透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

豊かな住環境とは

2008-01-23 | A あれこれ


■ 建築家の坂茂さんは阪神淡路大震災の直後に仮設の教会を設計したことで知られています。紙管構造の教会。

坂さんは以前ここに書いた移動美術館(この美術館も仮設)にも構造フレームに紙管を用いています。紙管って読んでの通り、紙で出来た管です。そう、トイレットペーパーの芯の大きなものをイメージしてもらえればOKです。その直径は50cmとか70cmもあります。

今月の「新建築」には坂さんがスリランカに設計したキリンダ・ハウスが載っています。2004年の12月26日、世界有数の地震多発地帯のスマトラ沖で発生した地震による津波に襲われたスリランカ、その南部に位置するキリンダの復興住宅です(写真)。

雑誌に掲載されている写真を見ていると「豊かな住環境とは一体なんだろう」という思いに駆られます。

土とセメントを混ぜて固めて作ったブロックを積み上げた内外の壁。仕上げを施すことなくブロックが即仕上げ(内観写真に写っています)。

木のシンプルな小屋組みをそのまま表しにした天井。床はコンクリート直仕上げ。屋外、つまり自然とストレートに繋がった住まい。自然素材をそのまま使った簡素な住まいですが、なんだかとても豊かな空間です。

対照的なのが自然との繋がりを断ち切った高層マンション。石膏ボードにビニールクロス貼りの壁が一般的かと思いますが、「高級家具」などに囲まれてはいるもののなんとなくチープ、そう感じてしまうのは何故でしょう・・・。


たくさんの物に囲まれているかどうか・・・、そんなことは豊かさの指標には決してならないということをこの写真は表現しているかのようです。

高校生達が醸造したワイン

2008-01-23 | A あれこれ


 長野県塩尻市の桔梗ケ原はぶどうの産地として有名です。ぶどうといえばワイン、塩尻にはワイナリーがいくつかあってなかなかうまいワインをつくっています。

地元の塩尻志学館高校では生徒達がワインをつくっています。ラベルに校章が印されているワインなんておそらく日本中でこれだけだろうと思います。

このワインは非売品ではないかと思いますが、どういうルートか年末に1本いただきました。ワイン通でない私、味を表現するのは難しいのですが、このワインはフルーティで、実にフレッシュ。なかなかうまくて飲み心地のいいワインでした。

未成年は飲酒が禁じられています。この白ワインを醸造した高校生達がこのうまいワインを味わうことが出来ないというのは何とも気の毒。いやいや親と一緒に家庭でそっと味わっているのかもしれません。

法的には未成年者の飲酒は禁じられています。そのことは承知していますが、自分達の醸造したワインの「試飲」くらいいいでしょう。

週末東京

2008-01-23 | A あれこれ

■ 今週末東京する予定です。東京都現代美術館で開催されていた企画展が今月20日で終ってしまったのは残念です。

アトリウムに浮かんでいた「四角いふうせん」は建築家石上純也さんの作品。厚さが0.2mmのアルミで出来た四角いふうせん、サイズは資料によると14m×7.3m×12.3m。

充填されたヘリウムガスによって重量が910kgもあるこのふうせんが浮かんでいる様子が雑誌「新建築」に紹介されています。

東京都写真美術館で開催中の斬新な「文学の触覚」展(川上弘美さんがこの展覧会にどう関っているのかにも注目)や横山大観展@国立新美術館、上野の国立博物館の企画展にも注目です。

アートな週末の報告が出来れば・・・。