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映画「ブロウ」ジョニー・デップ

2019-07-16 05:35:19 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)

ブロウ

映画「ブロウ」は2001年のアメリカ映画

ジョニー・デップが麻薬ディーラーの紆余屈折した人生を描いた作品である。こういう裏稼業の映画は裏切りに次ぐ裏切りが定番のように映し出されるのが常である。この映画も同様である。一気に億万長者となってきらびやかな生活をしたあとで、お決まりの転落というパターンはよくある。こういう不良を演じさせると、ジョニー・デップはうまいし、かっこいい。70年代から80年代の服装を身に包んだジョニー・デップを見るための映画かな。


ジョージ・ユング(ジョニー・デップ)は、マサチューセッツ州の設備工事店経営者(レイ・リオッタ)の息子として育った。父の家業はうまくいかず、それをみて大金持ちになってやろうという強い夢を持っていた。

1968年ユングは同級生とともにカリフォルニアに行く。そばに住んでいたスチュワーゼスのバーバラ(フランカ・ポテンテ)と付き合うようになり、彼女が麻薬の元締めデレック(ポール・ルーベンス)を紹介してくれた。そのドラッグをスッチーのバーバラが飛行機で運んで東部の大学に売りさばいて大儲けした。

それでは満足せず、ジョージは直接産地から大量に仕入れようともくろむ。メキシコの農家から小型飛行機で運び、これまた大儲けする。恋人バーバラと結婚しようとしたが彼女はがんに侵されていることがわかる。しかもジョージは麻薬の所持容疑で逮捕される。仮釈放後、バーバラは亡くなり、仲間もバラバラになる。


その後実家に帰ったが、母親の警察への通報で収監となる。同房のディエゴ(ジョルディ・モリャ)と意気投合し、出所後コロンビアへ行きコカインの運び屋をするようになる。やがて麻薬の元締めパブロ・エスコバルと知り合う。コロンビアから大量のコカインをアメリカへ密輸し始めたジョージとディエゴは巨額の金を手にして3000万ドルをパナマの銀行に預ける。


1980年前後にはジョージの提供するコカインはアメリカにおいてかなりのシェアを占めていた。ジョージはディエゴの結婚式で出会ったマーサ(ペネロペ・クルス)と恋に落ちる。マーサには婚約者がいたが、2人は強引に結婚し娘ができ、まともに暮らしていこうとする。しばらくは平穏な日々が続いたが、裏街道を脱することができず再びジョージは逮捕されるが。。。

トム・クルーズ主演の「バリー・シール」という映画がある。実は「ブロウ」はずっと前に公開されているんだけど、麻薬の原産地である中南米の映像が繰り返し映し出されていることも含めてかなり類似している気がした。というよりも「バリー・シール」が似せたのだろう。

実はジョージのヒステリックな母親がキーポイント、アメリカ映画でよく出てくるすぐかんしゃくを起こしやすいタイプである。父親の商売がうまくいかず、母が家出をしようとする。健気な息子のジョージはバスの乗り場まで追いかけて止めようとするが、乗って出ていく。でも最終帰ってくる。そんな女は嫌いとばかりに母がハグしようとしてもジョージ本人は拒否する。こんな母親に懲りたって感じである。

ジョージが一度逮捕された後に一時帰宅したのに、その母親は一瞬歓迎するように見せるが、警察に通報する。これって「バスケットボール・ダイアリーズ」でいったん追い出された息子を自宅に入れないで警察に通報するのと同じだ。尾崎豊も覚せい剤で逮捕されたのは父親の通報だったよね。「バスケットボール・ダイアリーズ」ではそのあと更生、警察通報はいいようにもとれるけど、ジョージは再び悪の道に入る。

内田樹の「映画の構造分析」を読むと、アメリカ映画には男性から女性への嫌悪感があふれていると書いてある。この母親に対してはどうなのかなあ。

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