過日、新潟県長岡市の病院に行った時、廊下にあった油絵。
長岡花火(フェニックス)という題で、田中守という人の作。
批評批判するつもりもその能力もないけれど思ったことを一つ。
この画家には花火がこのように見えているのか・・と不思議に思った。
私の見る花火は、光の放射そのものに見えるのだけれど、この花火は押し花のように見える。
鉄橋が下にあり、暗闇があり、打ち上がっている花火の軌跡が描かれている。
写真画像ならばあり得ない情景だと思った。
時間的経過を一枚に重ね合わせた表現なのだろう。
花火の芯からの放射状タッチは油絵だからこその面白さ巧みさなのだろうとは思う。
火薬を爆発させた光なのだから、もっと極彩色というのか、光り輝いた表現になるべきところを、花火であり名もフェニックスでありながら、なんて暗い絵だろうと思ってしまった。
不思議な絵だ。