後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本のキリスト教の実態、そしてお釈迦さまの佛教の実態

2019年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム
私はカトリック小金井教会に毎週、日曜日に行っています。習慣になっていますで自然な日常的な出来事です。クリスマスのミサにも行っています。
写真にクリスマスイブの夜半のミサ風景をお送りします。

1番目の写真は教会入口の質素なクリスマ飾りです。

2番目の写真はローソクを灯して行うクリスマスイブの夜半のミサ風景です。
クリスマスには多くの信者が教会に溢れます。
しかし普通のミサに出る信者の数が少ないのです。
この教会の会員は1700人ほどですが、日曜日のミサに出ている人は160人くらいです。カトリックでは毎日、朝か夕方にミサがありますから、それに出ている人もいます。しかし平日のミサには十数人しか出席していません。
カトリックでは毎週一回はミサに出なければなりません。それが建前です。
しかし実態は信者の10%位の人しかミサに出ていません。
その上、ミサには洗礼を受けていない人も多く出ています。このようにミサに出ている信者が少ないのです。
これが日本のカトリックの実態です。
そして日本人の信者の多くは仏教のお葬式や法事にも出ます。神社に行けばお賽銭もあげます。
これも日本のキリスト教徒の実態なのです。例外的に少数の頑な信者は仏教のお葬式や法事に絶対に出ません。神社の境内には近寄りません。
さて何故ミサを欠席する人が多いかの理由を書きたいと思います。理由はいろいろありますが一つだけ取り上げます。
日本人は洗礼を受ける時、指導してくれた神父さんや、友人の信者に心酔して洗礼を受ける人が多いようです。
人間ですから当然なことです。
しかしその親しい神父さんや先輩の信者が引っ越してしまって、同じ教会から去ってしまったらどうなるでしょう?
信頼している人のいなくなった教会には魅力がなくなります。自然と教会から離れていきます。これも実態の一つの現象ですね。
何故こうなるでしょうか?それは日本では神父さんや先輩の信者だけを信頼し尊敬しているからです。
その上にあるイエス・キリストや神を視ていないからです。
神父さんはイエスの弟子を作ることが使命です。自分の弟子を作ってはいけないのです。そのように毎日努力しているのです。しかし日本人は神よりも人間を信頼する傾向があるのです。

カトリックでは数多くの聖人がいます。信者は聖人を尊敬しますが、信仰の対象にはしていません。「どうか家内安全をお願いします」と祈りません。聖人は我々の祈りをイエスや神に取りなしてくれますが、祈りの対象ではないのです。
私は日本にキリスト教を伝えたザビエルを尊敬しますが絶対に信仰の対象にしていません。
しかし日本人の多くは数多くの聖人を信仰の対象にします。これが日本のキリスト教の実態の一場面です。

何故そうなるのでしょうか?答は日本が多神教的な大乗仏教の国だからです。
お寺にはいろいろなご本尊さまが祀らていて人々の信仰の対象になっています。
例えば弘法大師も伝教大師も日蓮上人も人々の信仰の対象になっています。曹洞宗では道元さんも信仰の対象です。
しかし私は弘法大師さまや道元さまは尊敬はしますが信仰の対象にはしたくないのです。
もし私が佛教を信仰するとしたら信仰の対象はお釈迦さまただお一人にしたいのです。
それはそれとして、東大寺の大仏はお釈迦様の像ではないのです。お釈迦さまを超えた宇宙仏なのだそうです。宇宙の真理を全ての人に照らし、悟りに導く仏が毘盧遮那仏なのだそうです。
日本の仏像は薬師如来や観音菩薩や大日如来や千手観音菩薩やいろいろあってお釈迦さまの像ではないのです。
この点で言えば東南アジアの上座部仏教は明快です。仏像と言えば大部分がお釈迦様ご自身の像なのです。お像には涅槃像という寝姿のお釈迦さまが多いのです。このことだけで考えれば私は東南アジアの上座部仏教が好きです。
ついでに書けばキリスト教ではイエスさまの言った言葉だけを重要視し、毎週朗読し忘れないようにします。
しかし日本の僧侶はお釈迦様の教えを書いた般若心経の意味を説明しません。そして関係の無い自己流の人生訓をくどくど説教するのです。困ったものです。
ですから日本の精神的風土ではお釈迦さまより弘法大師が偉いのです。日蓮上人が偉いのです。創価学会の池田大作さんが偉いのです。
私は尊敬の対象と信仰の対象を別けて考えています。
日本人が神父さんや誘ってくれた先輩の信者を信頼し尊敬することは美しい心です。しかしその為に教会から離れて行ったとしたら残念なことです。悲しいことです。
今日はこれでお終いにしますが今日書いた内容は全く私の個人的な好みの問題です。違う見解の方々のご意見も尊重しますのでコメントを頂けたら嬉しく存じます。

今日の挿し絵代わりの3番目と4番目の写真は函館のカトリック元町教会で5番目の写真は五島列島のカトリック井持浦教会の風景です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)