『街角図鑑』三土たつお編著/実業之日本社
■ 先日所用で日帰り東京した際、東京駅前の丸善でこの本を見つけた。街中でふだん見かけるなんでもないモノの図鑑。帰りのあずさで読んだ。
カバーの写真から分かる通り、パイロン(赤くて円錐状のものが多い、道路工事現場などで見かける)や回収ボックス(カエルっぽい顔のボックスが飲料の自販機の横に置いてある、自販機のペットのように。)、送水口(りっぱなビルの外壁や玄関先についている)などが載っている。もちろんマンホール蓋も。
マンホール蓋の紹介でおもしろかったのは「ギラるマンホール蓋」。**蓋写真の撮り方は様々あれど、筆者のイチオシはギラリ蓋である。光を受けてギラリと光る姿は何とも美しい。**(56頁)とのこと。夕日を受けて黄金色に輝く蓋の写真が載っているが、確かに美しくて魅力的だ。
そうか、工夫すれば蓋写真にも個性、オリジナリティって出せるんだ・・・。昔のマンホール蓋の字体に注目している蓋好きの人のブログを見た。木を手彫りして鋳型を作っていたころは、字体に個性が出ていて楽しいとこの本でも紹介されている。
たかが蓋、されど蓋。時には下を向いて歩こう!
松川村川西公民館前の道路のマンホール蓋 後方に火の見櫓 撮影日160710
◎ 池田町、大町市、白馬村、小谷村を巡り、松川村まで戻ってきました。松川村川西でマンホール蓋を観察しました。村の花・レンゲツツジを周囲に配し、その中に松川村のマスコット・すずむしりん太くんを大きく配しています。りん太くんが手にしているのは指揮棒でしょうね。夏の夜の大合奏の指揮者、という設定でしょうか。
国道148号から小谷村役場の進入路へ入ったところ 撮影日160710
◎ 小谷村の花、オオヤマザクラをデザインしたマンホール蓋。
小谷駐在所敷地内の公設桝蓋
デザイン蓋は自治体によってそれぞれデザインが異なり、個性的で魅力的だが、このような幾何学的な模様も魅力的だ。
北安曇郡白馬村佐野にて 撮影日160710
◎ 「このところマンホール蓋ばっかりですね」 先日Yさんに言われました。確かに。
今月10日のマンホールの蓋巡りで集めた蓋の紹介をもう少し続けます。で、今回は白馬村。大町から移動中に、火の見櫓をバックにマンホール蓋の写真が撮れそうな場所を脳内検索。ヒットした場所に行くと、ピンポーン、正解!でした。
村の花「カタクリ」と左から白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳(しろうまだけ)の白馬三山(←過去ログ)をデザインしています。山容はリアルに表現されています。
蓋の周りに雑草が生えています。緑の縁取り好きのマンホール蓋ファンもいるようですが・・・。
◎ 後方右側に写っているのは上の火の見櫓と同じものです。
佐野生活改善センター(佐野地区の集会施設)の敷地内の公設桝(たぶん)の蓋。中央に白馬村の村章を配し、上に汚水と表示して円とスティックによるグラフィカルなデザインをしています。
安曇野市明科七貴のJA農産物直売所の駐車場の浸透桝の蓋 撮影日160710
◎ 雨水を敷地内で処理するために設けた浸透桝の蓋。蓋には孔があり、雨水を飲み込むようになっている。
◎ これは旧明科町時代に整備された公共下水道のマンホール蓋。カラーデザイン蓋の状態が良いのは車道ではなく、歩道に設置されているからであろう。
旧明科町の町花のアヤメとニジマスがデザインされている。ニジマスは明科に県営犀川ふ化場(現長野県水産試験場)が開設され、その養殖が始まったことに由来している。
梓川のカジカ、本城のウグイス、安曇の河童、豊科の白鳥、そしてこのニジマスも左を向いている。右利きの人が動物を横向きに描くと、あらら、左向きに描くことが多い。試みに猫か犬を描いてみてください。頭が左、しっぽが右になったでしょう?
安曇野市豊科田沢にて 撮影日160710
何に注目するかで違う景色になる。
◎ 安曇野市豊科(旧豊科町)のマンホール蓋 安曇野のシンボル・常念岳と数多くの白鳥が飛来し、越冬することで知られる犀川白鳥湖の白鳥をデザインしている。
■ 国営アルプスあづみの公園大町・松川地区は林の中にある広大な公園です。そこのレストランで黒部ダムカレーを食べた後、園内を歩いていて、この蝶に遭遇しました。悲しいかな蝶の名前は全く知りません。で、キミの名は?
ホシミスジ?
かなりきついカーブのごはん堰堤
■ 国営アルプスあづみの公園のレストランで夏期限定、「ハートの黒部ダムカレー」を食べてきました。 7月9日付タウン情報にこのカレーの情報が載っているのをみて、さっそく出かけてきたのです。
税込み1,000円のカレーですが、入園料が410円かかります。まあ、いいでしょう。
カレールーのダム湖に浮かぶガルベ(遊覧船)はモッツァレラチーズのハート。トマトの酸味とカレーの辛さがベストミックスで、夏にピッタリ。
見た目も味も都会的なカレーです。
朝日村にて 撮影日160709
下水道の空気弁がこの下に収まっているのだろうか・・・。で、「農」の意味は? わからない。JIS規格模様とは少し違う。伝言ゲームのように途中でデザインが変わる、なんてことがあるのだろうか・・・。何ゆえの変化?
これも朝日村で見かけたマンホール蓋。真ん中も用途が入る窓も空欄で、何のマンホール蓋かわからない。外周に並ぶパターンを目と思った瞬間、模様が顔に見えだすから不思議。脳のパターン認識って、いいかげん?
雨水排水のマンホール蓋 三角模様の単純な繰り返しは単調で面白みに欠ける。
「農水」灌漑用の給水管のマンホール蓋だと思われる。
内側の帯はJIS規格模様に忠実と思いきや〇が輪ではない。外側の帯は上と下の4か所が〇から―が4方に出ている。
マンホーラーと呼ばれるマンホール蓋マニアの間では、このようなデザインをJIS規格模様の異体として扱い、楽しんでいるようだ。
撮影日160709 火の見櫓を背景にマンホール蓋を撮る。
◎ 火の見櫓が遠くに写っているが、マンホール蓋にかまけて彼女のことを忘れてしまったわけではない。ここはマンホール蓋と火の見櫓の二股、もとい二足の草鞋? トラブルを起こさぬよう、全方位友好外交でことを進めたい。
松本市に合併した旧波田町のマンホール蓋。外周に旧波田町の木・アカマツを配し、その内側を一旦細い円で縁を切る。真ん中の旧波田町の町章の「は」を同町の花・ツツジが囲むというデザイン。
松本市安曇支所駐車場 撮影日160709
安曇支所の正面外壁上部に設置されたままの旧安曇村の村章 外形が正方形というのは珍しいのでは。アと穂高連峰、そして青い部分はどこかな、大正池?明神池?奈川渡ダムの梓湖?。
安曇支所近くの緑が美しい集落内の生活道路のマンホール蓋
◎ 上高地の河童橋と清流梓川、穂高連峰をデザインしている。この日本を代表する景観を眺めるカッパ。左側に村章、下にAZUMI。河童橋という名前の由来は芥川龍之介の「河童」*1だっけ?
*1 **三年前の夏のことです。僕は人並みにリユツク・サツクを背負ひ、あの上高地の温泉宿から穂高山へ登らうとしました。**