**その瞬間、運命もさかさまに転覆し始める。**
いつも感心します、映画のコピーってうまいな~ッ と。
建築基準法の第2条に建築物が定義されています。「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱もしくは壁を有するもの」まだこのあと続くのですが、省略します。土地に定着していることが前提条件ですから、ポセイドン号のような船は法的には建築ではありません。でもレストランあり、ダンスホールあり、カジノあり、プールあり、豪華な客室ありと何でもある客船は洋上の巨大なホテルといってもいいでしょう。
そのホテルが新年を迎えたちょうどそのとき巨大!な高波に巻き込まれてあっという間に転覆してしまいます。それまでの天井が床に、床が天井に・・・。4,000人以上のいた乗客は一瞬にして数百人に。そしてパニック映画のスタート。
ストーリーは至ってシンプル。わずか10人くらいの(人数は正確に覚えていないので)乗客が「生」をめざして、船底に向かって危険を冒して「迷路」を進んでいき、そのうちの何人かが船外への脱出に成功して助かる・・・、それだけ。
どこからどのように船外に脱出したかはこれから観る人のために書きません。激しく浸水してくる船内。天井照明の付いた「床」を歩いたり、水中を泳いだり、細いダクト内を匍匐(ほふく、葡萄(ぶどう)って漢字と似ていますね)前進したり、エレベーターシャフト内を移動したり・・・。こんなにしてまで、生きなくてはならないのか・・・。
この映画、34年も前の「ポセイドン・アドベンチャー」のリメーク版だそうですが、テレビで観たことがあるような・・・記憶が曖昧です。確かおばあさんが出ていたような気がするけれど、今回は脱出組に、おばあさんはいませんでした。
ハラハラ、ドキドキのパニック映画でしたが、もう少し人間ドラマにして欲しかったな・・・。ということで私の評価は ★★★☆☆
ダ・ヴィンチ・コードは私には到底理解できないだろうと読む前から、観る前から諦めました。