透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

ヤマアラシのジレンマ

2008-09-24 | A 読書日記


秋のフォトアルバム 穂高にて 撮影日080923

 いがから顔をのぞかせているクリ。棘からヤマアラシを連想して、ヤマアラシのジレンマを思い出した。そう、ショーペンハウアーの寓話。

**ある冬の日、寒さに凍えた二匹の山アラシが肌を暖めあっていた。ところが近づきすぎると棘でお互いを刺すし、離れすぎると寒くなる。こんな繰り返しの後で、山アラシはお互い傷つけあわず、暖めあえる距離を見つけ出した。**(帯の紹介文より)

34年も前に読んだ本だか、書名と内容をなんとなく覚えていた。人間関係における適切な心理的距離のとり方に関する論考。当時話題になった本だと記憶している。


『山アラシのジレンマ』L.ベラック著 小此木啓吾訳/ダイヤモンド社 昭和49年1月 初版発行


 


安曇野・穂高の道祖神めぐり 

2008-09-24 | B 石神・石仏


 等々力の抱肩握手像 天保10(1839)年
二十三夜塔、大黒天と共に祀られています。





 等々力の握手像 明治18(1885)年 
上下共に菊の飾りのついた社形の枠に納められています。





 等々力の抱肩握手像 天保12(1841)年 
淡い彩色が上品です。下の彩色はどうも・・・。



 本郷の握手像 安政5(1858)年


 穂高町区の握手像 明治19(1886)年

 JR穂高駅前の観光案内所で買い求めた道祖神の案内図には132体もの道祖神がリストアップ、マッピングされています。今日(23日)、穂高駅周辺の道祖神巡りをしてきました。

資料には「抱肩握手像」も「握手像」と表現されていますが、本稿では肩に手をかけているかどうか判然としないものを「握手像」としました。

松本平の道祖神はこのような握手像がどうやら最も多いようです。案内図に載っている穂高の道祖神132体の内、61体がこの形でした。私もこの形が好きです。

ところで道祖神の多くは狭い生活道路脇に祀られているので車より自転車で廻る方がいいと思います。

磨耗が進んでいて顔の表情が消えてしまっているものも何体かあります。道祖神の裏側には年代などを彫ってありますが、薄かったり、達筆すぎて読めないものもあります。時間帯によっては逆光で撮影に不向きだったりもします。何回も訪れないとどうもダメです。