雲ひとつない快晴だった。
こういう日の空は、深みのあるコスミック・ブルー。
薄い青のスカイ・ブルーは穏やかに綺麗な印象を受けるが、コスミック・ブルーは底なしの不気味さがあって不穏な気分にさせる。
爆音がどこからか鳴り響き、何事かと見上げていたら、軍事特有のヘリコプター編隊飛行。
傍若無人な暴力的轟音。
一機でもヘリコプターの音はいつだって何かしらの異常事態や事件を示すもの。
阪神大震災直後に報道機関の飛ばすヘリの爆音が、生き埋めになった被災者の救助を妨げた例が多くあったという。
今後はそのようなことがないように、大災害発生時にはドローンが有効活用されるのだろう。
山岳遭難海難水害事故救助や特殊運搬とかドクター・ヘリなどは仕方がない。
しかしこの編隊飛行は戦後生まれの私にしていつだって『戦争が起きたか!?』と一瞬不安になる爆音を降らせていく。