今日のは約100年前にイギリスで建造された美しい木造ヨットにまつわる思い出をご紹介したいと思います。
1927年 英国建造のこの帆船、「シナーラ」号は長らく三浦半島のシーボニアを母港として多くの日本人に親しまれてきました。美しさから「海の貴婦人」と呼ばれ私もその舵輪を握り帆走したこともありました。その思い出をふくめ帆船シナーラ号のまつわる話を書いてみたいと思います。
1番目の写真は追い風を受けてランニングしているシナーラ号です。写真の出典は、”MALU”さんのブログ(https://malu-sailing.com/archives/4409 )です。
2番目の写真は向かい風の中でタッキングして帆走方向を変えているシナーラ号です。このヨットは全長約33.5m、全幅約5.7mで総トン数73.4トンです。
さて「シナーラ」号は木造船なので老化が進み、2015年にはレストア(本格修復)プロジェクトが始まりました。そして、シナーラが90歳を迎えた2017年、海から上架しレストア作業を開始し、2020年3月に完成しました。進水テストのため、5年ぶりに海に浮かべられました。その様子はYouTube、https://malu-sailing.com/archives/4409 で見ることが出来ます。
その後、内装作業やマスト、リグ、セイルの取付と進み、当初予定であった2020年7月までには、完全に復元されたのです。
3番目の写真はレストア中のシナーラ号です。
この修復プロジェクトはリビエラ社が実行しました。修復ではオリジナルの素材を残すことに努力しました。レストア技術のない日本に世界10ヶ国50人の優秀な船大工をリビエラファミリーとして招聘し 、日本人職人も含め実行したのです。(https://www.riviera.co.jp/flagship/cynara/ )
私はこの帆船に2度乗ったことがあります。その重い舵輪を握った経験もありました。2000年前後のことでした。
4番目の写真はシナーラの舵輪を握っている家内と私です。2000年11月11日に撮った写真です。当時は私もキャビンのついたヨットを持っていたのでシナーラの帆走が自分で出来たのです。舵輪が少し重いだけで自分のヨットとあまり変わりがありませんでした。
今日は帆船シナーラ号のレストアとそれにまつわる思い出をご紹介いたしました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)