透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ぼくのおじさん」を観た

2022-07-30 | E 週末には映画を観よう

 DVDで映画を観るのは金曜日、1枚無料で借りられるから。歳を取るのはわるいことばかりじゃない。

昨日(29日)は金曜日、北 杜夫の「ぼくのおじさん」が原作の同名の映画を観た。なお、寅さんシリーズにも同名の作品があるけれど、表記は「ぼくの伯父さん」。先日「ぼくのおじさん」を読んだばかりだから映画の原作との違いが分かった。

「おじさん、見合いをする」 小説では**カンジンの相手がいなくなってから、ぼくのおじさんはようやく元気になるのである。これでは見合いもなかなか成功しそうにない。**(41頁)と、雪男(ぼくの名前)くんのおじさん(松田龍平、まん丸メガネをかけている)の見合いはあっけなく終わってしまう。だが、映画では真木よう子が演じている見合いの相手・稲葉エリーにおじさんが一目ぼれ、彼女に会うために雪男くんと一緒にハワイまで出かけていくという展開に・・・。

エリーは日系四世でハワイのコーヒー農園の経営後継者。東京でおじさんと見合いをした後、ハワイに帰ってしまった。雪男くんに(おじさんにもかな)、ハワイに遊びにおいでよ、と言い残して。

原作にない後半の展開にユーモラスな場面はない。雪男くんとおじさんがハワイ滞在中に、彼女にぞっこんな元彼(?)が彼女を追いかけてハワイにやってくる。そこでひと騒動。おじさんに有利な展開かと思いきや、最後の最後で元彼が逆転する。

雪男くんとお金の無いおじさんがハワイに行くことになったのは、雪男くんの作文がコンクールで入選したから。担任の若い女の先生が、雪男くんの作文をクラスの代表として選んで応募していたのだった。

ハワイでの顛末を書いた雪男くんの日記を読んだ担任の先生、「あ、そうだ、今度おじさん紹介して」。


エンドロールを見ていたら、企画協力に北 杜夫の奥さんの名前があった。



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