透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1052 韮崎市旭町の火の見櫓

2018-09-02 | A 火の見櫓っておもしろい


1052 韮崎市旭町上條南割 4脚44型、がに股 撮影日180901

 なぜがに股? 倉庫を跨いでいるわけでもないのに。





外付け梯子から内付け梯子に移るという動線のため、脚部の上の構面の正面だけブレースを設けず、方杖で補強している。




 


1051 韮崎市旭町の火の見梯子

2018-09-02 | A 火の見櫓っておもしろい


1051 韮崎市旭町上條南割 梯子型 竹之内公民館の近く 撮影日180901

 鋼管でつくられた火の見梯子。前稿で紹介した火の見梯子はつっかい棒側を登り降りするようになっていたが、この火の見梯子が反対側を登り降りするようになっている。この火の見梯子にも消防団員が体を預けるための四角い枠が設えてある。



梯子のてっぺんにスピーカーと照明を付けてある。

半鐘を吊り下げる腕木を補強する斜材の先にくるりんちょな飾りを付けてある。蕨手といい、避雷針の飾りといい、見張り台や踊り場の手すりの飾りといい、なぜ火の見櫓の飾りには蔓のような「くるりんちょ」が多いのだろう・・・。何か理由があると思うのだが。



 


1050 韮崎市旭町の火の見梯子

2018-09-02 | A 火の見櫓っておもしろい

■ なんとなくの印象だが、山麓の集落は古くからあり、火の見櫓も点在している。韮崎市内を甲府盆地に向かって流れる釜無川の右岸側の山麓(ざっくりと言えば赤石山脈の東側の山塊の麓)を南アルプス市に向かって進む。やはり火の見櫓が何基も立っていた。


1050 韮崎市旭町上條南割 梯子型 撮影日180901

梯子型。つっかえ棒のある側が裏側のような印象だが、その裏側を登り降りする。




コの字形のフレームに上半身を入れ、体を預けて右手で半鐘を叩く。消防信号板の設置位置も理にかなっている。後付けされた街灯は夜間火の見梯子に昇り降りする際にも有効だ。


 


1049 韮崎市旭町の火の見櫓

2018-09-02 | A 火の見櫓っておもしろい


1049 韮崎市旭町上條中割 4脚44型 撮影日180901



 やはり屋根は反っていて蕨手付きが好い。見張り台の床はハッチ付き。従って梯子を床面より上に伸ばすことはできない。梯子を登っていって見張り台に入りこむ時の動作を考えると、このような設えも怖い思いをすることになりそう。降りてくるときも。

見張り台のプロポーションに注目、床の平面寸法より、手すりの高さの方が大きい。要は床面が小さいということ。



櫓はそれ程でもないが、脚部はゴツイ。柱材の山形鋼を測ると90×90あった(厚さは測らなかった)。接合に使っているボルトの本数が多い。




 


2 韮崎市清哲町の火の見櫓

2018-09-02 | A あれこれ

 国道20号を進み北杜市から韮崎市へ。信号「円野郵便局」で右折して県道12号を進む。建設年は不明だが、旧来型とは異なる形の火の見櫓と出合う。




1076 韮崎市清哲町折居 4脚444型 撮影日180901

違う方向から全形を撮った。スケッチをするなら①より②が好い。

柱の間隔を測るとピッタリ2mだった。柱材の等辺山形鋼は75×75×8(厚さは正確に測れていない)。高さは約13.5m。建築基準法の適用を受けて建築確認の手続きをしてるとすれば、このサイズではなかなか解けないと思う。



③と④ 別々に撮った櫓の上下が繋がるようにトリミングしてみた。

屋根のてっぺんの小さな輪っかはクレーンで吊りこむためのものか。ブレースのターンバックルは割り枠式。最下部は柱材のみでブレースを設置していない。

昭和20年代後半から30年代につくられた末広がりのフォルムとはだいぶ印象が違う。


 


1045 山梨県の火の見櫓巡り

2018-09-02 | A 火の見櫓っておもしろい

 山梨県の市町村数は27(平成25年10月現在)、その全てを巡り、火の見櫓を見てこようと目論んでいる。

昨日(9月1日)は国道20号(甲州街道)を南下して県西南部に位置する北杜市、韮崎市、更に国道52号沿いの南アルプス市、富士川町、市川三郷町、身延町、そして静岡県に境を接する南部町まで出かけてきた。走行距離は291kmだった。

観察した火の見櫓は27基、本稿からその全てを紹介していく。

1 北杜市武川町の火の見櫓


1045 北杜市武川町牧原 送電鉄塔のような形の火の見櫓 撮影日180901

■ 国道20号を南下、富士見町から山梨県の北杜市へ入る。国道沿いに立っているこの火の見櫓は送電鉄塔用部材を転用したのかも知れない。踊り場と見張り台、半鐘が無ければ送電鉄塔そのものだ。なんだか落ち着かないというか、妙な感じがする。


見張り台はKP型