Netflix「地面師たち」を見ました。
Netflixドラマ「地面師たち」を一気に見た。渋谷駅ハチ公口上の大きな看板に「地面師たち」の広告があった。なんとなく気になる程度だったけど、Netflixの画面を見ると気になる。冷やかし半分で見ると、これが止まらない。原作は新庄耕の同名小説で、脚本監督は「SCOOP」「パクマン」の大根仁だ。個人的にはファンである。それにしても配役は地面師集団のリーダー豊川悦司、綾野剛をはじめとしていずれも主役級で予算がふんだんに使えるNetflixならではの作品だ。これが抜群におもしろい!
恵比寿ガーデンプレイス裏の古い一軒家がある。その広い土地を巡り、地面師集団が狙いを定める。不動産業者に売りつけようとして架空の不動産取引を仕掛ける。首謀者のハリソン(豊川悦司)はバックで仕切り、デリヘルのドライバー上がりの辻本(綾野剛)、司法書士崩れの後藤(ピエール瀧)が買い主との交渉に立つ。情報屋の北村一輝となりすまし男を用意する手配師麗子(小池栄子)を含めた集団は売主に見せかけた男を用意して、予行演習をして土地決済に臨む。まんまと成功した後、軽いインターバルをあけて次の取引に向かう。
今度は港区高輪の土地だ。高輪ゲートウェイ駅近くの開発エリアに近い女性住職のお寺に目をつける。100億もの大型取引を大手に売りつけようとする。逆に、開発用地を狙っていた大手住宅メーカー開発部門にコネクションをつけ接近していく。開発部長青柳(山本耕史)も別の計画地での開発が没になり待ってましたとばかりだ。
むちゃくちゃ面白い!
これまで見た日本を舞台にしたネットフリックスドラマで1番面白いのではないか。
世間ではいいとされている鈴木涼平のNetflixドラマ「シティハンター」はストーリーが稚拙すぎていいと思えない。感想すら書く気になれなかった。裏社会を描いたNetflix映画もいくつかあったが物足りない。深みのあるストーリーやサスペンス仕立てで、その場の我々の予想を裏切る展開など抜群の出来だ。
実名を隠しているけれども,明らかに積◯ハウスの地面師事件を題材にしているのがわかる。自分も新聞報道だけでなく、書籍などで概要は大筋知っている。舞台になった五反田の土地は自分が生まれた産婦人科から歩いて3分の場所だから人ごとに思えなかった。
当然このドラマで狙った土地は五反田ではない。港区高輪のお寺を舞台に、なりすまし女住職を用意して100億の不動産取引を成立させようとする話だ。地面師たちのキャラクターの前提となるストーリーも用意して、単純にはまとめていないのも深みを持たせる。地面師の首謀者がその悪さを隠すためにこっそりと殺人を犯して関係者を消していく。そのあたりの過程も描く。最後まで残りそうな人物まで消えていく意外性もある。舞台設定をきっちり固めて制作費にお金をかけているのも映像から理解できてリアル感も増している。たいしたものだ。
自分がもうしばらくして鬼籍に入った時の棲家は高輪の寺だ。実は我が家の寺は高輪なのだ。祖父母も両親も眠る。自分につながることが多いので不思議な気分になる。
監督の大根仁も日本映画界にこの企画を出したけれども、断られたとインタビューで答えている。日本映画の場合いろんなしがらみがあって、作れない場合が多い。例えば、「ラストサムライ」や「太陽」など皇室がらみのタブーに触れる映画も含めて海外資本でないとつくれない映画が多い。いつも残念だと思っている。今回は土地購入検討のライバルに野村や東急いるよと言ったり、モデル企業は別として実名がずいぶんと出る。Netflixだとやり放題だ。
地面師集団の首謀者豊川悦司は影の実力者らしい雰囲気を出していた。すべてに用意周到で抜け目がない。彼にしかできない役柄だ。綾野剛もいい。地面師になるまでのバックストーリーもよくできているし、偽造師(染谷将太)の使い方も上手い。刑事役のリリーフランキーもワルの匂いを嗅ぎつけるベテラン刑事らしさを醸しだす。コンビの池田エライザも最初はチャラく見えたが、途中から存在感をだした。
日本でメジャーの実力ある俳優が出演して、それなりの予算でいけば、レベルの高い韓国クライムサスペンスに劣らない上質の作品ができるいい例だろう。Netflix頑張れとエールを送りたい。
Netflixドラマ「地面師たち」を一気に見た。渋谷駅ハチ公口上の大きな看板に「地面師たち」の広告があった。なんとなく気になる程度だったけど、Netflixの画面を見ると気になる。冷やかし半分で見ると、これが止まらない。原作は新庄耕の同名小説で、脚本監督は「SCOOP」「パクマン」の大根仁だ。個人的にはファンである。それにしても配役は地面師集団のリーダー豊川悦司、綾野剛をはじめとしていずれも主役級で予算がふんだんに使えるNetflixならではの作品だ。これが抜群におもしろい!
