから菌が入ると、幹を伝って根を腐らせてしまうのである。相変わらず、観光客の捨てたゴミも多い。吉野山保勝会は、肥料のやり方などを見直すそうだが、その効果が出て来るのはずいぶん先になる。

まずは、私たちがこの現状を知ることが先決である。公益財団法人吉野山保勝会では、サクランボ拾い(桜の苗木を作るため)やサマースクールなどの事業を行っているし、募金も募っている。皆さんの可能な範囲内で、ご協力をお願いしたい。



保勝会のサイトによると、今年の満開予想(3/21現在)は、下千本が4/9(火)、中千本は4/11(木)、上千本は4/14(日)、奥千本は4/22(月)だそうだ。すると土日となる4/6~7、4/13~14、4/20~21は、大混雑が予想されるので、ぜひ公共交通機関をご利用いただきたい。なお吉野山ではこれら土日の4/6、4/7、4/13、4/14、4/20、4/21にはパークアンドバスライド(郊外に駐車場を設け、そこからシャトルバスを運行)も実施される。

私は先回りして4/14(日)の近鉄の特急券を、発売開始日の3/14に買いに行ったが、すでに帰りは「喫煙車」しか空いていなかった。近鉄特急はそれほど混雑するので、十分ご注意いただきたい(特急に乗らないと、満員電車に押しこめられる羽目になるので、これはとてもツラいのだ)。

桜源郷・吉野山だけでなく、県下には桜の名所が多い。近鉄の花だよりを見ても、奈良公園、平城宮跡、長弓寺、生駒山上遊園地、生駒山麓公園、千光寺、信貴山、郡山城跡、壷阪寺、當麻寺、高田川堤、橿原神宮神苑、安倍文殊院、多武峰、佛隆寺、長谷寺、大野寺、室生寺、又兵衛桜、花の郷 滝谷 などなど。これらはソメイヨシノだが、奈良市内などでは遅咲きの八重桜も咲くので、桜を長く楽しめる。これからの桜の時期、皆さんぜひ奈良・大和路をお訪ねください!

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企業とNPOの公開円卓会議、3月23日(土)開催!(2013Topic)

2013年03月22日 | お知らせ
特定非営利活動法人大和まほろばNPOセンターは、奈良県下で最も早く設立されたNPOを支援する組織である。HPならNPOねっとには《行政や企業等との調整や連携に関わる事業と共に、奈良県内に活動の拠点をおく民間非営利活動団体に対し団体の運営、又は活動に関する連絡、助言又は援助に関する事業を行い、民間非営利活動団体の基盤強化とネットワーク化を推進することで、協働的な地域社会の創造を担う人材を発掘・育成すると同時に、誰もが住みやすい地域づくりに寄与することを目的とする》と出ている。

大和まほろばNPOセンターは明日(3月23日)、「企業とNPOの公開円卓会議」を開催する。「寄付をした企業と寄付を受けたNPOが本音で語る!!」とあるとおり、寄付元の企業・団体(上場企業から地元団体まで・約10団体)と、寄付を受けた地元NPO(約5法人)が一堂に会し、パネルディスカッションを行うのである。告知パンフレットから概要を拾うと、

●日時 平成25年3月23日(土)午後1時30分~3時30分
●場所 奈良県社会福祉総合センター 5階 研修室C(近鉄畝傍御陵前駅から歩いて3分)
●パネリスト(企業とNPO) 金融機関、食品会社、建設会社、社会奉仕団体、NPO法人を予定
●定員 50名
●内容 NPOに寄付をした経験のある企業が なぜ寄付をしたのか、NPOがどういう方法で寄付を受けたのか を本音で語っていただきます。参加者にも、時間の範囲内で ご質問をしていただける時間を設けております。
●参加費 無料
●主催 (特活)大和まほろばNPOセンター、奈良県くらし創造部協働推進課
●問い合わせ先 特活)大和まほろばNPOセンター 奈良県橿原市四条町818-9
        電話・FAX 0744-23-5200 Eメール npocenter@nara-c.com

企業による寄付などの社会貢献とNPOなどによる地域活動がうまく連動し、県民が豊かに暮らせる一助となることを目指した円卓会議を実施します。この会議を通して 県内のNPO・企業・行政が、寄付文化の醸成について相互理解を深めることを目指します。

今年(2013年)2月、奈良まほろばソムリエの会は、第2回なら・ソーシャルビジネスコンテストで、大賞(賞金=20万円)をいただいた。このコンテストの賞金と運営費用は奈良中央信用金庫さんのなら・ちゅうしん基金から支出されている。この基金には中信さん本体だけではなく、従業員さんも拠出(寄付)されているとのこと。もちろん奈良中信さんは、今回の「企業とNPOの公開円卓会議」にもパネラーとして参加される。

開催は、もう明日に迫っている。皆さん、ぜひご参加ください!

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