透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

森鷗外、夏目漱石の住宅

2016-12-04 | A あれこれ

明治村1


南側外観


平面図 説明看板より


書斎


茶の間


座敷 奥は寝室

明治20年ころに文京区駒込に建設された住宅。

森鴎外が明治23年に借りて1年余り暮らした。その後、夏目漱石が明治36年から39年まで暮らした。漱石はこの住宅で『吾輩は猫である』を書いた(*1)。明治村行が決まったとき、この住宅は是非観ようと思っていた。そうか、この住宅に苦沙弥先生を訪ねて迷亭や寒月、東風はじめ何人もの人物がやってきていたんだ・・・。

鴎外が暮らしていた頃は樋口一葉(*2)がここを訪ねてきたのかもしれない。


*1 吾輩は猫である」連載年:明治38~39年
*2  明治5年~明治29年

 


岐阜市のマンホール蓋

2016-12-04 | B 地面の蓋っておもしろい

    岐阜市の市章

◎ ぎふメディアコスモス(前稿)の近くの歩道で見かけた岐阜市のマンホール蓋。

鵜飼の鵜が鮎を追いかける様子がデザインされている。点対称ではないが、回転運動をイメージさせるデザインで円い蓋にふさわしい。

地は竹籠の籠目模様で、真ん中に小さく岐阜市の市章が描かれている。


 


ぎふメディアコスモス

2016-12-04 | A あれこれ

■ 岐阜市司町に昨年(2015年)7月に開館した「みんなの森 ぎふメディアコスモス」は岐阜市の中央図書館と市民活動センター、多文化交流プラザから成る複合施設。設計はプロポーザルで選ばれた伊東豊雄さん。建築雑誌(「新建築 2015 9月号」)でこの建築を見てから、いつか見学に行きたいと思っていたが、昨日(12月3日)その機会があった。






▲正面外観(ファサード)

外壁はガラス。従来の建築との違いはアルミのフレームを木でカバーしていること。外壁に木を面的に使っているわけではなく、線的に(線状部材として)使っているだけだが、受ける印象は柔らかい。外部に無防備に木を使ってはいないだろうから、耐久性を増した木を使っているのだろう。

先日着工した信濃毎日新聞松本本社、「信毎メディアガーデン」も伊東さんの設計でファサード上部のデザインが似ているが、同じ構法(建築部位の構成システム 工法とは意味が違う)なのかもしれない。信毎の建築にも注目したい。




▲1階エントランスホール 


▲1階市民活動交流センター



木製の格子状の屋根・天井とグローブと名づけられた照明のシェードのような半透明の傘によって創りだされている2階の独創的な空間が魅力的。





幅120ミリ、厚さ20ミリのヒノキ材を3角形の格子状に積層させて構成した緩やかな起伏のある天井。

直径8から14メートルの11個のグローブはポリエステル製織物、特殊不織布貼り。



グローブが木製格子の大きな空間の下に小さな領域、エリアを創りだしている。このデザインが斬新。柔らかで居心地の良い空間は和のテイスト。





グローブにはそれぞれ違うパターンが施されている。



グローブ頂部は開閉式のトップライトになっている。中間期には自然換気のみの空調とし、省エネ化が図られている。

美しい空間に魅せられた。

相合傘はふたりだけの空間だが、グローブという傘の中はみんなの空間。


 撮影許可を得ています。