恵比寿ガーデンプレイス裏の古い一軒家がある。その広い土地を巡り、地面師集団が狙いを定める。不動産業者に売りつけようとして架空の不動産取引を仕掛ける。首謀者のハリソン(豊川悦司)はバックで仕切り、デリヘルのドライバー上がりの辻本(綾野剛)、司法書士崩れの後藤(ピエール瀧)が買い主との交渉に立つ。情報屋の北村一輝となりすまし男を用意する手配師麗子(小池栄子)を含めた集団は売主に見せかけた男を用意して、予行演習をして土地決済に臨む。まんまと成功した後、軽いインターバルをあけて次の取引に向かう。
今度は港区高輪の土地だ。高輪ゲートウェイ駅近くの開発エリアに近い女性住職のお寺に目をつける。100億もの大型取引を大手に売りつけようとする。逆に、開発用地を狙っていた大手住宅メーカー開発部門にコネクションをつけ接近していく。開発部長青柳(山本耕史)も別の計画地での開発が没になり待ってましたとばかりだ。
むちゃくちゃ面白い!
これまで見た日本を舞台にしたネットフリックスドラマで1番面白いのではないか。
世間ではいいとされている鈴木涼平のNetflixドラマ「シティハンター」はストーリーが稚拙すぎていいと思えない。感想すら書く気になれなかった。裏社会を描いたNetflix映画もいくつかあったが物足りない。深みのあるストーリーやサスペンス仕立てで、その場の我々の予想を裏切る展開など抜群の出来だ。
実名を隠しているけれども,明らかに積◯ハウスの地面師事件を題材にしているのがわかる。自分も新聞報道だけでなく、書籍などで概要は大筋知っている。舞台になった五反田の土地は自分が生まれた産婦人科から歩いて3分の場所だから人ごとに思えなかった。
当然このドラマで狙った土地は五反田ではない。港区高輪のお寺を舞台に、なりすまし女住職を用意して100億の不動産取引を成立させようとする話だ。地面師たちのキャラクターの前提となるストーリーも用意して、単純にはまとめていないのも深みを持たせる。地面師の首謀者がその悪さを隠すためにこっそりと殺人を犯して関係者を消していく。そのあたりの過程も描く。最後まで残りそうな人物まで消えていく意外性もある。舞台設定をきっちり固めて制作費にお金をかけているのも映像から理解できてリアル感も増している。たいしたものだ。
自分がもうしばらくして鬼籍に入った時の棲家は高輪の寺だ。実は我が家の寺は高輪なのだ。祖父母も両親も眠る。自分につながることが多いので不思議な気分になる。
監督の大根仁も日本映画界にこの企画を出したけれども、断られたとインタビューで答えている。日本映画の場合いろんなしがらみがあって、作れない場合が多い。例えば、「ラストサムライ」や「太陽」など皇室がらみのタブーに触れる映画も含めて海外資本でないとつくれない映画が多い。いつも残念だと思っている。今回は土地購入検討のライバルに野村や東急いるよと言ったり、モデル企業は別として実名がずいぶんと出る。Netflixだとやり放題だ。
地面師集団の首謀者豊川悦司は影の実力者らしい雰囲気を出していた。すべてに用意周到で抜け目がない。彼にしかできない役柄だ。綾野剛もいい。地面師になるまでのバックストーリーもよくできているし、偽造師(染谷将太)の使い方も上手い。刑事役のリリーフランキーもワルの匂いを嗅ぎつけるベテラン刑事らしさを醸しだす。コンビの池田エライザも最初はチャラく見えたが、途中から存在感をだした。
日本でメジャーの実力ある俳優が出演して、それなりの予算でいけば、レベルの高い韓国クライムサスペンスに劣らない上質の作品ができるいい例だろう。Netflix頑張れとエールを送りたい。