映画「水のないプール」は1982年の若松孝二監督作品だ。
内田裕也が俳優として活躍している時期に若松孝二監督がメガホンをとっている。クロロホルムによる性犯罪の事件に影響を受けてつくられた作品だ。沢田研二、赤塚不二夫、原田芳雄、タモリ、ピンクレディのMIEなど超豪華俳優陣が脇を固める。被害者としてメインの中村れい子は「嗚呼! おんなたち 猥歌」でも一緒である。当時22歳で美貌の絶頂時期に撮った映像だけに貴重である。DVDがレアで、名画座で観るしかなかった。ところが、Amazon primeでは無料で見れるようになった。なぜか感想を書いていなかったのでいい機会だ。
地下鉄の改札係で切符を切る男(内田裕也)には妻(藤田弓子)と子ども2人がいる。ルーティンの仕事に飽きて転職を考えている。その矢先、家族旅行で行った避暑地の木影で交わるカップルを見てそそられ、女性の部屋に侵入してクロロホルムを使い眠らせ強姦することを思いつく。行きつけの喫茶店の店員ねりか(中村れい子)が1人暮らしというのを小耳にはさんだ男は、後をつけ自宅を確認した後に夜忍び込む。計画通りに実行できた後で、繰り返し忍び込むようになる。
昭和の匂いがプンプンする映画だ。
内田裕也は演技がうまいわけではない。でも、不思議な存在感がある。80年前後から86年の「コミック雑誌はいらない」までの内田裕也は、監督にオレにこういうのやらせろよといっているが如くに美人女性陣との絡みが多い映画にでている。前作「嗚呼! おんなたち 猥歌」は神代辰巳監督と組んだが、今度はまさにピンクの巨匠若松孝二監督と一緒だ。浮気相手の島田陽子と出会う前だ。
40年前といっても、今も変わらない建物なんていくらもあるけど、現在、駅に切符切りはいない。そんな昭和の空気感が随所にある。切符切りは退屈な仕事だろう。上司や部下ともしょっちゅう諍いを起こす。決してケンカが強いわけでないのについケンカを売る。内田裕也はそんな役柄が似合う。ヒット曲はないのに、マスコミの前に顔を出すといつもロックンロールと一言いう。バカの一つ覚えだけど、それがいい。
特筆すべきは中村れい子の美貌であろう。この当時ずいぶんとグラビアで見せてくれたなあ。その美しい身体も含めて、現代にそのまま引っ張っても上級レベルのルックスといえる。クロロホルムを使って眠っているので、無理やり脱がされるわけでない。夜に忍び込んだ内田裕也が静かに全裸にして、いたした後で、朝食まで作ってあげる。そんなバカなことあるかと誰しも思うだろうが、この世界は奇妙に思えない。
ピンクレディが解散した翌年だ。MIEは雨の日にレイプされそうになっているのを内田裕也に助けられる役で、特に脱ぐわけでない。まだMIEも若い。一緒に暮らす女が「水のないプール」で裸になったりする。
沢田研二と安岡力也はヤクザ役で、内田裕也が居酒屋でケンカに巻き込まれる。ここでの沢田研二は気味悪いくらい妖艶である。全盛期だ。原田芳雄は内田裕也が転職しようとして受けた会社の社長で、右翼がかっている。赤塚不二夫は警察官だ。殿山泰司は内田裕也がクロロホルムを購入しようとする町の薬局の店主、タモリは全裸にした女性のからだを撮るポラロイドカメラを売っているカメラ屋の店主だ。町の薬局やカメラ屋を最近は見ない。藤田弓子がムチムチの身体をした内田裕也の妻役だ。よくぞ揃えたもんだ。
若松孝二監督が引っ張ってきたのか、中村れい子以外にも大勢の女の子が脱ぐ。内田裕也のクロロホルムの犠牲になるのだ。そういえば昔よくピンク映画で見たなあという女優さんも脇を固めている。最近日本映画では、瀬々敬久、廣木隆一、城定秀夫などメジャー作品でピンク映画出身の監督の活躍が目立つ。いずれも観客に対してサービス精神旺盛だ。ここでも若松孝二監督のご指導よろしく大勢の若い子が脱いでいるのはいい感じだ。
