透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

ワークショップ

2007-01-21 | A あれこれ



みのさんのブログ「新・雪あかり日記」によると、酔族会が発足してもう一年経ったらしい。 **丁度一周年を向かえた「醉族会」もメンバーも増えてきましてボクとしては嬉しい限りです。** 先日みのさんはこう書いていた。

ボクも嬉しい。最初はみのさんとボクの二人だけだったから・・・。新メンバーのために「酔族会」という名前は、北杜夫のエッセイ集のタイトル「マンボウ酔族館」から採ったことを再度書いておこう。この新潮文庫、もう手に入らないかも知れない。かつては新潮文庫で30点近く出ていた北杜夫の作品だが、最近書店に並んでいるのは10点に満たない、淋しいかぎりだ。

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さて本題、今回は「ワークショップ」。

この頃、まちづくりや公共施設の計画の際に、多くの住民に参加を求めて「ワークショップ」がよく行なわれる。自治体の担当者と設計者が主導して計画を進めてしまうのではなく、住民の様々な提言をそこに反映させて新しい創造をしようという試みだ。

「塩尻市民交流センター」については既に数回書いたが、先日タブロイド版の地元紙の一面にワークショップによって進められている基本設計の様子が報じられていた。コンペの時と計画の内容が随分変わってきている。

小さい子供のいる母親は託児室が1階に欲しいと希望する。複合施設の場合、自分の関わる部分の利便性を優先して考えてしまうのはしかたがないだろう。
いろいろな希望を取り込んだ結果だろうか、上階の集合住宅の戸数が当初の30戸から11戸に減っている。 この計画案の特徴だった4ヶ所の大きな吹き抜け、不要だという指摘もあったようだ。

多くの人たちの要望を聞く姿勢に異論を挟むつもりは全くない。塩尻市内の高校にも市の職員が出向いて高校生の意見を聞いているとのことだ。

多くの要望のなかには相反するものがあって当然。それらにどのように優先順位をつけて調整するか、ポイントはこの点だ。多機能施設は無機能施設になる危険性をはらんでいる。「無機能」、表現がきついかもしれない・・・。「帯に短したすきに長し」な施設の集合体になりかねない、と表現を変えておこう。それぞれ単独の施設として整備した方がよいという意見はこの危惧を踏まえてのことだろう。

ワークショップが上手くいくかどうかは、やはりファシリテーターに掛かっていると思う。誰だろう、設計者の柳澤さんだろうか。このワークショップは誰でも参加できる。確か来月は最後(?)のワークショップ、都合をつけて参加してみよう。