透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

2006-06-19 | A あれこれ

○町名の由来(060610) 

先日文庫本を購入した際、店員さんがしおりをはさんでくれました。コマクサの写真のしおりです。コマクサといえば、高山植物の中でもポピュラーな名前。しおりの裏にはこんな説明が・・・。

**ケシ科。北海道と本州の中部以北の高山の砂礫地に分布する。花期は七~八月。つぼみが馬の顔に似ているのでこの名がある。**

名前をつけた人はこの可憐な花を見て馬(駒)の顔をイメージしたんでしょうね。 名前の由来を知ってしまうとなんだか興ざめです。

以前、合併でできた市町村の新しい名前について、その意味をきちんと説明しておくべきだと書きました。地名も文化だと思うからです。説明するような理由は特にありません、ではさみしい。

松本の旧町名の由来を説明する石碑が市内にいくつかあります(写真)。貞享3年に起きた貞享義民騒動、多田加助ら一揆の首謀者の赦免状を携えて江戸を発った鈴木伊織、彼の乗った早馬がこの辺で骨折してしまって、処刑に間に合わなかった・・・。

駒町という町名は、この悲劇を負っています。旧町名があまり使われなくなってしまったこと、これも文化の喪失、そう思います。

今夜はもう一つ駒について。「ひょうたんから駒」を私は長い間「ひょうたんから独楽」だと思っていました。 あ~らら。