映画とライフデザイン

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アウトレイジ ビートたけし

2012-06-25 05:03:26 | 映画(日本 2000年以降主演男性)
ビートたけし監督主演の映画「アウトレイジ」を見た。

まさにやくざ映画というべき映画だ。昨日の味方が今日の敵とばかりに訳がわからなくなる構造は「仁義なき戦い」シリーズと同じようなものだ。あの名作に比べると若干スピード感は落ちるがなかなか良くできていると思う。“全員悪人”をテーマに暴力団組織内部の抗争を描く

サラリーマン風の男がぼったくり飲み屋のポン引きに誘われて180万の勘定に仰天するシーンが最初に出てくる。そんな勘定払えないから自分の事務所に来てくれと付いていくと、そこはビートたけしや若者頭椎名桔平率いる組事務所だった。あっさり逆転で、ぼったくりクラブの店員がボコボコにされる。
そういうシーンからスタートする。
それぞれの組は広域暴力団の下部組織であった。落とし前が付く付かないで相手の組と抗争がはじまる。
これから先は上層組織をからめた抗争に次ぐ抗争である。。。。

(配役の妙)椎名桔平、三浦友和、小日向文世、加瀬亮、北村総一朗というキャストだけを見れば誰もやくざ映画とは思わないだろう。小日向はヤクザに密着した警察官の役であるが、あとは組の幹部役である。椎名や三浦は最近ではやくざスレスレのワルを演じる場面が増えてきている。現実のインテリやくざのイメージから決して遠くない。加瀬亮はビックリかな?オールバックにして、四角くて細いサングラスをかけさせる。得意の英語をしゃべりながらのインテリヤクザに扮した怪演がなかなかいける。だらしない組長の石橋蓮司がうまい。仁義なき戦いのだらしない組長金子信雄を連想させる。同じく組長役國村隼は中途半端なワルの役は得意、「キルビル」でもそうだったがやられ役は苦手でない。
これらの配役の起用にはビートたけしの抜群のうまさと演出の妙が光る。

(カジノ)日本でも導入しようと各地方自治体がいろいろ視察しているようだが、うまくいかない。この映画では治外法権を逆手にとって、ボロい大使館の中でバクチ場を開帳する。ホーそういうやり方ってあるんだななんて思う。でも難しいだろうなあ。シンガポールやマカオの絶好調を横目に見ているだけでは日本の自治体は能がないよ。

(殺し方)かなりこの映画惨忍だ。指詰めは何度も何度も出てくるし、歯医者で診療中の組長の口を無理やりこじ開けて歯科の機械で口の中をぐちゃぐちゃにしたり、舌をべロンと出させてカットしたり、お詫びに来た相手の顔を刃物でギザギザに切りまくったりまあ強烈な表現だ。今のはすべて殺しでない。それに加えて次から次へと強烈な殺し方を見せる。これが凄い。アメリカの映画だと、一発ドンで済ませてしまうケースが多いが、香港やくざのやり方同様相手に生きた心地のしない痛い思いをさせるというやり方がドキドキさせるものだ。

いずれにせよビートたけしのヤクザぶりが一番らしい気がする。

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2 コメント

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ありがとうございます (wangchai)
2012-06-25 19:52:17
いつもありがとうございます。

>殺す前にいたぶるってのはマフィアとやくざのちょっとした違いかも。

その昔Y組三代目が殺されかかった時、その犯人は半殺しにあって、生きている時に爪をはがされたり、ハチャメチャされたと聞いています。
香港映画でも単純な復讐にしないパターンが多い。アジアの方が陰湿なことが好きみたい。

>俺もビートたけしのヤクザっぷりは大好きです♪
迫力ありますね。本物の方って今回のたけしみたいな人が多いんじゃないでしょうか。リアリティたっぷりだと思いました。

またよろしくお願いします。

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Unknown (けん)
2012-06-25 09:39:02
なるほど~。
殺す前にいたぶるってのはマフィアとやくざのちょっとした違いかも。

俺もビートたけしのヤクザっぷりは大好きです♪
って、たけしの演技自体が結構好きなんです。
返信する

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