① ②
③ ④
⑤ ⑥
昨日は、友人と「国立新美術館」の見学に出かけた。朝は松本を6時発の特急あずさ、帰りは最終、新宿を21時発のあずさというハードなスケジュールだった。
先日、六本木にオープンしたばかりのこの美術館の設計は黒川紀章(日本設計との共同)。最大の特徴は巨大なアトリウムを覆う複雑な曲面のファサードだ。写真にはそれほどうねったところを撮っていないが、かなりのうねり。
ガラスの外皮のフラクタルなうねりは、生命の時代の象徴、と黒川紀章は説明している。幾何学的な形状のコーンは機械の時代、近代建築の象徴。両者の「共生」。決して「なんとなく、フラクタル」ではないらしい。
ガラスのコーンは黒川紀章のシンボルだが、この美術館の場合、風除室になっている。その内部の見上げが②。外皮を貫通しているコーン④。
(この写真は以前書いた日本看護協会ビル、こちらもコーンが風除室として計画されている)
アトリウムには鉄筋コンクリート造の「逆さコーン」が大小2ヶ所、床に突き刺さっている。頂部のフラットな部分(床)はカフェとレストランになっていて、かなり混んでいた。写真⑥に写っているのは2階のホワイエとブリッジで繋がっているカフェ。⑤の「逆さコーン」の頂部はレストラン。
展示スペースが14,000㎡という大規模な美術館だが、空間構成は明快で分かり易い。アトリウムに面するリニアなホワイエから縦に分割されて並んでいる展示室に入る構成だ。各階のホワイエをエスカレータ、EVが結ぶ。
ホワイエの壁は、光源が仕込まれていて照明機能を持っている。夕方撮った①の写真にはアトリウムの後方にこの光壁が黄色く写っている。和風の格子のイメージ、美しかった。
この国立新美術館はコレクションを持たない、企画・公募展のための美術館。これからの企画に注目して、次回は展示作品をじっくり観たい。
この美術館は今日放送されたNHK教育TV「新日曜美術館」でも紹介されました。