780 信濃町大井にて 撮影日170427
779 火の見櫓のある風景 信濃町大井にて 撮影日170427
6角錘の屋根に付けられている6個の蕨手 下り棟包みに用いている薄手の平鋼をそのまま伸ばして巻いている。
信濃町のマンホール蓋 (810) 撮影日170427
信濃町富士里地区の農集排(農林水産省の農業集落排水施設の整備事業)のマンホール蓋
◎ ソバの花と稲穂を周りに配し、下に信濃町の町章と富士里農集排の文字を入れている。信濃町のシンボル黒姫山(この山容は間違いなく黒姫山)をバックに農村の風景を描いたデザイン。
778 信濃町穂波 撮影日170427
■ 信濃町はこのくらいにして飯綱町へ移動しようとカーナビの目的地を飯綱町役場に設定した。カーナビの女性の優しい声に素直に従って国道18号を走行していて、この火の見櫓に気がついた。我が火の見センサー、感度ますます良好なり。
ラチス構造の細身の火の見櫓だ。しばらく見ていてふと思った。「え、どうやって登る?」 この手の櫓は1面が梯子になっているものだが、この櫓には梯子が無い! 櫓のてっぺんの足場(見張り台とは敢えて書かない)までどうやって登るんだろう・・・。斜めのラチス材に足を掛けて登る? まさか。
よく見ると両側の電柱と同じよう柱にステップボルトが付いている。このボルトを使って登り降りするのか。
電柱の場合、日常的に登り降りするわけではなく、保守点検の時だけだからステップボルトでもいいだろう。でも、火の見櫓は日常的に昇り降りすることを前提とした設えにしなければならないはず。両者、頻度が全く違うのに同じ方法が採られているというのは、いかがなものか。
777 信濃町平岡 撮影日170427
■ なんだかゴツイ火の見櫓だなぁ、というのが第一印象だった。
近くで見ると確かにごつい。ガセットプレートは大きいし、ブレースの交差部にもプレートがある。何これ? どうなっているのかな?
櫓の中に入って部材接合部を見た。ガセットプレートに各部材を溶接接合していた。
山形鋼のブレースの交差部も溶接で留めていた。なるほど、この接合法がごつく見せていたのか、と納得。
人は十人十色、火の見櫓は十基十色。 実食、もとい実感!
776 信濃町古間の火の見柱 撮影日170427
■ 脳は見慣れないものをすんなり受け入れようとはしない。脳内にストックしてある情報にないものを受け入れることをためらうようにできているらしい。初めて目にする食べ物を食べることをちょっと躊躇するのも脳の同様の反応の結果だ。これは命を守るようにプログラムされている脳の健全な反応であろう。
これを火の見櫓、いや火の見柱だと認識するのに少し時間を要した。いままで見てきた火の見柱の高さはせいぜい5メートル止まり。こんなに背の高い火の見柱を見るのは初めてだった。何か別の用途の工作物ではないか、遠くにこれが見えた時、そう思った。
下の写真をよく見ると透けた床越しに半鐘らしきものが写っている(柱の右側)。
そうなのだ、脳は一旦情報を受け入れると、それが間違ってはいないことを裏付ける情報を探し出そうとする。そして、おもしろいとか好きという反応を示すようになり、より観察しようとする。恋愛についても脳はこのような反応をしているはずだが・・・。
脳のこのような傾向というかクセを知っておいて損はない。これホント!
