後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「コロナの影響(4)鎖国体制が移民問題を考えさせる」

2020年04月03日 | 日記・エッセイ・コラム
厳しい海外渡航の自粛要請で日本は江戸時代の鎖国状態と同じようになっています。
しかし江戸時代と大いに違うことはテレビや新聞によって海外の情報が毎日溢れるように入ってくることです。人間だけが海外渡航出来ないのです。
この状態で私は日本人の鎖国性を改めて考えています。
この鎖国性のおかげで日本は外国からの移民をほとんど受け入れていないのです。
これとは対照的に北米、南米、欧州の諸国は日本とは比べもののない多数の移民を受け入れているのです。
今回の日本のコロナ感染者数が少なく、北米、南米、欧州の諸国で多いのは移民の多さと関係があるように思えます。あるいは関係が無いかも知れません。しかし私は日本人の鎖国性がコロナ感染数の少なさの原因になっているような気がします。

そこで今日は世界の移民の実態を改めて考えてみたいと思います。
さっそくですがまづ現在欧米諸国の移民人口をご紹介します。
まず1番目の写真をご覧下さい。
 
この図面の出典は、「図録 主要国の移民人口比率の推移」http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1171.html です。

この図面を見ると、驚くことに、2014年の欧米各国の人口の約13%位は移民なのです。厳密にはイタリアとデンマークは9%くらいです。スペイン、イタリアなど高失業率の国は横ばいあるいは低下傾向です。
この各国の移民人口はスぺイン以外の各国で年々増加しています。そしてスウェーデンやノルウエーでは急増し、それぞれ17%と15%に迫っているのです。
仮に人口の約10%と言えば、日本の1億人の人口のうち1000万人が外国からの移民になります。
しかし日本の移民人口は2009年に1.7%となっています。この数字は外国人登録をしている2009年末の人数、219万人から産出した数値です。
しかしは外国人登録をしている人の大部分へは日本の国籍を与えていません。移民とは考えられない一時滞在者なのです。
いずれにしても日本の移民人口比率がいかに欧米諸国と比較して低いかが明快に分かります。
これが日本の鎖国性なのです。
しかし日本の移民人口が少ないのは幸運なことです。そのお陰ででは移民問題が政治問題にならないのです。
しかしその一方で日本人は欧米各国の移民問題がもたらす社会不安や政治問題についての理解が不足になります。欧米諸国の苦悩を理解しないので日本は国際的に孤立する傾向になります。

そこで「移民についての欧米の世論」を、http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1171.html から抜粋いたします。

2番目の図面は「移民は重荷」と思っている各国の2014年の調査結果です。
この「移民は重荷」のグラフによるとイタリアやギリシャといった南欧で「重荷」感が強く、英国、ドイツではそれほどではない。ただし、各国の右派と左派では感覚にかなり大きな違いがあることも分かります。

 またドイツマーシャルファンドの意識調査結果が参考になるのでこれからさらに3番目と4番目の2つ図面を示します。

 まず3番目の図面では、「移民が多すぎるかどうか?」についての調査結果です。
調査対象者を2つに分けて、この図録で紹介した各国の移民比率に関するOECDの推計数字を示した後に訊ねた場合と、示さずに訊ねた場合とでどのくらいの差が出るかを調べた結果を示しました。
興味深いことに、だいたいどの国民も、数字を示されると、その実数の少ないことに驚いているのです。
つまり、実際の数字以上に移民が多いと各国の国民は感じているのだということが分かります。
この意識上の誤解が移民問題を重大な政治問題にしているのです。
日本の我々にとっては、移民人口が10%以上という数字自体に非常に多いという印象を持ちます。しかし驚くことに欧米各国では移民人口を実数よりも多いと信じられているのです。

4番目の図面は移民を問題視する国民の割合をしめした図面です。フランスでは上昇する一方であるのに対して、ドイツや米国では少なくとも2013年の段階では以前より少なくなっていることが分かります。
2008年から2013年まで各国の移民比率は増加しています。しかし問題視している割合が増加しないのは社会問題化していないからです。政策課題の処理がうまくいっているからでしょう。
このように問題視するかどうかは国民感情とも連動して変動するもののようです。

以上のように今日は欧米の各国における移民問題の不安の増大や実態についご紹介しました。

間違っているかも分かりませんが私は日本の鎖国性がコロナ感染防止にある程度貢献しているような気がします。こういうのを暴論と言うのかも知れなません。私は何時も日本の鎖国性が悪い伝統だと考えているのでつまらない感想を書いてみました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)

「今日の日記、新しいカメラを買いに行く」

2020年04月03日 | 日記
昨日、ショカツサイの花の写真を掲載しました。そうしたら色彩に敏感な家内がどうも色が良くないと言います。そう言えば最近の写真は色が薄く写るようです。同じカメラを数年間使い、数千枚の写真を撮ったので老衰したのでしょう。
そこで今日は新しいカメラを買いに府中市のケーズデンキという大型店に行きました。
そして昨日と同じショカツサイの花の写真を撮って来ました。
流石に新しいカメラなので自然の色が美しく写っています。写真をお楽しみ頂けたら嬉しく思います。









