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メダカとカジカの情緒的観察

2008年08月20日 12時39分53秒 | 随筆或いはエッセイ
以前に野生のメダカを見つけて飼いはじめたと書いた。私は行く先々で、あそこでもここでもという具合にメダカを見つけることができて『メダカが絶滅危惧種だって? うそだろう?』という感覚を持った。ヒメダカに対してクロメダカとして売ってさえいるというのに違和感さえ感じた。

子供の頃は、よくメダカを手拭で掬った。しかしそれを飼ったことはない。学校の教室でも、フナとかコイは飼ってもメダカなんて小モノは飼わなかった。そこに問題があったようだ。子供の頃にメダカと言っていたのは本当にメダカだったのだろうか?

私が今飼っているメダカだと信じて疑わなかったモノに疑問が生じてきた。友人がメダカだと思って飼っていたのが、カダヤシらしいということがあった。それでカダヤシについて調べたり、友人にちょっかいを出したりしていたのだ。

自分の飼っているクロメダカを観察するのだが、何しろすばやくてスイスイと動くので見極めができない。尾びれだけは、カダヤシのような丸さはない。むしろ、真ん中でくの字に切れ込み気味だ。そしてメダカにしては何だかスマート過ぎるような気がして、尻びれで見極めようといつも眼を凝らしていたのだ。

動体視力は少しだけ自信がある。どうも尻びれがヒメダカと較べると三角形程度で櫛状ではない。そう疑ってくると、口がヒメダカのように受け口ではない。目もヒメダカは飛び出しているように目高目高してるのに、ウチのクロメダカ(?)はつぶらで大きめの目の納まりが良すぎるようだ。腹もメダカみたいにデブッとしていない。

もうここまで来ると認めなくてはならない。私はメダカを三箇所の川で見つけたと書いたが間違いだった。メダカと思い込んでいたが、カワムツかハヤの稚魚のようだ。子供の頃にメダカだメダカだと思い込んでいた小魚でさえも何であったかわからない。私はヒメダカを昨年買ってきて、今年になり何となく観察するようになって、初めてメダカを見たのかも知れない。

もうこうなったら、連れ帰ってきて飼っているヤツラが育って何になるか見極めなければ格好が付かない。メダカは違う川で獲ったものを混ぜて、それが繁殖したら自然界を乱すことになるとか・・・。もうウチのはメダカと違うのだからいいだろう。別々にしていたのを一緒にした。一匹だけ違う種類と思われるのがいたが、そいつは元気が良すぎた。自由を目指したか、蓋の形状を見極めたかのようにわずかな隙間から飛び出して果てていた。今のところカワムツ稚魚もどきは15匹だ。これだけ仲間がいたらあきらめて腰を据えるだろうと思いたい。『メダカの餌』という餌をやると、はしゃぎまくる泳ぎを見せるようになった。条件反射なんだろうけれど、馴れたようで安心だ。

カジカが元気に育っている。正式な名はわからないけれど、カジカだと思う。これも大きくなったら判るだろう。お七と名前をつけた。何しろ赤いものを見たら興奮するのである。赤虫をピンセットでつまんで水面に持っていくと狂喜乱舞だ。跳び付くのだけれど、たいてい目標を外れてピンセットの先に当たり、そのあと自分の作った水面の泡に突進を繰り返すというあわてモノ。

何しろ眼の位置が悪い。上に付いていてしかも寄り眼だからか、水底に赤虫を落とすと右往左往してからようやくかぶりつく。私の気配を察すると、すぐに隠れ家の上に上がり上目遣いにこちらを見る。なかなかに、『ういヤツよの~』なのである。赤虫を入れた小瓶を見せたら、はっきりと認識してはしゃぎまくる。ガラス越しでも、二つの壁面越しで10センチ位離れていても理解するようだ。赤くてチロチロとうごめくものには気もそぞろになってしまうのだ。

お七は連れてきた時のおよそ二倍の大きさになった。ヤツは他のモノと同居させられない。ヒメダカを小さいタモで掬って移動させているときに、ガラス壁とタモの縁に挟んでしまって瀕死になったのを、お七の水槽に入れたことがある。少しメダカの方が小さかったか・・でも余り違わない寸法だったのに、食いついて振り回して半分に千切ってしまった。残りの半身も当然ながら、数時間後には無くなっていた。お七の欲望は激しいのだ。独特のにおいがする。カジカのにおいというのがあるのかも知れない。

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2 コメント

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卵生胎生とか言う言葉も、グッピーが水槽で繁殖した時、あまり不思議に思わなかったが。 (sukebo)
2008-08-22 09:04:55
めだかの学校は川の中♪たしかホテイアオイの根に卵があったのを思い出した。

グッピーはバンビーちゃんのように、生まれてすぐ
敵から逃げれる、卵は餌にもなる。

最近気づいて、琉球メダカを見つめています。
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sukeboさん (とんび)
2008-08-22 21:21:53
ホテイアオイのあのひげ根が、なんたってメダカには卵をこすり付けたくなる存在みたいです。
小さいホテイアオイでも必ず産み付けてます。
今日ホームセンターに行って、オオサンショウモという水草を買ってきました。三つで204円。
すごいひげ根です。猛々しい感じ。ケブカ!って感じでメダカに評判かと思えば、エビに大好評です。しがみついて離れません。
プラケースも買ってしまいました。水槽が増えるばかりです。先日獲ってきたエビの一匹が抱卵してるみたいだから、隔離するためです。エビがまた増えるかも・・たは。
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