後方の山に重なるエントランスホールの屋根
繰り返しの美学!
内外一体の心地良い空間
内部の架構が屋外まで連続している。
■ 内藤廣さん設計の「安曇野ちひろ美術館」。今回は内観写真を載せます(展示室内の撮影はもちろん出来ませんがそれ以外の場所の撮影は許可を得ることができます。人を特定できるようには写さない、フラッシュの使用を控えるなどはマナーとして当然のことです)。
■ 安曇野の風景に歓迎されている建築
■ 時の流れの中で成熟していくことのできる建築
■ 繰り返しの美学な架構の建築
この美術館の建築的な特徴としてこの3点を挙げることができるでしょう。
広い自然公園の中をこの美術館に向かってゆっくり歩いて行きます。後方の山に呼応する切妻の屋根がリズミカルで美しく、この美術館は安曇野の風景に歓迎されているなあ、といつも思います。
信州産唐松の板を張った床、地元松川の土を混ぜた珪藻土仕上げの壁。リズミカルな架構にも信州産の唐松が使われています。これらは時の流れを受け止めて成熟していく材料です。この美術館ではゆったりと時間が流れています。木の温もりが心地よい空間です。
ちひろが小さな子供たちに寄せたあたたかい眼差し。作品に描かれた子供たちのおだやかな表情。ちひろの作品を優しく包み込む展示空間。秋が深まった頃またこの美術館を訪れたいと思います。
館内のかわいい椅子は 男子トイレの壁に嵌め込まれた
確か中村好文さんのデザイン ガラスブロック