何故か私は若い頃から冬の木立の風景が好きです。生まれ育った仙台の八木山の寒々とした樹々のたたずまい、ドイツの厳冬の冬木立の黒いシルエットなどが忘れられません。
年老いても冬の木立の風景を求めて歩きまわっています。昨日もそんな冬木立の黒いシルエットの写真を撮って来ました。その写真をお送り致します。
冬の詩を添えておきます。
冬が来た
高村 光太郎
きっぱりと冬が来た
八ツ手の白い花も消え
公孫樹(いちょう)の木も箒になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た
今日は冬木立について書きました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)