73年の金大中事件を題材にした日韓合作の映画作品だ。KTとは金大中のイニシャルだ。
歴史上の事件を再現したので、リアル感はある。当時の時代設定もまあまあよくできていた。けれど佐藤浩市のような存在本当にいたのかなあ。
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1971年に行われた韓国大統領選挙で朴正熙の三選が決まった。敗れた野党候補の金大中が予想を上回る得票を得た。朴正熙大統領は金大中をはじめとした反対勢力の存在を疎んじて戒厳令を出し、朴政権に反するものを弾圧した。金大中は日本とアメリカを行き来して亡命を続けて、反朴政権の民主運動を続けている。追われる金大中と追う当局の戦いがはじまっていた。
73年6月、自衛隊のキャリアである主人公こと佐藤浩市は、旧陸軍士官学校に所属した朴とのつながりを持つ上層部からの命令で民間興信所の所長となり、ある任務を受けた。それは、KCIA(韓国中央情報部)による金大中の捜索であった。駐日韓国大使館一等書記官・金東雲らが強くかかわっていた。金らは本国から特命を受けていた。
名付けてKT作戦。しかし、内部の密通者に偽の情報を掴まされてしまうこともあった。
そんな中、佐藤浩市は金大中の取材に成功していた夕刊トーキョーの記者こと原田芳雄に接近し、遂に金大中が8月9日に自民党で講演を行うとの情報を入手。報を受けた金東雲は、それを機に作戦を実行しようとする。ところが、その計画が漏洩し、記者原田芳雄を通して週刊誌にスクープされた。この事態に、KCIAは金大中が8月8日に日本滞在中の民主統一党党首・梁宇東をホテルに訪ねる機会を狙って、強行手段に打って出ることになった。。。
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子供のころ、金大中事件は新聞で繰り返し報道されていた。
当時、父親がよく韓国に遊びに行っていた。息子の自分は詳細はよくわからないが、戒厳令になって夜間外出禁止令が出ていたので楽しい思いをしたのであろう??身近な気がした。
現在のインターネット社会だったらこういう事件も起きなかったであろう。なんせKCIAという存在は、すべての日本人にとって脅威の存在だった。日本のホテルから行方不明になって、突如として韓国では発見なんて話はいかにもスパイ映画のようで、そういうことが本当に起こるのかという思いをみな思った。ものすごく怖い存在に韓国の人間が見えたものである。
当時金大中氏がインタビューに答えて流暢な日本語を話していた記憶がある。この映画で金大中に扮する韓国人俳優が話す日本語とは比べ物にならない本物だった。大統領になったあとは、立場上日本語をオフィシャルな場面では使わなかっただろうけど、戦前日本語教育が韓国できっちりされていたことが印象深かった。そういえば朴正熙も日本語がうまかったらしいなあ。映画「大統領の理髪師」で朴大統領が日本語を話す場面を思い出した。不思議な感じだ。
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当然歴史上の史実に基づいたとは思うが、この事件に絡んだとされる佐藤浩市扮する自衛官の存在には驚いた。戦前の旧日本陸軍士官学校に朴大統領が所属していたこと自体は、あまりにも有名である。そのつながりで自衛隊の一人の幹部がこのような任務をせおったなんて話は当然当局は否定するだろう。凄い話である。でもこれに近い事実って本当なのかなあ?
映画の出来も悪くはない。阪本順治監督の作品にはずれはない。緊迫感が前半から続き、飽きがこなかった。ただ、「チェイサー」「殺人の記憶」といった出来のいい韓国映画と比較するとパンチがたりない印象もある。
歴史上の事件を再現したので、リアル感はある。当時の時代設定もまあまあよくできていた。けれど佐藤浩市のような存在本当にいたのかなあ。
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1971年に行われた韓国大統領選挙で朴正熙の三選が決まった。敗れた野党候補の金大中が予想を上回る得票を得た。朴正熙大統領は金大中をはじめとした反対勢力の存在を疎んじて戒厳令を出し、朴政権に反するものを弾圧した。金大中は日本とアメリカを行き来して亡命を続けて、反朴政権の民主運動を続けている。追われる金大中と追う当局の戦いがはじまっていた。
73年6月、自衛隊のキャリアである主人公こと佐藤浩市は、旧陸軍士官学校に所属した朴とのつながりを持つ上層部からの命令で民間興信所の所長となり、ある任務を受けた。それは、KCIA(韓国中央情報部)による金大中の捜索であった。駐日韓国大使館一等書記官・金東雲らが強くかかわっていた。金らは本国から特命を受けていた。
名付けてKT作戦。しかし、内部の密通者に偽の情報を掴まされてしまうこともあった。
そんな中、佐藤浩市は金大中の取材に成功していた夕刊トーキョーの記者こと原田芳雄に接近し、遂に金大中が8月9日に自民党で講演を行うとの情報を入手。報を受けた金東雲は、それを機に作戦を実行しようとする。ところが、その計画が漏洩し、記者原田芳雄を通して週刊誌にスクープされた。この事態に、KCIAは金大中が8月8日に日本滞在中の民主統一党党首・梁宇東をホテルに訪ねる機会を狙って、強行手段に打って出ることになった。。。
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子供のころ、金大中事件は新聞で繰り返し報道されていた。
当時、父親がよく韓国に遊びに行っていた。息子の自分は詳細はよくわからないが、戒厳令になって夜間外出禁止令が出ていたので楽しい思いをしたのであろう??身近な気がした。
現在のインターネット社会だったらこういう事件も起きなかったであろう。なんせKCIAという存在は、すべての日本人にとって脅威の存在だった。日本のホテルから行方不明になって、突如として韓国では発見なんて話はいかにもスパイ映画のようで、そういうことが本当に起こるのかという思いをみな思った。ものすごく怖い存在に韓国の人間が見えたものである。
当時金大中氏がインタビューに答えて流暢な日本語を話していた記憶がある。この映画で金大中に扮する韓国人俳優が話す日本語とは比べ物にならない本物だった。大統領になったあとは、立場上日本語をオフィシャルな場面では使わなかっただろうけど、戦前日本語教育が韓国できっちりされていたことが印象深かった。そういえば朴正熙も日本語がうまかったらしいなあ。映画「大統領の理髪師」で朴大統領が日本語を話す場面を思い出した。不思議な感じだ。
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当然歴史上の史実に基づいたとは思うが、この事件に絡んだとされる佐藤浩市扮する自衛官の存在には驚いた。戦前の旧日本陸軍士官学校に朴大統領が所属していたこと自体は、あまりにも有名である。そのつながりで自衛隊の一人の幹部がこのような任務をせおったなんて話は当然当局は否定するだろう。凄い話である。でもこれに近い事実って本当なのかなあ?
映画の出来も悪くはない。阪本順治監督の作品にはずれはない。緊迫感が前半から続き、飽きがこなかった。ただ、「チェイサー」「殺人の記憶」といった出来のいい韓国映画と比較するとパンチがたりない印象もある。