松島市は島々が防波堤のようになり、津波の勢いを弱くして守ってくれました。
海岸通りには海水が上がって、商店の一階部分にだけ浸水したのです。海水の流れが比較的ゆっくりだったので全壊した家が殆ど無かったのです。
観光客の行く海岸通りの商店はすぐに復旧して、元通りになりました。
岸壁にある数多くの観光船も以前と同じようです。そして湾内に散在している島々はあまり海水を被らなかったようです。松の緑が以前と同じように美しいのです。
そんな風景写真を下にお送りいたします。松島は変わりありません。ご安心下さい。
上の白い島の上には五大堂が以前と同じにありました。被害は無かったようです。
五大堂の向こうにある福浦島への赤い橋も昔のままです。
島々は津波で壊された形跡がありません。
島陰では何事も無かったようにのんびり釣りを楽しんでいる人がいます。
この島にある4つの洞窟は昔のままで、向こう側の海が見えます。
仁王島です。激しい地震があったのでしょうが首が折れたりしませんでした。
船内の観光案内に寄ると昔のままベレー帽をかぶりパイプを咥えています。
松島から島々を巡り歩き、塩釜までの定期観光船にカモメがいつまでも考え事をしながら付いて来てきました。
塩釜港も被害が少なく、漁船用岸壁には大型漁船が横づけになっていました。多分サンマでも水揚げしているのでしょう。
塩釜から電車で仙台に出て、新幹線に乗り換えました。ずっと右手に夕日が美しく輝いています。これで今回の秋保温泉での同窓会、大津波の被害地の東松島市東名、松島観光、そして塩釜への旅も終わりました。大津波の被害地を見たのでひどく心が疲れました。
そのあとで昔のままの静かな松島の島々の風景を見て少し心の平安を取り戻しました。
津波の勢いが、「激しい」、「中くらいに激しい」、「静かに攻めてくる津波」と3段階に分けて考えると被害地の様相が変わることが理解出来ます。渦の巻き方によっても被害地の様相が変わるのです。大津波の被害地の東松島市東名を案内してくれたタクシーの運転手さんが言っていたことです。そしてどんな津波が来るかは運命ですねと言ってました。
それにしても考えさせられる旅でした。(終り)