透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

札幌ドーム

2009-10-24 | A あれこれ

■ プロ野球クライマックスシリーズ、今日の試合で両リーグ共決着しました。セリーグは巨人、パリーグは日本ハム。楽天のピッチャー田中と巨人打線との戦いも見たかったですが仕方がないです。

ところで巨人の原監督と日本ハムの梨田監督の背番号は同じ、88ですね。原監督は選手時代の背番号が8だったから、それを並べたのでしょう。では、梨田監督は? それ程プロ野球に関心があるわけではないので、梨田監督の背番号88の理由を知りません。 調べてみると、前監督ヒルマンから引きついだ背番号とのことです。なぜ継承したのでしょう・・・ まあ、どうでもいいですね。

日本シリーズの試合が行われる球場、東京ドームは日建設計と竹中工務店の設計、オープンは1988年。札幌ドームは原広司、アトリエファイ他の設計、オープンしたのは2001年でした。

何年も前になりますが、東京のGAギャラリーで札幌ドームの模型をみたことがあります。原さんの建築に対する情熱、というか設計に注ぐエネルギーの凄さに圧倒されました。こんなに大きな模型をつくるのか・・・。ひとつひとつ客席までつくってある部分模型でした。

札幌ドーム(←参照)はユニークな形をしていますが、原さんは農具の「箕(み)」から想を得たと雑誌に書いていました。たしかに箕を伏せた形をしています(箕が?の方は画像検索してみて下さい。納得していただけると思いますから)。

注意深く野球中継を見ていると、不整形なドームを構造的に成立させている「しかけ」が写ることがあります。大きな開口部が、なんというか両側に開こうとするのを拘束するための構造です。箕は笊(ざる)とは違って構造的に閉じて(安定して)いないので、上から押されるとつぶれてしまいます。笊はその点かなり丈夫ですが。ですから設計も大変だったと思います。

さらにユニークなのが先の大きな開口部から出し入れする天然芝(サッカー)と人工芝(野球)との交換システム。屋外の天然芝のフィールドを空気圧で浮かせてドーム内へ移動させるのです。

北海道に出かける機会があったら、札幌ドームを見学したいものです。


繰り返しの美学は続く・・・

2009-10-24 | B 繰り返しの美学

 昨日、23日は二十四節気のひとつ「霜降」でした。が、私はブログへの「送稿」をパスしました。なんちゃって。さて、今回は久しぶりに「繰り返しの美学」です。



上の写真。南木曽町の社会体育館。大断面集成材のアーチでメインフレームを構成しています。そのピン支持の柱脚です。縦に下りているのは雨樋。

柱と基礎とのジョイント部分がこのように見えていると、それだけで大丈夫だなって、直感的に感じますね。

ところで橋は構造体そのもの、余分なものを纏っていないことが多いですね。そこに「すっぴんの美」、「必然性の美」を感じます。

それに対して、建築の場合は隠蔽傾向、構造体を隠してしまうことが多いようです。この柱脚は土木構造物と同様、構造的に必要なパーツだけで構成されています。

下の写真。大町市内のラーメン屋さん。



昔なつかしい街灯のようなデザインの照明器具が柱についています。いくつもつけることで店の賑わいを演出しています。これが侘びしく1灯だけついていたら、お客さんが集まらないでしょう。

今回は写真を撮っただけでしたが、次回はこの店のラーメンを味わってみたいと思います。