透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

京都その5 銀閣寺

2008-01-04 | A あれこれ

 南禅寺から哲学の道をひたすら歩いて銀閣寺へ



総門の正面は緑のアイストップ、参道が右に伸びている。



銀閣へのアプローチの演出。印象に残る空間。



参道の先にある中門を出ると唐突に銀閣が全貌を現す。



向月台と銀沙灘、銀閣寺型の手水鉢と敷石。どれも幾何学的な造形、庭園や銀閣、東求堂との対比的な美。





友人のブログに載っていた苔のサンプルを見つけた!苔も温暖化の影響を受けていると聞いた。苔ってこんなに種類があるんだ。

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「京都日帰り行」はここ銀閣寺でタイムアップ。

この国の人々の素晴らしい美意識に触れることができた。

今回の結論↓



銀閣寺から京都駅に向かう市バスで目にした広告のコピー。

 


京都その4 南禅寺

2008-01-04 | B 繰り返しの美学








繰り返しの美学が多用されている水路閣、今も現役







和と洋の共生、と黒川さん。



きつい秩序とゆるやかな秩序

■ 三十三間堂からタクシーでここ南禅寺に移動。2年前に気の置けないオジちゃんやオバちゃん達と2回目の修学旅行をした際にもここを訪れたが、その時は三門の内部を見学したくらいであとはざっと見て湯豆腐屋さんへ移動してしまった。そう、オバちゃん達に気を使ったのだった。



今回は湯豆腐より見学を優先した。ここの方丈石庭は龍安寺の石庭と共に好きな酩酊じゃなかった名庭、遠州のデザイン力に脱帽(龍安寺の石庭の作者としては遠州説が有力だが特定はできていないと下記の新書にある)。一日費やしてもいいくらい南禅寺には見所がたくさんある。

『京都名庭を歩く』宮元健次/光文社新書 によるとこの庭は石の大きさを左から右(手前から後方)に向かって次第に小さくして遠近感を強調しているという。パースペクティブ効果はヨーロッパでは建築にも庭園にもよく利用されているが、遠州はそのテクニックを身につけていたらしい。

今回は日帰り、龍安寺も「繰り返しの美学」している渡月橋も諦めた。また次回、っていつのことやら・・・。

京都その3 三十三間堂

2008-01-04 | B 繰り返しの美学






■ 東寺から三十三間堂へタクシーで移動。

三十三間堂は2年前に外観だけチラッと見ているが、内部を見学するのは中学の時の修学旅行以来、  年ぶり。

実に繰り返しの美学に満ちたお堂だ。長さは120mもあるという。内部には中央の中尊を中心に左右に各500体の観音立像、合計1001体の観音像が規則正しく並んでいる(とパンフレットに書いてある)。伏見稲荷大社の鳥居とは違ってここの観音像の数は正確だろう。

繰り返しの美学! これだけの観音像が規則正しく並んでいると荘厳というかなんというか・・・、とにかくすごい。やはり平安時代の人達も「繰り返し効果」に気が付いていたに違いない。繰り返しの美学の歴史は実に長い!

京都その2 東寺

2008-01-04 | A あれこれ





 伏見稲荷大社から京都駅まで電車で戻り徒歩で東寺へ。

改めて書くまでもないが五重塔は屋根が5層繰り返されている。今回感じたのは五重塔は丹下さんの建築と同様に「近景より遠景の方がずっと美しい」ということだ。

塔は昔は京の都のランドマークだった。遠くからでもあちこちの五重塔がよく見えただろう。夕景にシルエットとなって浮かぶ塔は特に美しかったに違いない。

ところで五重塔がなぜ地震で倒れないのか、未だに明快な説明がなされていない。『五重塔はなぜ倒れないか』上田篤 編/新潮選書の帯には**「五つの帽子を積みあげたような五重塔は、地震のときにスネーク・ダンスをするが、真中を通っている心柱がその乱れを抑えて、しだいに振動を弱めていく**と不倒理由が示されてはいるが・・・。

東寺の五重塔の初層は、毎年正月三が日だけ一般公開されているそうで、昨日は内部に安置されている仏像を拝むことができた。


京都その1 伏見稲荷大社

2008-01-04 | B 繰り返しの美学



 昨日の歩数、22,619歩。よく歩いた。

JR京都駅からJR奈良線に乗り換えて最初に訪れたのがここ。「繰り返しの美学」の原点。

「千本鳥居」と呼ばれているが、実際にはもっと数が多いとタクシーの運転手から聞いた。例えば千山万岳や万里の長城というように千や万は数量が多いという意味でも使う。この場合も鳥居の数がすごく多いという意味なのだろう。

建築家の出江寛さんは、平凡なものの集合はときとして芸術にまで高められると指摘し、この鳥居については繰り返しがデザインとしての奇抜さを生み、畏怖感のようなものを表現していると述べている。

ここまで密に鳥居が並ぶと等間隔に繰り返しているというよりは連続していると脳は知覚するのだろう。繰り返し感をそれ程感じなかった。

いつかここを訪れてみたいとずっと思っていたがようやくその願いが叶った。

ここは上の写真1枚で充分。