内田裕也が俳優として活躍している時期に若松孝二監督がメガホンをとっている。クロロホルムによる性犯罪の事件に影響を受けてつくられた作品だ。沢田研二、赤塚不二夫、原田芳雄、タモリ、ピンクレディのMIEなど超豪華俳優陣が脇を固める。被害者としてメインの中村れい子は「嗚呼! おんなたち 猥歌」でも一緒である。当時22歳で美貌の絶頂時期に撮った映像だけに貴重である。DVDがレアで、名画座で観るしかなかった。ところが、Amazon primeでは無料で見れるようになった。なぜか感想を書いていなかったのでいい機会だ。
地下鉄の改札係で切符を切る男(内田裕也)には妻(藤田弓子)と子ども2人がいる。ルーティンの仕事に飽きて転職を考えている。その矢先、家族旅行で行った避暑地の木影で交わるカップルを見てそそられ、女性の部屋に侵入してクロロホルムを使い眠らせ強姦することを思いつく。行きつけの喫茶店の店員ねりか(中村れい子)が1人暮らしというのを小耳にはさんだ男は、後をつけ自宅を確認した後に夜忍び込む。計画通りに実行できた後で、繰り返し忍び込むようになる。
昭和の匂いがプンプンする映画だ。
内田裕也は演技がうまいわけではない。でも、不思議な存在感がある。80年前後から86年の「コミック雑誌はいらない」までの内田裕也は、監督にオレにこういうのやらせろよといっているが如くに美人女性陣との絡みが多い映画にでている。前作「嗚呼! おんなたち 猥歌」は神代辰巳監督と組んだが、今度はまさにピンクの巨匠若松孝二監督と一緒だ。浮気相手の島田陽子と出会う前だ。
40年前といっても、今も変わらない建物なんていくらもあるけど、現在、駅に切符切りはいない。そんな昭和の空気感が随所にある。切符切りは退屈な仕事だろう。上司や部下ともしょっちゅう諍いを起こす。決してケンカが強いわけでないのについケンカを売る。内田裕也はそんな役柄が似合う。ヒット曲はないのに、マスコミの前に顔を出すといつもロックンロールと一言いう。バカの一つ覚えだけど、それがいい。
特筆すべきは中村れい子の美貌であろう。この当時ずいぶんとグラビアで見せてくれたなあ。その美しい身体も含めて、現代にそのまま引っ張っても上級レベルのルックスといえる。クロロホルムを使って眠っているので、無理やり脱がされるわけでない。夜に忍び込んだ内田裕也が静かに全裸にして、いたした後で、朝食まで作ってあげる。そんなバカなことあるかと誰しも思うだろうが、この世界は奇妙に思えない。
ピンクレディが解散した翌年だ。MIEは雨の日にレイプされそうになっているのを内田裕也に助けられる役で、特に脱ぐわけでない。まだMIEも若い。一緒に暮らす女が「水のないプール」で裸になったりする。
沢田研二と安岡力也はヤクザ役で、内田裕也が居酒屋でケンカに巻き込まれる。ここでの沢田研二は気味悪いくらい妖艶である。全盛期だ。原田芳雄は内田裕也が転職しようとして受けた会社の社長で、右翼がかっている。赤塚不二夫は警察官だ。殿山泰司は内田裕也がクロロホルムを購入しようとする町の薬局の店主、タモリは全裸にした女性のからだを撮るポラロイドカメラを売っているカメラ屋の店主だ。町の薬局やカメラ屋を最近は見ない。藤田弓子がムチムチの身体をした内田裕也の妻役だ。よくぞ揃えたもんだ。
若松孝二監督が引っ張ってきたのか、中村れい子以外にも大勢の女の子が脱ぐ。内田裕也のクロロホルムの犠牲になるのだ。そういえば昔よくピンク映画で見たなあという女優さんも脇を固めている。最近日本映画では、瀬々敬久、廣木隆一、城定秀夫などメジャー作品でピンク映画出身の監督の活躍が目立つ。いずれも観客に対してサービス精神旺盛だ。ここでも若松孝二監督のご指導よろしく大勢の若い子が脱いでいるのはいい感じだ。