蓮の花の咲く景色は夏の風物詩です。
お寺の境内、各地の城のお堀や一面に広がる蓮根畑に咲いています。
夏の陽に輝く白い花が風に揺れている光景は心に刻み込まれて夏が来ると思い出します。
私は霞ヶ浦でヨットをしていたので周囲に広がる蓮根畑の白い花が忘れられません。
そこで今日は昨日撮って来た小金井市、真蔵院の蓮の花の3枚の写真と霞ヶ浦の周囲に広がる蓮根畑の2枚の写真をお送り致します。霞ヶ浦の蓮根畑の写真は2008年の夏に撮ったものです。
よくお城の堀には蓮の花が咲いています。私は小田原城の堀や行田市のハス公園のピンクの蓮の花の光景が忘れられません。鎌倉の八幡宮の掘に咲く白と紅に分けられた源平蓮の光景も心に残ります。
観賞用の蓮は美しいピンクなのです。そして蓮根畑の蓮の花は純白なのです。
それはさておき蓮は何故お寺の境内にあるのでしょうか?
明快な説明は次の本にあります。
稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか 」、幻冬舎の新書、2015年出版、(https://www.gentosha.jp/article/3402/)
それによると、ハスは不浄である泥の中から茎を伸ばし清浄な花を咲かせるので仏教が理想とする在り方なのです。極楽浄土に最もふさわしい花なのです。蓮の臺(ウテナ)という言葉もあります。
ですから仏像はハスの花の上に座っているのです。
その上この本では仏教のさまざまな教義が植物に喩えて説かれ、寺や墓のまわりも仏教が尊ぶ植物で溢れている理由を分かり易く説明してあります。
例えば『法華経』というお経があります。これは「華の法の経」と書きます。蓮華にたとえられる経典という意味です。つまり、「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という教義を中心にしたお経とも言えるのです。
稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか 」の本は興味深い内容なので始めの第一章と終りの第四章を次に示します。
第1章
仏教と縁の深い植物の謎
泥の中から花を咲かせるハスの秘密
なぜハスは因果倶時のたとえに用いられたのか
葉っぱがないのに花を咲かせるマンジュシャゲ
種をつけないマンジュシャゲはどうやって各地に広がったか
マンジュシャゲが墓地に植えられる理由
死者を悪霊から守るシキミ
三千年に一度咲く縁起の良いウドンゲ
鬼門を守るヒイラギとナンテン
キクは縁起が良いのか悪いのか
イネより高級なススキ
なぜジュズダマに穴があいているのか
マコモは日本人にとって重要な植物
どうしてムクロジが無病息災のお守りになったのか
沙羅双樹の代わりにされたナツツバキ
お経の木と呼ばれるタラヨウ
本当は怖い聖なるボダイジュ
線香の材料となるタブノキ
第4章
仏教が理想とする植物の生き方
どうして肉食が禁止されるようになったのか
どうして植物を食べることは殺生ではないのか
日本人はすべての生物に仏性を感じる
キリスト教の自然観、日本仏教の自然観
キリスト教では悪い草が「雑草」、良い草が「ハーブ」
自然の力を活用しながら、自然とともに生きる
雑草に悩まされながら憧れを抱く日本人
植物の生き方、人の生き方
植物にとって「自分」とは何か
命短く進化する
「寿命」の発明
植物の寿命
七十兆の命の集まり
草の生き方、虫の生き方
あなたという名の生態系
命のつながり
花は無心に咲くのか
招かれざる客
花を美しいと思う心
すべてのものに意味がある
赤い花は本当に赤いのか
虫の目、草の目
植物は動けない
おわりに
この様にこの本は大乗仏教を分かり易く説明した優れた入門書なのです。
稲垣 栄洋さんは1968年生まれの植物学者で静岡大学教授です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
お寺の境内、各地の城のお堀や一面に広がる蓮根畑に咲いています。
夏の陽に輝く白い花が風に揺れている光景は心に刻み込まれて夏が来ると思い出します。
私は霞ヶ浦でヨットをしていたので周囲に広がる蓮根畑の白い花が忘れられません。
そこで今日は昨日撮って来た小金井市、真蔵院の蓮の花の3枚の写真と霞ヶ浦の周囲に広がる蓮根畑の2枚の写真をお送り致します。霞ヶ浦の蓮根畑の写真は2008年の夏に撮ったものです。
よくお城の堀には蓮の花が咲いています。私は小田原城の堀や行田市のハス公園のピンクの蓮の花の光景が忘れられません。鎌倉の八幡宮の掘に咲く白と紅に分けられた源平蓮の光景も心に残ります。
観賞用の蓮は美しいピンクなのです。そして蓮根畑の蓮の花は純白なのです。
それはさておき蓮は何故お寺の境内にあるのでしょうか?
明快な説明は次の本にあります。
稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか 」、幻冬舎の新書、2015年出版、(https://www.gentosha.jp/article/3402/)
それによると、ハスは不浄である泥の中から茎を伸ばし清浄な花を咲かせるので仏教が理想とする在り方なのです。極楽浄土に最もふさわしい花なのです。蓮の臺(ウテナ)という言葉もあります。
ですから仏像はハスの花の上に座っているのです。
その上この本では仏教のさまざまな教義が植物に喩えて説かれ、寺や墓のまわりも仏教が尊ぶ植物で溢れている理由を分かり易く説明してあります。
例えば『法華経』というお経があります。これは「華の法の経」と書きます。蓮華にたとえられる経典という意味です。つまり、「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という教義を中心にしたお経とも言えるのです。
稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか 」の本は興味深い内容なので始めの第一章と終りの第四章を次に示します。
第1章
仏教と縁の深い植物の謎
泥の中から花を咲かせるハスの秘密
なぜハスは因果倶時のたとえに用いられたのか
葉っぱがないのに花を咲かせるマンジュシャゲ
種をつけないマンジュシャゲはどうやって各地に広がったか
マンジュシャゲが墓地に植えられる理由
死者を悪霊から守るシキミ
三千年に一度咲く縁起の良いウドンゲ
鬼門を守るヒイラギとナンテン
キクは縁起が良いのか悪いのか
イネより高級なススキ
なぜジュズダマに穴があいているのか
マコモは日本人にとって重要な植物
どうしてムクロジが無病息災のお守りになったのか
沙羅双樹の代わりにされたナツツバキ
お経の木と呼ばれるタラヨウ
本当は怖い聖なるボダイジュ
線香の材料となるタブノキ
第4章
仏教が理想とする植物の生き方
どうして肉食が禁止されるようになったのか
どうして植物を食べることは殺生ではないのか
日本人はすべての生物に仏性を感じる
キリスト教の自然観、日本仏教の自然観
キリスト教では悪い草が「雑草」、良い草が「ハーブ」
自然の力を活用しながら、自然とともに生きる
雑草に悩まされながら憧れを抱く日本人
植物の生き方、人の生き方
植物にとって「自分」とは何か
命短く進化する
「寿命」の発明
植物の寿命
七十兆の命の集まり
草の生き方、虫の生き方
あなたという名の生態系
命のつながり
花は無心に咲くのか
招かれざる客
花を美しいと思う心
すべてのものに意味がある
赤い花は本当に赤いのか
虫の目、草の目
植物は動けない
おわりに
この様にこの本は大乗仏教を分かり易く説明した優れた入門書なのです。
稲垣 栄洋さんは1968年生まれの植物学者で静岡大学教授です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)