「コロナの影響(3)経済への打撃で倒産相次ぐ」

2020年04月03日 | 日記・エッセイ・コラム
2008年のリーマン不況は金融危機が原因でしたので倒産する会社は業種によらず資金繰りを金融機関に頼っていた会社でした。
しかし今回のコロナ不況は多人数の集まるクルーズ船業界、航空業界、旅行業界、スポーツ業界、イベント業界、飲食業界、接客業界などの業種に偏る傾向があります。
そして中国から原材料や部品の供給を受けているレストランや自動車産業なども甚大な影響を受けています。日本の全ての自動車製造会社は部品の調達が出来ず生産停止に追い込まれています。
今回のコロナ問題は日本の経済に甚大な打撃を与えています。当然、倒産する会社が増えています。

そこで今日はコロナ問題が原因になって倒産した日本の会社の例をご紹介いたします。
以下の記事はよく纏めてある総合的な記事なのでご覧下さい。
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「影響甚大、相次ぐ新型コロナウイルス関連倒産、多業種まとめ」
(https://hotelbank.jp/coronavirus-bankruptcy-accumulated/ )投稿日 : 2020.03.09
新型コロナウイルスの感染拡大によりインバウンドの激減、国内でのイベント中止に伴い、多方面において倒産が相次いでいる。10−12月期の経済状況もGDP年率換算7.1%減少が発表。感染が拡大した1-3月期はさらなる落ち込みが確実で極めて深刻な経済不況に陥る事態となった。
内閣府は2019年10−12月期の実質国内総生産(GDP)改定値に関して、本日3月9日、前期比年率7.1%減と、速報値の6.3%減から下方修正した。
10−12月期においては台風の被害や記録的な暖冬、消費税増税などの影響によりすでに景気は大幅に落ち込んでいた。台風によるイベントの中止や箱根などの観光地の被害に加えて、雪不足によるスキー場の倒産はすでに多数発生していた。

その後の新型コロナウイルスの感染拡大と先行き不透明に伴う、事業倒産は多業種かつ全国に広がっており、影響の甚大さを予感させるものとなっている。

・ホテル
愛知県蒲郡市所在の(株)冨士見荘は本年2月21日までに事業を停止し、名古屋地裁豊橋支部への破産申請をした。新型コロナウイルスの影響で中国からの団体ツアーのキャンセルが相次ぎ、先行きの見通しが立たなくなり、事業継続を断念した。
・クルーズ船
ルミナスクルーズ(株)(資本金1000万円、兵庫県神戸市中央区波止場町5-6、従業員13名)は、3月2日に神戸地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けた。西日本初の「新型コロナウイルス」関連の倒産となった。
・小売店
生活雑貨店「aideco」を経営していた(株)愛織(大阪市中央区本町1-6-16、資本金1500万円)は、3月3日、事業を停止し、破産手続きを開始した。暖冬と新型コロナウイルスが経営を直撃、来店客が減少していた。
・塾
富山県内の地場大手学習塾の一つ(株)志学アカデミー(資本金1000万円、富山市一番町3-20、従業員25名)は、2月29日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。
・着物レンタル
着物販売やレンタルを京都で展開していた京洛和蒼株式会社(資本金1000万円、京都市下京区中堂寺庄ノ内町40-3)が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外国人観光客の急減に関連して、事業を停止した。
・バス
観光バスやスクールバス、ハイヤーを運行する(有)味十商事(北海道浦河郡浦河町堺町東4-6-18)が業務休止。新型コロナウイルスの感染拡大で訪日客を中心とした観光バスやハイヤー利用者が激減、スクールバスの運行再開が見通せなくなった。約10名の従業員が解雇された。
・MICEイベント
北海道三富屋(株)(資本金1600万円、夕張郡栗山町杵臼274-3)は札幌地裁岩見沢支部より破産手続き開始決定を受けた。札幌市内開催イベントへの「くりやまコロッケ」の出店を行ったが、新型コロナウイルスの影響から来場者が伸び悩み集客に苦慮、先行きの見通しが立たず自己破産した。
・横浜中華街など
横浜港でのクルーズ船の検疫により、隣接する横浜中華街は影響が直撃、街は閑散とした。政府の多数の人が集まる全国的イベントの今後2週間の中止、延期又は規模縮小等の対応要請を受けて、休業するレストランも相次いでいる。
各地の観光地では客足はまばらで影響が長期化すれば、倒産事業者はさらに拡大する恐れがある。
また、ヨーロッパでの感染拡大により、日本から海外への旅行客も激減する見込みで、旅行会社や航空会社などはさらに厳しい状況に直面する模様。
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日本のコロナ感染者は欧米に比べて圧倒的に少数ですが最近感染者が増えています。今後が懸念されます。
その上、日本の経済活動はアメリカやヨーロッパ諸国、中国などと密接に関連しています。欧米の急速な感染拡大を考えると日本の倒産企業の増大は避けられません。
今後リーマン不況以上の不況がやって来るという予測もあります。
国民の一人一人がコロナの感染を防ぐ努力をし不況の規模を小さくするべきではないでしょうか?

今日の挿し絵代わりの写真は昨日撮った菜の花の写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)