775 信濃町冨津柴津 撮影日170427
■ カーナビがセットしてある目的地の信濃町役場に誘導する。素直に従っていてこの火の見櫓に出合った。目にした瞬間、何これ?と思った。櫓がヘンな形をしている。櫓の外側に設置された梯子を囲むように付けられているのは何だろう・・・。考えられるのは落下防止のためのカゴ。脳内検索しても他のことばは出てこない。実際に安全対策として有効だろうし、登り降りするときに安心感が得られることは確かだ。
3角形の櫓に4角形の屋根を載せ、同形の見張り台を設けている。見張り台の床面を支える構造材を見ると上手く納めている。なるほど!な構成だ。
脚部としてのデザインがなされていて好ましい。正面だけアーチ部材を用いて櫓内へ入れるようにして、他の面にはブレースを用いている火の見櫓がこのところ大半だったから、なおさら好ましく見える。
774 信濃町富濃柴津 撮影日170427
■ 県道96号沿いにある集落それぞれに火の見櫓が立っているようで、何基か見かけた。なんとなくこの道路沿いにはありそうだと、勘が働いた。
この櫓のブレースには平鋼や山形鋼が使われておらず、リング付きの丸鋼のみ。普段このタイプを見慣れているせいだろうか、この方が好い。
3角形の櫓に6角形の屋根、円い見張り台
アーチ部材の放物線を逆さにしたような形が好い。アーチ部材を脚元まで伸ばしてあるのは案外少ないかも知れない。
櫓の中間に吊り下げてある半鐘、フックは竜頭(りゅうず)。腕時計のねじまきもりゅうずというが語源はこの竜頭にあるようだ(シチズンのHP)。知らなかった。遠くからでは分からないが、火の見櫓の半鐘の表面にはこのような意匠が施されているものがある。
柱材と横架材の接合部のガセットプレートにリベットが写っている。鉄は熱いうちに打て、このことはこのリベット接合のためにあるようなもの。
773 信濃町富濃 撮影日170427
■ 道路沿いに立つごく普通の火の見櫓だと思いきや・・・。
近づいて下から見上げてびっくり。キューブを3角櫓が貫いている。なんともモダンな姿。こんな形の超高層ビルがどこかになかったかな・・・。
772 信濃町荒瀬原 撮影日170427
前々稿に載せた火の見櫓と姿がよく似ている。取り付けられている銘板を見て同じ鉄工所で造られたのもであることが分かった。兄弟櫓なら似ていても不思議ではない。
見張り台と踊り場に半鐘が吊り下げてあるが、どちらも大きい。
踊り場の半鐘にも小屋根が付いている。半鐘に雨がかからないように、という地元の人たちの優しい気持ちの現れだ。この様子に心が和む。
信濃町荒瀬原 撮影日170427
町のHPより転載
◎ 信濃町のマンホール蓋は稲と鎌、背景に水田、町章入り。信州打刃物の鎌は信濃町の伝統工芸品。
771 信濃町荒瀬原 撮影日170427
■ 火の見櫓の後方の民家はかぶとづくりの屋根。これが茅葺きだったらよかったのに。
全形写真から踊り場の半鐘が大きいことが分かる。
やはり屋根に飾りがついている方が好い。
ママチャリについているバスケットのような踊り場の手すり。
火の見櫓の隣の器具置き場の館名板に「荒瀬原分団機械器具置き場」とある。火の見櫓と器具置き場や分団詰所とは不可分な関係にあるからもっと注目したい。
施工日が施行日、施工者が施行者となっているのはお愛嬌。
770 信濃町荒瀬原 撮影日170427
■ 県道96号で山の中を抜けて信濃町に入り、最初に出合った火の見櫓。電柱や電線が邪魔なことはよくある。火の見櫓も電柱も道路沿いに立っているから仕方ない。
この方向からだと矢が曲がってしまっている様子は分からないが、半鐘や見張り台の床のサイレンの様子が分かりやすい。予備の木槌を2本吊り下げてあることも分かる。
下の写真は矢の様子が分かるが、半鐘の吊り下げ方やサイレンの様子が分からない。少ないカットで細部の様子が分かるようにきちんと写すのは難しい。的確なアングルを探すのは大変だ。
火の見櫓を撮るのは難しい。
769 中野市永江
前稿の火の見櫓と同様、この火の見柱も坂道の脇に立っている。2方向から写真を撮ったので周辺の様子が把握できる。隣にカーブミラーが立っているので火の見柱のおよその高さが分かる。
このコンクリート柱は電柱の転用と思われる。簡素な造りだが火の見櫓としての機能上、これで特に問題はないだろう。
768 中野市永江 撮影日170427
■ 上信越自動車道を豊田飯山ICで下りる。鄙里の我が家からここまでの所要時間は約1時間20分。時間的には近い。信濃町へ向かう途中でまず出合ったのがこの火の見櫓。急な坂道のカーブに立っていた。
3角形の櫓に6角形の屋根、円形の見張り台。櫓はわずかにカーブして末広がりになっているように見える。屋根に飾りは無い。初めからなかったのか、取れてしまったのか、判然としない。近づいてよく観察すれば分かったかも知れないが。屋根に飾りが無いとしっくりしない。避雷針と蕨手は欲しい。
消防信号板を下げた1段目の横架材とその上、2段目の横架材の間のブレースだけ変則的で、左側を開けている。左手前の脚に付けたステップを登り、この開口から櫓の中に入ってそこから梯子を登るというわけ。櫓の途中に踊り場は無く、見張り台へは梯子直登。脚元は正面のみアーチ部材を用いているが、消防団員は上記のように登る。だから櫓正面の脚元に開口を設ける必要はないと思われ、この構成の意図が分からない。