透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「フェルメールの世界」を読んだ、そして・・・

2008-09-25 | A 読書日記

      

『フェルメールの世界』小林頼子 読了。

フェルメールの絵の大半は室内で女性が何か作業をしている場面を描いている。その室内には左側の窓から光が射し込んでいる。

もちろん初めからこのようなスタイルが確立していた訳ではなくて同時代の他の画家の影響を受け、それを洗練して到達したのだが、この本は著者の学術的な研究の成果を基に多くの資料を示しながらその事を実証的に示している。あるいは真贋定まらない絵についてその理由についても論じている。

なかなか興味深い内容の本ではあるが、展覧会に出かける前にフェルメールという画家や作品について学んでおこうと考えた私の入門書としては内容がやや専門的に過ぎた。

今日夕方書店に出かけたが、フェルメール関連の本のコーナーには既にこの本は無く、替わりに『謎解きフェルメール』新潮社が平積みされていた。小林頼子さんと『フェルメール全点踏破の旅』集英社を著した朽木ゆり子さんの共著だ。

少し立ち読みしてみたが、入門書としてはこちらの方が好ましいと思った。カラー図版も多く、説明も理解しやすかった。 


読み始めた本『建築史的モンダイ』藤森照信/ちくま新書 を読み終えてから読んでみようと、購入を控えた。来週末フェルメール展に出かける予定だが、それまでに読了できるかどうか・・・。