路上観察 千国(ちくに)の民家 091002
■ 新潟県糸魚川市に境を接する小谷村。この村の千国(古道、千国街道で有名)の集落で見かけた茅葺の民家。茅葺は絶滅危惧屋根ですから、これは貴重です。周りの民家は皆トタン葺きでした。
この地方の民家の特徴である真壁造の外壁が美しいです(妻壁は雪害からの保護のために板張りになっていますが)。それから、もうひとつの特徴は出し桁造り。下の写真で分かりますが、持ち出し梁の先端に梁を掛けています。多雪地域ですから、雪の荷重に耐えるように軒先を丈夫にしています。
こちらは小谷村郷土館。かつては南小谷村の役場(!)だったそうです。
民家 昔の記録、ではなくて今日(091002)の記録です。
棟覆いは昔のままの状態が保持されています。棟木を押える押え合掌は奇数組、この屋根には11あります。小棟に「水」の文字が見えます。久しぶりに美しい茅葺屋根を路上観察しました。
先日下見した白馬村青鬼の民家が皆こんな茅葺だったら、それこそ「泣きたいほど美しい」と思います。