映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ユダヤの商法  藤田田

2010-06-01 05:25:47 | 
先週品川の家に寄った時、庭の木が伸びていて新緑がもっさりしていた。親がなくなってから、草木がやたらに育つ気がする。花も咲く。
父親の書斎であった部屋から、古い本をぬき去った。
「ユダヤの商法」である。これは大ベストセラーであった。
日本マクドナルドの創始者藤田田が書いた本である。

銀座が祝日に歩行者天国となったあと、銀座三越の1階で「マクドナルド」がオープンした。こういう文化が日本で行き渡るのか恐る恐るのスタートであったと思う。
結果、銀座の「マクドナルド」はすさまじい動員力だった。
そのあたりの事情も書いてある。
自分も何かにつけよく行った。
自宅からは都営地下鉄に乗っていけば近いので、銀座は近い存在だった。夕方放送の「ぎんざnow」をライブで観るため、銀座三越の屋上で並んだ。「キャロル」も生で聴いた。
皮のジャケットに身を包んだ若き日の矢沢はかっこよかった。

この本は中学生の自分も読んだ。
ここで書いてあるのは、契約社会であるユダヤ人の振る舞いと、「女と口」で儲けろというユダヤ人、そして藤田田のビジネス哲学が書いてある。今読み返して「78対22」の法則や「金持ちから流行が始まる」などの文面は今もって思い出される。

書かれたのは昭和47年である。
なんせニクソンショックのすぐ後である。貨幣価値も、サラリーマンの賃金体系もちがう。円切り上げ前のユダヤ人によるドル売りの話が書いてある。読んだ当時このあたりがよく理解できなかった。為替の仕組みが理解できなかったのである。
でもこの年になると文面が容易に理解できる。しかも今は為替を家庭のパソコンでトレードできる時代である。テクニカルタームがなじみやすくなってきた。
ドル切り下げ前から猛然とドル売りを日本に仕掛けている様子がデータを使って説明されている。本当にユダヤ系の人々は儲けたようだ。
90年初頭からの日本株の大幅下落の犯人はユダヤによる日本株売りと国債売りといわれたことを思い出した。ユダヤ系といわれるソロモンブラザーズ証券を中心とした、日経平均先物の裁定売りに振りまわされたのは事実だ。指数先物を利用するのに日本人がなれていなかった中、日本人皆大損の一方で大もうけしたと伝えられている。

本でほぼリアルに近い形でアメリカによるドル切り下げ(円切り上げ)の動きが書いてあるのは興味深く読めた。それこそ今人民元切り上げの論議が現在繰り返しされていることもユダヤと何かつながりがあるような感じがした。

たまには昔の軽い本も悪くない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする