透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

火の見櫓のある風景

2023-07-19 | A 火の見櫓のある風景を描く


辰野町横川 2023.07.18

 いいなぁ、この風景。道路山水的構図(*1)。火の見櫓のあるこの風景の魅力がきっちり伝わるようなスケッチをしたい。少し時間をかけて描き込んでもいい。そう、スケッチではなく水彩画。

白壁の蔵、山の稜線を越える高さの火の見櫓、ウェーブしながら奥に伸びる道路、遠景の高木・・・。風景を構成する要素がまとまって魅力的な風景をつくり出している。

道路の右側に建ち並ぶ住宅が手前の緑に隠されてしまっているのは残念。ここは葉が茂る前、春先に描くのが良いかもしれない。いや、晩秋、落葉した後も良いかも・・・。


*1 道路を中心に配置し、家屋などで遠近感、奥行き感を示す構図のこと。この言葉を吉田博展(2017年5月に長野県上田市の美術館や音楽ホールなどの複合施設サントミューゼで開催された作品展を鑑賞した)で知った。


松本市島内の火の見櫓

2023-07-19 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)松本市島内 小宮公民館前 3柱8〇型ショートアーチ 2023.07.19

 この火の見櫓は既に一度見ている(過去ログ)が、今日改めて見てきた。前回、2018年に見た時は、上の写真のような「火の見櫓のある風景」を撮ることはなかった。また火の見櫓のタイプ分けに脚部の形を入れていなかった。


見張り台床面の高さ 約11.5m 屋根のてっぺんまでの高さ 約14m(=11.5+2.5)と推測した。柱間隔3.6m


前回は踊り場の写真を載せていなかった。3角形の櫓の中に納めている。スペース的にはこれで充分。

 
 左:部材接合部        右:柱脚部

部材接合部:部材をリベット接合している。丸鋼ブレースの端部はガセットプレートにボルト留め。
柱脚部:コンクリート基礎から突き出した等辺山形鋼と柱の等辺山形鋼(75×75×*)の間に平鋼のピースを挟み込んでボルト留めしている。平鋼ピースの挟み込みはせん断耐力を増すためだろう。


なぜか消防信号板が隣りの墓地を囲むフェンスに取り付けられている。


 


「風の谷のナウシカ」

2023-07-19 | E 週末には映画を観よう

「風の谷のナウシカ」を観た。

 巨大産業文明が崩壊してから1000年 
錆とセラミック片におおわれた荒れた
大地にくさった海・・・腐海(ふかい)
と呼ばれる有毒の瘴気を発する菌類の
森がひろがり 衰退した人類の生存を
おびやかしていた

冒頭この映画の状況設定が示される。人間の愚行によって破壊し尽された地球の自然、文明。火の7日間というのは核戦争を意味している。核戦争が起きてしまうという悲劇的な未来・・・。

この映画の見方は人によって様々かもしれない。主人公のナウシカが人間と自然の折り合いをつける主導者となって、自然再生、人間社会の再興を目指す姿が描かれている。ぼくはこの映画をこのように理解した。

余談だが、見始めて、あれ手塚治虫の絵と雰囲気が似ているなぁ、と思った。また、後半になって腐海の底に落ちこんだナウシカが見上げる大木が立ち並ぶ光景はガウディのサグラダ・ファミリアに似ているな、と思った。

「もののけ姫」では山犬(オオカミ)に育てられたサンを自然の代表として、アシタカを人間の代表として描き、ふたりの関わりを通して自然と人間とが共生するに至る過程が描かれた。ナウシカはサンとは違い、自然と人間を共生に導く、どちらにも属さないそれこそ神のような存在として描かれていると思う。ラストはそのことを示す象徴的で印象に残るシーンだった。

宮崎作品を「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」、そしてこの「風の谷のナウシカ」と観てきた。さて次は何を観よう・・・。