後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本の立場を強くする世界2位の中国の経済力

2018年12月06日 | 日記・エッセイ・コラム
楽しい記事を書く。これが私のモットーです。
今日の題目は理屈っぽいので、それはさておいて楽しい中国の奥地の農村の風景写真をまずお送りします。お楽しみ頂けたら嬉しいです。







これら4枚の写真の出典は、「中国の農村風景」、
http://japanese.china.org.cn/travel/txt/2018-03/13/content_50703606.htm です。
 中国の南西部の少数民族の農村には昔ながらの美しい風景が広がっているのです。魅惑的な農村風景です。
見たこともない風景ですが郷愁を誘います。歴史の重みを感じさせる農村です。

さて話は変わって今日の主張を簡潔に述べます。
それは日本と中国、韓国、台湾そして可能なら北朝鮮はもっと協力しあって欧米諸国と対抗した方が良いという主張です。昔ながらの漢字文化圏の団結を忘れてはいけないという主張です。
まあ、はっきり言えば時代遅れな考えです。
しかしこの時代遅れの主張をする理由があるのです。それは中国の経済力、GDPが世界で2位になり、やがてアメリカを抜いてトップの座につこうとしているからです。
日本と中国、韓国、台湾のGDPを合計すれば大きな数字になります。ですからこれらの国が団結すれば大きな発言力になるのです。日本の過去の武力侵略の歴史を克服して協力関係を築くべきなのです。

5番目の写真は世界の主要国のGDPの1980年から2021年の推移を示す図面です。この図を見ると中国のGDPの増加は驚異的で、2025年には間違いなくアメリカを抜いて世界一になる勢いです。従来、アメリカのGDPを抜いた国は皆無だったのです。これは破天荒なことです。この図の出典は,各国のGDP、http://www.garbagenews.net/archives/1335765.html です。
今後、中国はアメリカと並んで世界経済の秩序の規範を決めるようになると考えられています。
アジアの一国である中国が世界秩序の主導権の一角を握るのです。
これはアジアの国々にとって喜ばしいことです。日本もその対応を適正に行えば日本の運命も非常に素晴らしいものになるのです。日本の立場が強くなるのです。
日本はアメリカと安保同盟を結び、軍事的にはアメリカの支援があれば日本の安全を守れます。中国なんか怖くありません。ですから日本人は中国の経済力を過小評価する傾向があります。
しかし経済力は軍事力の支えなのです。その意味でも中国の経済力とその中国が作ろうとしている巨大経済圏のことを客観的に理解すべきと考えています。

世界全体のGDPに占める各国の2017年の比率を考えてみましょう。
中国の15.5%と日本の6.4%とインドの3.1%とを加算すると25、0%になります。この数字はアメリカの24、4%よりも多いのです。
この中国、日本、インドの合計の25%に韓国と台湾のGDP加えればアメリカのGDPを遥かに抜いてしまうのです。
さらにインドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ミャンマー、バングラデシュなどのDGPを加えればアジアには巨大な経済圏が既に出来ているのです。
21世紀はまさにアジアが台頭する時代なのです。
ですからこそ世界2位の中国の経済力が日本の立場を強くする可能性があるのです。
アジアの盟主として中国はこの情勢に乗じて中国主導の経済圏を作ろうとしています。
それは一帯一路を中心にした中国主導の巨大経済圏構想です。
中国政府は中国から西方のアジア諸国、ロシア、中東諸国、ヨーロッパ諸国にまたがる広大な地域を一帯一路でつなぎ巨大な経済圏を作ろうとしています。
一帯とは陸路でつなぐ経済圏で一路とは海路でつなぐ経済圏です。

何故か日本のマスコミはこの中国の一帯一路経済圏に関するニュースが非常に少ないのです。いたずらに尖閣諸島の問題だけに大騒ぎしています。木を見て森や山を見ていません。
トランプ大統領自身も一帯一路への協力について米国はオープンであると述べています。
米国内ではキャタピラー社などといった米国企業、カリフォルニア州などが独自に一帯一路構想への参加を表明しています。
以上のような中国の一帯一路を中心にした中国主導の巨大経済圏構想に対して韓国や台湾はどのような対応をしているのでしょうか?
報道がありません。もっと日本と韓国や台湾との緊密な協力が必要ではないでしょうか?
世界を動かすのは今やアメリカ一国だけでなくなり、中国も世界を動かし始めたのです。
今まさにアジアの時代が始まろうとしているのです。日本の舵取りの如何によって、日本の立場を強くする可能性があるのです。日本民族の運命が大きく変わろうとしているのです。
中国は共産党独裁の国だから付き合いは止そうという考えは現実的でありません。
国際経済はイデオロギーや宗教とは関係無くダイナミックに動いて行くものです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)