映画とライフデザイン

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男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 木の実ナナ

2012-01-13 05:51:20 | 映画(日本 昭和49~63年)
「男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく」は78年の第21作目の寅さん映画だ。
マドンナは木の実ナナ、妹さくらの幼馴染でSKDでダンサーをやっているという設定である。今は亡き浅草国際劇場が画像に出てきて、SKDのレビューをしっかり見せてくれる。躍動的な印象だ。



世は不景気、タコ社長の工場も例にもれない。とらやのおいちゃんも元気がない。そんな中いつものようにタコ社長とケンカした寅さんはまた柴又を後にする。熊本の田舎町の温泉にやってきた
そこで、寅は想いを寄せる彼女にふられてガックリする青年こと武田鉄矢に出会う。失意の心を慰められた武田はすっかり寅を気に入ってしまう。温泉の経営者こと犬塚弘やみんなから先生扱いされた寅も温泉に長居してしまい、宿代もたまってしまう。いつも通りさくらこと倍賞千恵子にSOSの手紙を書き熊本まで来てもらうのである。

戻った寅は若干まじめになる。しかし、いつも通りになりそうだったところ、SKDのダンサーであるさくらの友人紅奈々子こと木の実ナナがとらやを訪ねてきた。木の実はさくらの同級生、寅も昔はかわいがった。寅は理由をつけては浅草国際劇場に通いはじめた。そうした時に武田鉄矢が上京してきた。国際劇場に案内された武田は、踊り子に一目惚れしてしまい浅草に残り、トンカツ屋に就職して、国際劇場専門の出前持になってしまったが。。。。

メインゲスト木の実ナナ、サブが武田鉄矢といったところだ。
SKDすなわち松竹歌劇団は一世を風靡していた。さくらこと倍賞千恵子も妹倍賞美津子ともどもSKDに所属していた。まさに下町の太陽のようなものである。そのSKDの中に入って、木の実ナナ躍動的だ。ミュージカルに進出して自分の地位をつくっているところだ。ちょうど30過ぎで一番脂の乗ったころなのできれいだ。寅さん映画のいいところはその女優のピークの映像が見れることである。木の実ナナが想いを寄せる男は「ごりさん」こと竜雷太だ。でも太陽にほえろのようなワイルドさはまったくない。

武田鉄矢にとっては名作「幸福の黄色いハンカチ」に続く作品である。金八先生はこの翌年からスタート。前作で見せた三枚目スタイルのままこの映画でもとんまな役を演じている。海援隊のリーダーとしての存在からコメディアンとしての下地をつくっているころだ。まだ青臭い印象だ。まさに松竹に育てられた存在といえよう。

なぜか寅次郎こと渥美清がいつもよりケンカ早い。テキヤ口上も切れがよくワイルドな部類に入る寅さんだ。割といい方だと思う。

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