同じ姿勢のまま動かない鳥として有名なハシビロコウが二羽もいた。
空を飛ぶのだから、たいていの鳥はスマートであったり、カッコよかったりする。
天敵も限られているからか美しく飾り立てていたり、餌をとるための細部が特化して見事だったりするものが多い。
そういう鳥の一般的姿から逸脱しているのが、このハシビロコウ。
ゴリラかハシビロコウかというくらいの無骨さ。
飼われているゴリラを見ると胸がザワザワする見世物感を感じるけれど、ハシビロコウにも似たものを感じる。
目を開いていたら『なんと陰険な目つき』と獰猛さを感じ、目をつぶっていれば『すべてを諦めたのか』と哀れさを感じたりする。