透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

狐蓬庵 忘筌

2008-01-09 | A あれこれ



■ 新日曜美術館というテレビ番組で江戸初期に活躍した芸術家小堀遠州を取り上げていたことを先日ここに書いた。

建築と作庭、そして茶の湯に優れた才能を発揮した遠州。大徳寺 狐蓬庵 忘筌は遠州の代表作のひとつ。

縁側の先に中敷居を設けて上にだけ明かり障子を設けるという斬新な構成。そのことについても書いたが空間構成を文章で書くことは難しい。手元に写真がないか探したところ『京の茶室 名僧と語る茶の心』婦人画報社という本に載っていた(上の写真)。

残念ながら、この写真ではその空間的な魅力が充分伝わらないがアップしておく。庭を琵琶湖に見立てている、とのことだ。そしてこの庭、即ち琵琶湖の眺めは屋形船からの眺めのようだという指摘がこの本にある。なるほど。

この茶室は非公開だが、先のテレビ番組の司会をしている檀ふみさん番組の中でここでお茶を賞味したと語っていた。なんとも羨ましい。

今年は遠州の美の世界について勉強してみよう、なんて書いてしまっていいのかな。