強国化した中国がアメリカと争うのが21世紀です。両国が世界の覇権を争う時代です。地理的にも日本はアメリカと中国の間にあります。日本は戦後アメリカに大きく依存してきました。しかし中国は鄧小平の時代に高度成長をして経済的にも世界の大国になりました。現在の習近平の時代も経済大国です。この経済大国に依存するのが21世紀の日本です。
日本の将来はどうなるのでしょうか。日本はどんな生き方をすれば良いのでしょうか。
今日はこの問題を考えてみたいと思います。
中国が世界の大国になり覇権主義の道を歩みだしたのは習近平の政権からです。
アメリカがこの中国を恐れのには次の3つの理由があると考えられます。
(1)中国の経済のGDPが間もなくアメリカを抜いて世界のトップになる。
(2)中国の軍事力がアメリカの軍事力以上に成長する可能性がある。
(3)中国がアジア諸国や南米の国々を取り込んでアメリカ包囲網を作る。
今日は中国がアジア諸国を取り込んアメリカに対抗する問題を説明します。そして記事の後半では中国が世界一の覇権国になれない理由を書きます。将来もアメリカが世界一の覇権国なのです。
さて大雑把に言えばアジア諸国には欧米流の民主主義が完全に定着していません。
ミャンマ-は軍事独裁ですしタイ王国も軍事独裁です。ベトナムは中国と同じく共産党独裁です。インドネシアはイスラム国です。マレーシャとフィリピンは一応議会制で民主的ですがアメリカと同等の自由と平等が徹底していません。
したがって中国の共産党独裁体制にたいして嫌悪感が無いのが自然です。」中国の経済が急速に成長してGDPが間もなくアメリカを抜いて世界一になる可能性があります。
ここで中国の経済の発展ぶりを示す3枚の写真を見てみましょう。写真は順に北京、上海、南京の高層ビルの風景写真です。
1番目の写真は北京の高層ビル街です。
2番目の写真は上海の高層ビル街です。
3番目の写真は南京の高層ビル街です。
中国の発展は経済が低迷しているミャンマ-、タイ王国、ベトナム、インドネシア、マレーシャ、とフィリピンなどの国々にとっては大きな魅力です。
中国がこれらの国々の連合である東アジア地域の包括的経済連携(RCEP)や環太平洋パ-トナーシップ協定(CPTTP)の参加国へ影響を強化するのは当然です。
この状況の影響は経済的に低迷し独裁政権の多い南米の国々のも及びます。
はっきり言えば中国を中心にしたアジアと南米諸国の連合がアメリカの敵対勢力になるのです。
それはロシアを中心にした敵対勢力とイラン、シリアを中心にしたイスラム敵対勢力に加えて第三の大きな敵対勢力になるのです。
当然アメリカはそうなることを恐れています。このようになれば中国がアジアの地域の覇権国になるのです。
ここで世界一の覇権国の定義を明快にする必要があります。それには次の3つの条件があります。
(1)その国の経済力、例えばGDPが世界一であること。
(2)その国の軍事力が世界一で、世界中に軍事基地を持っていること。
(3)その国の政治体制や社会が国民個人の自由と平等を保障し他国の模範となっていること。
このような3つの条件を満たしているのが現在のアメリカ合衆国です。
それでは中国は将来これら3つの条件を満たすでしょうか?
答えは否です。
中国は(1)をやがて満足しますが(2)と(3)が欠落しているのです。ですから中国は世界一の覇権国になれません。恐れる必要はありません。
しかし中国の怖さは共産党独裁にあるのです。将来、非常に好戦的人物がトップになったら核弾頭ミサイルをアメリカ本土に打ち込む可能性があるのです。共産党独裁の怖さです。アメリカにはその怖さもあると思います。ここで中国の軍事力を示す写真を掲載します。
4番目の写真は中国海軍が創設73周年にあわせて発表した空母打撃群の画像です。https://www.asahi.com/articles/photo/AS20220423001864.html?oai=ASQ4R6F70Q4RUHBI017&ref=yahoo
中国初の国産空母「山東」と空母「遼寧」と合わせて2隻の空母になりました。
3隻目の空母は目下上海で建造中です。それが完成すれば中国海軍は三隻の空母体制になるのです。
空母、「山東」は排水量が6万トン級の通常動力型で、「遼寧」に比べて甲板の面積を拡張して、より多くの艦載機を積載する能力を持ちます。
中国は「世界一流の海軍の構築」を掲げ、近い将来的に少なくとも4隻の空母の保有を計画しているようです。空母には数隻の駆逐艦や補給艦がつきます。そして空母打撃群になります。
ですから中国は近い将来、4つの空母打撃群が太平洋を巡行しアメリカに圧力をかけることになります。
また中国の大手の国有企業は2018年に初の原子力空母の開発を進める計画も明らかにしています。
中国は南沙諸島に軍事基地を作り、航空母艦を巡航させてアメリカ海軍に対抗しています。
中国の経済のGDPの増大は目覚ましく2040年以前にアメリカのGDPを追い抜くと見られています。
その頃になると中国の軍事力がアメリカと並ぶ可能性があると考えられます。
アメリカが中国のを恐れる理由は中国の急速な軍事力増大もあるのです。
これは日本にとっても困った問題です。
日本の将来はどうなるのでしょうか。日本はどんな生き方をすれば良いのでしょうか。賢い外交政策が不可欠です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)