映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「守護教師」キム・セロン&マ・ドンソク

2020-05-05 17:30:08 | 映画(韓国映画)
映画「守護教師」は2019年日本公開の韓国映画

TSUTAYAのDVDの棚を眺めていると、マ・ドンソクの顔が見える。最近韓国映画で存在感を高めている筋肉もりもりの強面顔をした男だ。その横にいる女の子が気になりジャケットをとるとキム・セロンだとわかる。このブログでも少女時代の映像を4回ピックアップした。ずいぶんと大人になったものだ。おもしろい組み合わせだということでDVDをみてみる。


地方の女子高に着任してきたボクサー上がりの体育教師が、行方不明になっている女子高生の行方を探るクラスメイトとともに失踪の真相を突き止めようとする話である。マ・ドンソクは他の作品でも圧倒的な格闘能力を武器にして立ち回る姿を映し出してきたが、いまや韓国のクライム系映画で抜群の存在感を示している。ここでも同じような感じだ。B級映画のラインを超えられたものではないが、大人になりつつあるキムセロンをみるだけでも価値はあろう。


元ボクシング・チャンピオンのギチョル(マ・ドンソク)はボクシング協会の幹部と暴力沙汰を起こしコーチの職を失う。その後、地方の女子高で体育教師となる。学校側は彼を学年主任として迎える。ただ、その任務には学費、給食費を滞納している生徒からヘの取り立てが含まれている。先輩から昼休みの食堂で生徒に声をかけるといいよといわれ、食堂でリストを元に女子生徒に声をかけ始める。すると町で他の女子生徒とけんかしてギチョルが止めに入った女の子ユジン(キム・セロン)を見つける。そっけなく、払うよと言われたあと、ハン・スヨンという女子生徒のことを聞く。


現在行方がわからないのでユジンが自ら捜しているという。ハン・スヨンは祖母と2人で暮らしていた。ギチョルは、ほかの教師たちが単なる家出だと決めつけ、警察も本格的に捜査しようとしないことを不審に感じる。ユジンはスヨンが残した手がかりを頼りにある店に入るとヤクザじみた男たちに囲まれる。偶然彼女を見つけたギチョルが助ける。1人で帰るというユジンは何者かに襲われるのであるが。。。

その後、たばこを吸っている現行犯を捕まえに女子トイレ内に入ると偶然盗聴カメラを見つける。そこには、ギチョルの隣席に座っている美術教師キムの姿が映っている。キムのパソコンがたまたま立ち上がっていて読み解くと、スヨンやユジンと連絡をとりあっていることがわかる。ギチョルはキムをマークするようになるのである。。

1.キムセロン
知性の殿堂岩波ホールで放映されている冬の小鳥を見に行ったのが最初の出会い。韓国では身寄りのない子供たちが預けられている施設から、欧米の子供のいない夫婦が自分の養子にと子供を引っ張っていくことが多いという。そんな話はショッキングだった。そのあとも、韓国版「レオン」の色彩をもつウォン・ビン主演アジョシ、臓器売買を目的として子供がアメリカに引っ張られる話であるバービー、継父に虐待される私の少女などまともな役は1つもない。それらをけなげに演じる少女としてずっと注目していた。


いつの間にか大人の女性になっていた。女子高校生役だがもう成熟している。子供の頃からよく知っている同級生の娘が気がつくと美人に育っていたというような気分でこの映画を見た。ただ、よくわからないのが、このユジンという女の子、人気のない物騒な道を1人歩いたり、ちょっといかがわしい店にも平気で入っていったりするんだけど、普通だったらしないでしょう。普通の女の子は誰かと一緒に行動するはずだよ。そこが不自然な感じがした。

2.マ・ドンソク
ハ・ジョンウ、チェ・ミンシク共演の悪いやつらでみたのが最初である。韓国クライムサスペンスのスターの2人と比較すると一人のチンピラに過ぎずまだ存在感はなかった。キム・ギドク監督の殺されたミンジュでは、謎の武装集団のリーダーで今の圧倒的暴力の片鱗をみせた。桑田佳祐を少し顔を丸くして、筋肉もりもりにしたような感じだ。実は「無双の鉄拳」という映画も最近みているがもう一歩で感想はブログにアップしていない。


一度キレたら止まらないというキャラである。腕っ節がめっぽう強くどんな難敵もイチコロというイメージを植えつつある。この映画でもひたすら無敵である。こういうキャラって韓国人が好みそうな感じがする。

名字「マ」は漢字ではである。中国ではイスラム教徒の部族を人種はべつとして回族という。回族は1000年を超える中国東西交流史の中で元々のイスラム商人である中東系の人と中国人が交ざり合った混血が多い。顔は中国人と同じでも気性は獰猛で身体は頑強、過去には中央政府に対する大きな反乱が起きている。その回族で突出して多いのはという名字である。は本名ではないが、もしかしてこの暴れん坊ぶりはそういうことを意識しているような気がした。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画「ファイティング・ファ... | トップ | 映画「オクジャ」 ポン・ジュノ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画(韓国映画)」カテゴリの最新記事